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心と言葉の日本語文法(6)日本語文の三層構造:命題(認識・思考)、対事的モダリティ(判断・態度)、対人的モダリティ(伝達)

【要約】

「心と言葉のグローバル日本語文法」では、言葉の働き(機能)として「命題/叙述内容(認識・思考)」「対事的モダリティ(判断・態度)」「対人的(モダリティ伝達)」という3つのカテゴリーを設定している。

言語において客体として表現された「認識や思考のまとまり」のことを「命題/叙述内容」と呼ぶ。

「命題/叙述内容」に対する主体的な判断・態度のことを「対事的モダリティ」と呼ぶ。

「命題」「対事的モダリティ」をその場のコミュニケーションの相手側に伝えるうえでの伝達のあり方(丁寧/非丁寧、敬意/非敬意、他)のことを「対人的モダリティ」と呼ぶ。

私たちは、みずからの思考や判断や態度を言語として表現するとき、この3つの機能を一体的に利用している。

命題/叙述内容(認識・思考)、対事的モダリティ(判断・態度)、対人的モダリティ(伝達)の3つのアプローチがそろってはじめて、私たちはさまざまな事象に対するみずからの心の動きを十分に言語化し、他者と共有できる。

言語表現と言語機能の関係性において非常に重要な点は、ひとつの表現が複数の機能を併せ持つということである。

ある表現が命題、対事的モダリティ、対人的モダリティという3つの機能のうちのどれかひとつの機能だけを持っているわけではない。

日本語の文は「命題」というあんこが「対事的モダリティ」「対人的モダリティ」という2枚の皮にくるまれた「まんじゅう」構造をしている。

日本語の表現の最大の特報として対人的モダリティの機能が他の言語に比べて抜きんでて強力なことが挙げられる。そのため表現のなかには対事的モダリティもなく、ただ対人的モダリティしか表さないものもある。


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