公認心理師試験オリジナル問題集1日5問対策❗️【12日目】
第12セット(問56〜60)
分野:神経心理学・高次脳機能障害/精神保健福祉士法・多職種連携/Rogers・人間性心理学/厚労省自殺対策白書(応用)/事例(産業・管理職面談)

問56【神経心理学・高次脳機能障害】一般問題
高次脳機能障害の症状と責任病巣について、正しいものを1つ選べ。
① 「観念失行(ideational apraxia)」は道具の使用手順が障害されるが、個々の動作要素は正確に実行でき、左頭頂葉病変との関連が強い。
② 「半側空間無視(unilateral spatial neglect)」は病変と同側の空間への注意が障害される症候であり、左半球病変で生じやすい。
③ 「遂行機能障害(executive dysfunction)」は前頭前野の損傷と関連し、目標設定・計画立案・柔軟な行動変容・自己モニタリングの障害として現れる。
④ 「Broca失語」では流暢な発話は保たれるが理解が著しく障害され、復唱も困難となる。
⑤ 「前向性健忘(anterograde amnesia)」とは、損傷以前の記憶が失われる状態であり、新たな記憶の形成は保たれる。
問57【精神保健福祉士法・多職種連携】一般問題
精神保健福祉士(PSW)と公認心理師の職務・法的位置づけについて、正しいものを1つ選べ。
① 精神保健福祉士は医療機関においてのみ業務を行うことができ、地域・福祉施設での活動は法令上認められていない。
② 精神保健福祉士法の守秘義務規定は、精神保健福祉士の資格を失った後は消滅する。
③ 公認心理師法における主治医の指示規定(第42条第2項)は、精神保健福祉士法には同等の規定がなく、精神保健福祉士は医師の指示なく独立して医療行為に準じた支援を行うことができる。
④ 精神保健福祉士と公認心理師はともに名称独占資格であり、業務独占資格ではない。
⑤ 精神保健福祉士の業務は「精神障害者の社会復帰」に限定されており、依存症・発達障害・認知症への支援は法的根拠がない。
問58【Rogers・人間性心理学・来談者中心療法】一般問題
Rogersの来談者中心療法(パーソンセンタード・アプローチ)について、正しいものを1つ選べ。
① Rogersが提唱した治療的変化のための6条件のうち、治療者側に求められる中核条件は「無条件の肯定的配慮」「共感的理解」「自己一致(真実性)」の3つであり、この3条件は必要かつ十分な条件とされた。
② 「自己一致(congruence)」とは、治療者がクライエントのすべての言動に同意・賛同し、自己の感情を隠すことなく率直に同意を示すことを指す。
③ Rogersの「有機体的評価過程(organismic valuing process)」とは、外部の権威・社会的基準によって行動の価値を判断するプロセスを指す。
④ 「十分に機能する人間(fully functioning person)」は経験に開かれており、実存的生き方(existential living)を特徴とし、有機体的信頼を基盤として行動する。
⑤ RogersのQソート(Q-sort)は、クライエントの自己概念と理想自己の一致度を測定する研究手法として開発されたが、治療効果の測定には使用できないとされた。
問59【厚労省自殺対策白書・応用】一般問題
日本の自殺対策と統計に関する記述として、正しいものを1つ選べ。
① 自殺対策基本法の2016年改正により、都道府県・市町村に「自殺対策計画」の策定が義務づけられた。
② 日本の自殺死亡率(人口10万人当たり)は、G7(主要7か国)の中で最も低い水準にある。
③ 「いのち支える自殺対策推進センター(JSCP)」は自殺対策基本法に基づき内閣府に設置された機関であり、厚生労働省とは独立して運営される。
④ 勤務問題を原因・動機とする自殺は近年増加の一途をたどっており、令和4年以降は健康問題を上回り最多の動機となっている。
⑤ 自殺対策における「ポストベンション(postvention)」とは、自殺未遂者・自殺で亡くなった方の遺族・周囲の人々への事後支援を指し、二次被害の防止・グリーフケアを含む。
問60【事例問題・産業場面・管理職面談】
45歳の男性A、製造業の課長職。人事部からの依頼で、公認心理師Bが職場復帰支援プログラムの担当として面接を行っている。Aはうつ病による休職(3か月)後、2週間前に職場復帰した。Aは「復職してから部下への指示がうまく出せず、以前のように判断できない。自分はもう管理職として終わりだと思う」と述べた。主治医からは「軽作業から徐々に負荷を上げる」よう意見書に記載がある。人事部は「早期に通常業務に戻ってほしい」と要望している。
BのAへの対応として、最も適切なものを1つ選べ。
① 人事部の要望を優先し、Aに「早く管理職の仕事に戻るよう努力してください」と指示する。
② Aの「管理職として終わり」という認知に対し、直ちに論理的に反論して認知の修正を行う。
③ 主治医の意見書に沿った段階的な復職支援を基本方針とし、Aの自己評価の低下・「終わり」という認知を傾聴・共感的に受け止めながら、職場での小さな成功体験を積み重ねる方向で支援を組み立て、主治医・人事部と連携して情報共有する。
④ Aが「終わり」と述べているため、Bの判断で再休職を命じ、主治医に連絡する。
⑤ 人事部とAの要望が相反するため、Bはいずれにも関与せず中立を保ち、Aに自分で解決するよう促す。
【出典】
問56:Luria, A.R. (1973). The Working Brain; 高次脳機能障害支援モデル事業報告書(厚労省, 2006)
問57:精神保健福祉士法(昭和62年法律第30号); 公認心理師法との比較
問58:Rogers, C.R. (1957). The necessary and sufficient conditions of therapeutic personality change. Journal of Consulting Psychology, 21(2), 95-103.
問59:厚生労働省「令和5年版自殺対策白書」; 警察庁「令和5年中における自殺の状況」(応用レベル)
【解答・解説❗️】

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