神武征討記外伝「北国の軍神エツノケンシンを想う女」
こんにちは。
アレテーを求めて~
今日もトコトコ( ・ω・)
弁護士の岡本卓大です。
読者のみなさま、note版、神武征討記。
楽しんでいただけているでしょうか?
note版で初めて神武征討記を読んで下さった方はご存じないと思いますが、実は、神武征討記には外伝があります。
それぞれ、神武征討記に登場するキャラクターから選んだ主人公視点で描いた物語です。
この度、note版【神武征討記】本編の進行に合わせて、神武征討記外伝も随時、アップしていきたいと思います。
神武征討記外伝は、すべて無料記事。
無料のマガジンも作っています( ・ω・)
一人ひとりが主人公!
神武征討記本編と合わせて、神武征討記外伝も、ぜひお楽しみください( ・ω・)
神武征討記外伝
「北国の軍神エツノケンシンを想う女」
ストーリーテラーのアメノウズメでございます。
「一人ひとりが主人公」の『神武征討記』。
今回の主人公は、神武十将軍の一人エツノケンシンとエツノケンシンを愛するエツノフユヒメの物語です。
この二人の説明を少ししておくわね。
エツノケンシン(統率99、武勇100、知力84、政治79、魅力94)は、越後(新潟県)の国津神の子孫。
出雲大社学宮の武将クラス卒業。本編第6話の出雲大社学宮武闘大会では、神武様と決勝戦を戦った天下最強武将の一人です。
エツノフユヒメ(統率14、武勇8、知力77、政治84、魅力80)は、越中(富山)の国津神の子孫で、出雲大社学宮の家政クラスの卒業生。
エツノケンシンに淡い恋心を抱いています。
物語は、本編関東騒乱編の約3年前。出雲大社学宮(イズモタイシャマナビノミヤ)を卒業した15歳のエツノケンシン達が、出雲から故郷に帰る場面から始まります。
出雲(島根県)から故郷の北陸に向かう旅の途中。

エツノフユヒメ「ケンシン様。私の故郷の越中とケンシン様の故郷の越後は、同じ方向。越中までご一緒できますね。」

エツノケンシン「・・・・・・そうだね。」
エツノフユヒメ「越までの道は長いので、いろいろお話できそうですね。」
エツノケンシン「・・・・・・」
エツノフユヒメ「(うっ、会話が続かないわ・・・
でも、あきらめちゃいけない!がんばれ、私!)」
あらあら、エツノケンシンは、相変わらず無口ねぇ。
なかなか会話が弾まないものの、二人は、一緒に、出雲(島根県)から伯耆・因幡(鳥取県)、但馬(兵庫県但馬地方)、丹波(京都府丹波地方)、若狭、越前(福井県)と道を進んでいきます。
エツノフユヒメ「ケンシン様。越前で、少し蟹を食べていきませんか?
私が調理いたします!」
エツノケンシン「・・・・・・」
エツノフユヒメ「ケンシン様?蟹はお嫌いですか?」
エツノケンシン「蟹も、魚も、獣や鳥の肉も・・・
俺は食べない。完全菜食主義だから・・・」
エツノフユヒメ「まあ、ケンシン様は、完全菜食主義者で、魚も肉も食べないのですか?」
エツノケンシン「・・・・・・へんかな?」
エツノフユヒメ「いいえ。ぜんぜん、変じゃありませんよ。
お好きな食べ物はありますか?」
エツノケンシン「・・・食べるのは、米とか、豆とか・・・昆布や野菜も大丈夫・・・」
エツノフユヒメ「なるほど。では、ヴィーガン(完全菜食主義)対応のメニューを料理しますね!」
エツノケンシン「・・・・・・」
エツノフユヒメ「(ダメだわ!会話が広がらない。負けるな!
くじけちゃダメ!がんばれ、私!)」
ケンシンはヴィーガンだったのね。
一向に会話が広がらない二人。
そのまま旅を続けていきます。
二人は、越前から加賀(石川県)に入り、大聖寺川(石川県加賀市)の辺りに行きます。
すると、川には、たくさんの兵士の遺体がありました。
エツノフユヒメ「こ、これは!?たくさんの人が死んでいる!?」
エツノケンシン「戦の跡だ。惨いな・・・
おそらくは、越前(福井県)と加賀(石川県)で戦をしたのだな。」
エツノフユヒメ「ケンシン様!(あっ、ケンシン様がしゃべった。)」
エツノケンシン「出雲(島根県)の辺りは平和だったが、どこに行っても戦・・・
この乱世を鎮めるには、いったいどうしたらよいのか・・・」
そこに野盗達が現れます。
野盗A「おうおう、なんだ、てめえら、見せつけやがって!」
野盗B「戦場のお掃除(死体からの略奪)をしに来たら、若い女までいやがったぜ!」
野盗C「おら、姉ちゃん、かわいがってやるぜ!」
エツノフユヒメ「な、なによ!?あなたたち、なんなの!?」
野盗A「俺達がなんだろうとかまわねぇんだよ!
てめえは、これから俺達に犯されて、飽きたら殺されるんだからよぉ!」
エツノフユヒメ「ケ、ケンシン様!」
野盗B「あぁ~!兄ちゃん、やるのかよ?
俺達は5人。おとなしく、女置いて逃げやがれ!」
エツノケンシン「・・・どこに行っても・・・だな・・・」
野盗C「けっ!たたきのめして、目の前で、てめえの女が犯されるのを見せつけてやるぜ!悪シュミだろ~!?」
エツノケンシンに襲いかかる5人の野盗達。
しかし、エツノケンシンは、無言のまま、5人の野盗をあっという間になぎ倒します。
エツノケンシン「・・・殺しはせん。さっさと失せろ。」
野盗A「ひ、ひえ~!おぼえてやがれ~!」
逃げていく野盗達。
エツノフユヒメ「ケンシン様。ありがとうございました。」
エツノケンシン「フユヒメ・・・今のこの国は乱世。
どこもかしこも弱肉強食の地獄絵図のような世界だ。
この乱世を終わらせなければ、人々の不幸は止まらない。
俺は、この乱世を終わらせたい。」
エツノフユヒメ「ケンシン様・・・」
二人は旅を続け、加賀(石川県)の金沢に着きます。
宿に泊まろうとする二人。しかし、宿には一部屋しか空いていないようです。
エツノフユヒメ「ケンシン様。私と同部屋でもよろしいですか?」
エツノケンシン「・・・別に。」
二人は、金沢の宿の同じ部屋に泊まることになりました。
その夜・・・
横になるケンシンの前に座るフユヒメ。
エツノケンシン「・・・?」
エツノフユヒメ「ケンシン様。金沢を過ぎれば、もうすぐ私の国、越中(富山県)。
もうすぐ、お別れですね・・・」
エツノケンシン「・・・そうだな。」
エツノフユヒメ「ケンシン様。私は、ケンシン様のことをお慕いしております。」
エツノケンシン「・・・」
エツノフユヒメ「抱いて・・・お願い。」
エツノケンシン「・・・」
エツノフユヒメ「私は、サルメノウズメさんやオワリノブヒメさんほど、美しくもなければ、才能もありません。
イツクシマ三姉妹のように、特別な知恵も持っていない非才で平凡なただの女です。
でも、あなたのことを、想う気持ちだけは、誰にも負けません!」
エツノケンシン「・・・フユヒメ。
俺は戦をするためだけに生まれてきたような男だ。
俺となど一緒になっても、お前は幸せにはなれない。」
エツノフユヒメ「私は、ケンシン様のお側にいられるだけで幸せです!」
エツノケンシン「俺は家庭を顧みることはせぬと思う・・・
神武の作る、世界で最も平和で、みなが幸せに暮らせる、日本(ヒノモト)を作るために。
神武の剣となって、一生を戦場で過ごすことになるだろう。」
エツノフユヒメ「ならば。私が、ケンシン様の帰る場所となります!
ケンシン様が戦死せずに戻ってくるための帰る場所に!」
エツノケンシン「・・・・・・フユヒメ。馬には乗れるか?」
エツノフユヒメ「はい。私は武芸も兵法もできませんが、乗馬は、ヤガミヒメ先生からご指導を受けております!」
エツノケンシン「・・・わかった。だが、我らはまだ15歳。
もし、3年後、お前の気持ちが変わっておらぬなら、夫婦になろう・・・
俺も安らげる場所は欲しい。」
エツノフユヒメ「ケンシン様!」
エツノケンシン「神武が言うには、森羅万象、性の相手を決めるのは、女というのが自然の法則らしい。3年後、俺もお前も、ともに生きて、気持ちが変わらぬのであれば、俺から、お前に改めて求婚しよう。」
エツノフユヒメ「あぁ!ケンシン様!フユヒメは幸せでございます!」
金沢の夜、エツノケンシンとエツノフユヒメは3年後に結婚することを約束しました。
フユヒメは積極的だったわねぇ。でも、18歳まで待つっていうのが、ケンシンの真面目さが出てるわね。
さて、二人は、越中(富山県)のフユヒメの実家に着きました。
そこで、知られた衝撃の知らせ・・・
エッチュウトヤマ王「エツノケンシン殿。我が娘、エツノフユヒメをよく送り届けてくださった。礼を言う。」
エツノケンシン「・・・いえ。帰り道が同じ方向だったので・・・」
エッチュウトヤマ「悲しい知らせだが、聞いてほしい・・・
越後(新潟県)で内乱が起き、ケンシン殿の父上であるエチゴニイガタ王が戦死されたそうじゃ・・・」
エツノケンシン「・・・!」
エツノフユヒメ「そんな!ケンシン様のお父上が!」
エッチュウトヤマ王「お悔やみ申し上げる。
だが、ケンシン殿。今、越後(新潟県)は危険じゃ。
わしの娘フユヒメと一緒に、この富山に残り、この地で暮らしてもらえないだろうか?
今、越後(新潟県)に戻っても、戦乱の地獄絵図じゃ。」
エツノケンシン「父王が死んだ。
武人が戦場で散るは、覚悟の上のこと。
ならば、越後(新潟県)は、このエツノケンシンが戻って王とならねばなりません。」
エッチュウトヤマ王「越後(新潟県)は群雄割拠の戦国状態じゃ!
お主が戻っても、誰も王としてなど認めてくれぬ!」
エツノケンシン「力で認めさせる。それだけです。」
エツノフユヒメ「ケンシン様・・・」
エツノケンシン「エッチュウトヤマ王。申し訳ございませんが、馬をお貸し下さい。越後(新潟県)に戻ります。」
エツノフユヒメ「ならば!このフユヒメも一緒に越後(新潟県)に参ります!
父上、馬を2頭お願いします!」
エッチュウトヤマ王「な、なにをバカなことを!
お主がついて行っても足手まといなだけじゃ!」
エツノフユヒメ「私には、戦はできません。
でも、ケンシン様の身の回りのお世話はできます。」
エツノケンシン「フユヒメよ。修羅の道だぞ。」
エツノフユヒメ「ケンシン様と一緒であれば。
修羅の道でも、地獄でも、どこへでもついて参ります。」
エッチュウトヤマ王「ケンシン殿・・・わしの娘は、こう見えて、頑固者。
よろしくお願いいたす。」
エッチュウトヤマ王は、2頭の馬を準備し、二人を富山から送り出しました。
騎馬で二人並ぶ、エツノケンシンとエツノフユヒメ。

エツノフユヒメ「ケンシン様。このエツノフユヒメ。
必ず軍神の妻に恥じぬ女として、終生、あなたにお仕えいたします。」
エツノケンシン「・・・フユヒメ。お前はお前のままでいろ。
そこが俺の帰る場所だ。」
エツノフユヒメ「ケンシン様・・・嬉しい・・・」
エツノケンシン「行くぞ!越後(新潟県)へ!
戦乱の世を終わらせるために!」
越後に向けて馬を飛ばす二人。
この後、2年の歳月をかけ、エツノケンシンは故郷越後(新潟県)の戦乱を平定する。
エツノケンシンとエツノフユヒメの二人は、18歳となってから夫婦となる。
そして、エツノフユヒメは、その内助の功によって、軍神と呼ばれるエツノケンシンを支え続けることとなる。
軍神エツノケンシンが、様々な戦場から生きて帰ることができたのは、その帰る場所となった一人の女の存在によるものなのかも知れない・・・
神武征討記外伝
「北国の軍神エツノケンシンを想う女」
完
今後も、ぜひ、神武征討記( ・ω・)
よろしくお願いいたします。
歴史の糸を紡ぐのは誰だ!?
弁護士 岡本卓大の描くかつて無いスペクタルドラマ!
神武征討記
アレテーを求めて~
今日もトコトコ( ・ω・)
にて、絶賛連載中


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