【第306回】 Marketing Cloud Next : CRM リストビューからのメール送信
Marketing Cloud Next(Marketing Cloud Growth & Advanced Edition)の Summer '25 新機能リリース では、CRM のリストビュー画面から直接 Marketing Cloud のメール送信が可能になりました。

新機能の概要
これまでも Marketing Cloud Engagement の場合、Marketing Cloud Connect を活用して、CRM 側から Marketing Cloud Engagement のメールを直接送信することができました。この新機能は、それと同じような操作感を提供しています。
特に「Data Cloud のセグメント作成」や「フロー作成」に不慣れな方 にとっては、Marketing Cloud Growth & Advanced Edition で作成したメールを、とてもシンプルな手順で送信できる点が魅力です。
前提条件と注意点
1. セグメント作成時のフィルターの検索条件に注意
リストビューでフィルターを作成する際、「所有しているリード」や「最近閲覧したリード」といった独自の関係性に基づく条件は適用できません。これらを使用すると設定が開始できないため、検索条件の見直しが必要です。
Pro Tips:少なくとも、私の取引先責任者(リード)から すべての取引先責任者(リード)に変更してから、フィルタリングを開始してください。

2. Data Cloud との連携
リストビューで使えるフィルターの検索条件は、Data Cloud の DMO(データモデルオブジェクト)でマッピング されている必要があります。もしマッピングされていないと、手順の途中で下記のようなエラーが発生します。

このことは、これから説明する手順の中で、自動的に「Data Cloud セグメント」が生成される仕様になっているためであり、少なくともセグメントで使用できる状態になっている必要があります。
設定手順:リストビューからのメール送信
以下の手順に沿って、リストビューを使用した Marketing Cloud Growth & Advanced Edition のメール送信を設定します。
1. 送信対象セグメントとしてのリストビューを作成
CRM の画面でリストビューを作成し、送信対象を明確にします。

2. 「リストメールの送信」ボタンをクリック
リストビューの右上にある「リストメールの送信」ボタンをクリックします。

3. マーケティングリストメールの選択
「マーケティングリストメール」を選択し、次へ をクリックします。

4. リストビューの検索条件の確認
次の画面でリストビューの検索条件が表示されます。
注意:この画面では検索条件を編集できないため、事前にリストビューの画面で設定しておく必要があります。

5. セグメントのドラフト作成に注意
上の 次へ をクリックした時点でセグメントのドラフトが作成されます。
注意:例えば、リストビュー送信のテスト中に、この「次へ」をクリックするたびに、Data Cloud 側にドラフトセグメントが作成されます。そのため、操作は慎重に行ってください。

6. Content Builder への移動
次のページで「新規メールのドラフトを作成」のリンクをクリックすると、Content Builder に移動することができます。

遷移した Content Builder の画面で、新規メールコンテンツが作成できます。

7. メールコンテンツの作成
メールの準備が完了したら、次へ をクリックしてください。

8. 作成済みメールコンテンツの選択
作成済みのメールコンテンツを選択します。

9. 最終設定と送信
「コミュニケーション登録」と「From メールアドレス」を選択します。
以下の最終画面で「メール送信」をクリックします。
注意:この次の画面では、確認画面は表示されず、即時送信されます。慎重に操作してください。

10. 送信完了とキャンペーンの確認
送信処理が完了すると、ポップアップバナーが表示され、今回の送信に関連するキャンペーンレコードへのリンクが表示されます。

リンク先に遷移すると、新規キャンペーンが生成されており、送信が開始していることが確認できます。実際の送信にはセグメントの公開処理などの関係で少し時間がかかる場合があります。

11. 送信結果の確認
しばらく待つと、下記の通り、メールが送信されました。Summer '25 で新登場した「繰り返し」コンポーネントを活用した最新のメールコンポーネントにも対応しています。成功です。

権限についての注意点
最後に、操作を行うために必要な権限について補足します。少なくとも以下のいずれかの 権限セット が必要です。
Marketing Cloud Admin(Marketing Cloud 管理者)
Marketing Cloud Manager(Marketing Cloud マネージャー)

上記の権限が付与されていない場合、「リストメールの送信」ボタンをクリックしても、代わりに「セールスリストメール」の画面が表示され、機能を使用できません。

いかがでしたでしょうか。
キャンペーンレコードが自動で生成される仕様のため、命名規則を厳密に運用している場合 は特に注意が必要です。また、フィルター条件の設定時に、Data Cloud のマッピング状況 を十分に把握していないと、使用可能な項目と使用不可の項目を誤解し、混乱を招く恐れがあります。この点も事前に確認しておくことをおすすめします。
今回紹介した設定手順を通じて、リストビューを活用した Marketing Cloud のメール送信プロセスがより理解できるようになれば幸いです。
今回は以上です。
