見出し画像

【第431回】 Agentforce : レコードトリガーフローでサマリーを自動生成する

例えば、Agentforce のサービスエージェントが FAQ として参照するナレッジレコードでは、「タイトル」「質問」「回答」は入力されているものの、サマリー(概要・説明)項目が未入力のままになっているケースがあるのではないでしょうか。

このサマリーを 毎回手作業で作成するのは手間がかかる と感じている場合、生成 AI を活用して自動生成することが可能です。

本記事では、Agentforce においてナレッジのサマリーを生成 AI で自動作成する手順について解説します。

なお、本手法はナレッジに限らず、他のオブジェクトにも応用可能です。例えば、取引先(Account)の概要や、現時点における商談(Opportunity)の要約を自動生成するといった活用も可能です。


前提条件

1. 処理するユーザーに「プロンプトテンプレートマネージャー」の権限セットがあることを確認してください。

2. 処理するユーザーが「ナレッジユーザー」であることを確認してください。


レコードサマリーテンプレートの作成

1. プロンプトテンプレートの作成

設定画面で「プロンプトビルダー」を検索し、新規プロンプトテンプレートを作成します。

テンプレートタイプとして「レコードサマリー」を選択します。

以下の内容を入力します。

  • プロンプトテンプレート種別:レコードサマリー

  • プロンプトテンプレート名:Knowledge Summary

  • API 参照名:Knowledge_Summary

  • テンプレートの説明:One-sentence summary integrating title, question, and answer for an article.(日本語訳:記事のタイトル・質問・回答を統合した 1 文の要約をする)

  • オブジェクト種別:Knowledge(Knowledge__kav)


2. プロンプトテンプレートのひな型設定

続いて、テンプレートのひな型を入力します。以下は一例ですので、用途に応じて自由に変更してください。

(日本語版)
以下の 3 つの情報を統合し、このナレッジを要約してください。

・タイトル  
ここに『タイトル』を挿入
・質問内容  
ここに『質問内容』を挿入
・回答内容  
ここに『回答内容』を挿入

要約文は、ナレッジの要点を的確に捉えた「サマリ項目」として利用します。
主観的な表現や口語表現は避け、第三者が読んでも内容を正確に理解できるよう、プロフェッショナルかつ客観的な文体で記述してください。

以下の制約を必ず守ってください。
・文字数は 80 字以内
・1 文で簡潔にまとめる
・https:// のリンクを混ぜない

(英語版)
Please integrate the following three pieces of information and summarize this knowledge article.

・Title 
Insert the “Title” here
・Question  
Insert the “Question” here
・Answer 
Insert the “Answer” here

The summary will be used as a summary field and should accurately capture the key points of the knowledge article.
Avoid subjective or conversational expressions, and write in a professional and objective tone so that a third party can clearly understand the content.

Please strictly follow the constraints below:
- Within 80 characters
- Summarize concisely in a single sentence
- Do not include https:// links


3. リソースの挿入

テンプレート内の
「ここに『タイトル』を挿入」
といったプレースホルダーを削除し「リソースを挿入」をクリックします。

Knowledge を選択します。

Title を選択します。

同様の手順で、Question と Answer についてもリソースを挿入します。

設定が完了したら、保存して有効化します。


レコードトリガーフローの作成

1. フローの新規作成

設定画面で「フロー」を検索し、新規フローを作成します。

フロータイプとして「レコードトリガーフロー」を選択します。


2. トリガー条件の設定

開始要素で Knowledge オブジェクトを選択して、レコードが新規作成または更新された場合にトリガーされるように設定します。

その際のトリガー条件として、タイトル・質問・回答のいずれかが変更された場合のみ フローが実行されるよう設定します。

演算子は「変更済み」を選択し、値は True を選択します。

3. Prompt Template アクションの追加

アクション要素を追加し、「プロンプトテンプレート」を検索します。

作成済みの Knowledge Summary を選択します。

ラベル名と API 参照名を設定します。
インプット側では、objectToSummarize に「トリガー Knowledge__kav」を指定します。

Entire Resource(リソース全体)」を選択します。

アウトプット側は、自動的に「Prompt Response」が出力されるため、追加設定は不要です。


4. レコード更新の設定

続いて「レコードの更新」要素を追加します。
ラベル名と API 参照名を設定し、更新対象の項目として「Summary」を選択します。

値には、先ほどの Prompt Template アクションの出力結果を指定します。

Prompt Response を選択します。

設定が完了したら、フローを保存して有効化します。


ナレッジレコードで確認

1. 自動生成の確認

サマリーが未入力のナレッジレコードを用意し、編集画面を開きます。

タイトルを一部編集して保存します。
タイトル・質問・回答のいずれかが変更された場合のみ、その最新内容を基にサマリーが自動生成されます。

以下のようにサマリーが自動生成されました。成功です。


いかがでしたでしょうか。

このように、サマリーの自動生成は レコードサマリーテンプレートとレコードトリガーフローを組み合わせるだけで、比較的簡単に実装できます。

生成されたナレッジのサマリーは、Agentforce に RAG の仕組みを導入する際にも非常に有効な情報となります。ぜひ、取り入れてみてください。

今回は以上です。


次の記事はこちら

前回の記事はこちら

私の note のトップページはこちら