「心と言葉のグローバル日英作文」(16)【コラム】和英辞書はできるかぎり使わない
(↑のつづき)
例題1では「東京は坂が多い。」という日本語元原稿をもとにして英文をつくるわけですが、その際、「坂」という語に対応する英語表現が思い浮かばないとします。
もちろんslopesなどという表現がすぐに頭に浮かべばよいのですが、実際のところは、「坂」といった極めて一般的な日本語でさえも、それに対応する英語表現は簡単には出てきてくれないものです。
そんなとき、おそらく私たちはオンラインまたは紙の和英辞書を使って、「坂」にあたる英語表現を見つけようとするでしょう。

でも、ちょっと待ってください。
じつは、このようにすぐに和英辞書に頼ろうとするのは、英語学習として極めてまずい方法であり、損な方法です。
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考えてみてください。
もしもこれが会話だとすれば、どうでしょう。
「坂」を言いたいのにその英語表現がパッと思いつかないからといって、そこで辞書をひきますか?
そんなはずはありません。
実際には、なんとかして「坂」にあたる表現をつくろうとするはずです。
英作文でもそれと同じことをすればよいのです。
そして(辞書でひいた表現はすぐに忘れてしまいますが)そうやって自分の頭で作り出した表現は間違いなく次の場面でも用いることができます。

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「坂」にあたる英語表現がすぐには思いつかないとしましょう。
そのときは「坂」という言葉にとらわれずに、それが表そうとしている内容を考えます。
「坂」とはなんでしょうか。
道がアップダウンしていることですね。
であれば、ups and downsといえばよいのではないか、と考えます。
なおここで、upやdownという語には名詞用法があり得るという、「心と言葉のグローバル英語文法」の知識が活きてきます。

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こうすれば、たとえば、Many streets in Tokyo have ups and downs.という表現を辞書なしでつくることができます。
こんなふうに辞書なしでいくつかの英文をつくったのち、私のいうところの「異言語間の類語辞書」のひとつとしての「和英辞書」を使って「坂」を調べてみるとよいでしょう。
それによって全体としてのエピソード記憶がさらに強化されるはずです。
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まず言葉にとらわれずに、それが表そうとしていること内容を考えること。
それを自分の知っている英語表現を用いてできるかぎり表現してみること。
そしてそのあとに辞書で調べてみること。
このプロセスこそ、私たちの豪合的な英語表現力を最も効率的に伸ばしてくれる最良の道筋です。
(つづきは↓)
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