見出し画像

私の英語学習50年(98)「第二言語としてのグローバル英語」の獲得は日本語の進化にも寄与する

(↑のつづき)


「第二言語としてのグローバル英語」の獲得は日本語の進化にも寄与する

私たちが「第二言語としてのグローバル英語」をみずからの第二言語として獲得することは、私たちの第一言語(母語)である日本語の発展、進化にとっても大きな意義があると私は考える。

☆☆☆

私たちの母語である日本語は世界のなかでも他に類のない「ハイブリッド」言語である。

ふだん私たちは、私たちの心の故郷ともいえる「やまとことば」を基盤としつつ、古代に中国から輸入した「漢語」、そして近代になって欧米から輸入した「カタカナ語」「翻訳漢語」をひとつに融合させて用いている。

これが、近代日本語の世界だ。

☆☆☆

このハイブリッド言語を利用することで私たち日本人は「和漢洋」の三つの文明間を自由自在に往来できるようになった。

すなわち、やまと民族としての伝統的な心情を現在でも表現できる(たとえば和歌)と同時に、東アジアの基盤文明である中国文明にも通じ、さらには近代西欧的な理知的内容についても過不足なく理解できる(たとえば科学技術)。

このように近代日本語は、ある意味で「スーパー言語」である。


☆☆☆

そしてこのスーパー言語をつくりあげたことで、日本はその他の国に先駆けて近代西欧文明を内部に取り込むことができた。

このことは多くの学者たちが詳細に論じているところである。

その一方で、日本語には大きな欠陥もある。

日本語は古代の中国文明、近代の西欧文明という大きな文明を外から取り入れることに力を注いだ反面、みずからの文明文化を外に発信しようとする取り組みをほとんど行ってこなかった。

そのため、

近代日本語は世界への「グローバル発信力」が非常に弱い

のである。


☆☆☆

例えていえば、近代日本語とは超高性能な受信機能を持っている反面、非常に低水準の発信機能しか持っていない無線装置のようなものである。

「西欧に追いつけ」の時代にはそれでもよかったが、いまは違う。

さまざまな面でグローバル化が急速に進むなかで「グローバル発信力」に劣る文明は致命的なハンデキャップを背負うことになる。

少なくとも今後の発展は望めず、ひょっとすると、その他の巨大文明(たとえば英語文明)に飲み込まれてしまう可能性もある。

したがって

近代日本文明の焦眉の課題は「グローバル発信力」をなんとしても高めることである。

それ以外に日本文明が21世紀を乗り切ることはできないと考える。

(つづきは↓)

☆☆☆

☆☆☆

「ことさきく|成瀬由紀雄の日英文章・翻訳教室」では、このほかにも日本と日本人、英語・日本語・翻訳その他に関するコンテンツを数多くアップしてあります。総数は1800本を超えています。

いくつものマガジンを設定していますのでぜひチェックしてみてください。



いいなと思ったら応援しよう!