「ことさきく」運営スタッフのつぶやき:英語学習におけるインプットとアウトプットの関係――『知っている』と『使える』の間には深い川が横たわっている。
こんにちは。「ことさきく」運営スタッフの髙橋です。
2026年7月23日に、第8回の週刊ことさきくの収録をしました。
今回はそっちゃそさんをゲストにお迎えしました。
そっちゃそさんについて、詳しくはこちらのページをご覧ください。
(リンク先:https://www.souta-maruyama-trans.com/)
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目からウロコだった「インプットとアウトプットの関係」
収録中、英語学習におけるインプットとアウトプットの関係について、興味深い話が出てきました。
成瀬先生とそっちゃそさん曰く
「アウトプットできる量が増えると、インプットできる量は自然と増える」
それを聞いたとき、私は「その逆は真ではない」と思いました。
つまり
インプットをいくら増やしてもアウトプットが比例して増えることはない
ということです。

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100%「インプット偏重」だった私の英語学習歴
思い返せば、私の英語学習方法は、完全にインプットに偏っていました。
具体的には
NHKラジオ講座:主にアメリカ人の講師の発音を “Repeat after me” する100%インプット型学習。
中学・高校の英語の授業:教科書をひたすら音読。高校時代は全文章を丸暗記(もはや修行)。
大学受験の勉強:予備校の授業で英文法の構造を理解し、こちらもテキストを音読して丸暗記。
アウトプットは、数少ない英作文の機会と、与えられたテキストの音読という声を出すことだけでした。
ちなみに音読については、私は最初からいわゆるネイティブ英語に憧れがあったので、最初からその発音を真似することにエネルギーを注いでいました。
正しいスペルは正しい発音ができれば書けますし、リズムとアクセントを意識することも実際に英語でコミュニケーションを取る段になるととても重要です。
それでも、インプットだけではやはり使い物にはなりませんでした。
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イギリス留学で思い知らされた「インプットの限界」
長年、こうして膨大なインプットを溜め込んできた私がその限界を思い知らされたのは、イギリスに留学してからでした。
最初の1カ月は留学生向け語学研修でした。
大学の寮に入り、世界各国から集まった留学生とおしゃべりをして自分の英語が通じることに感動しながら、私の留学生活が始まりました。

しかしいざ大学の授業が本格的に始まると状況は一変します。
講義を聞き取るだけでも至難の業。
その上、教授からは容赦なく「君はどう思う?」と意見を求められます。
頭の中に伝えたい思いや考えはあるのに、それを英語の言葉に変換できない。
クラスの前で何も言えず、固まってしまったときのあの恥ずかしさと情けなさは、今でも忘れられません。
苦戦したのは、話すときだけではありませんでした。
時間をかけて挑んだエッセイ(論文)執筆でも、同じ壁が立ちはだかりました。
「英語で思考して英語で書く」などという芸当は当然不可能。
そこで一度、日本語で文章を完璧に組み立ててから英語に翻訳しようとしたのですが……出来上がった英文は、自分の頭の中にあった思考の何十分の一という、なんとも薄っぺらい内容でした。
「インプットを溜め込んで溢れ出せば、自然とスラスラ話せるようになる」というのは、甘い幻想だったのだと痛感させられた瞬間でした。
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バスケットボールの脳とビー玉の脳
私の感覚を例えるなら、「日本語で思考・表現するときの脳の大きさ」がバスケットボールだとすれば、「英語で思考・表現するときに使える脳の大きさ」はほんのビー玉程度でした。
知識の引き出しには膨大な単語や文法が入っているのに、それをアウトプットするための「回路」が小さすぎて、外に出ていかないのです。
この「思考量と表現力のギャップ」には、その後プロの翻訳者として仕事で英語を使うようになってからも、長い間頭を悩まされることになりました。
しかし、この問題は決して「自分に語学のセンスがないから」ではありません。
単純に「アウトプットのトレーニング不足」が原因だったのです。
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本当の「使える英語力」を身につけるために
この「バスケットボールとビー玉」の差を縮めるには、アウトプット重視の学習を愚直に続けるしかありません。
そしてこれは、英語学習の早い段階から意識しておくべきことだと強く感じています。
現代の学校教育でも「コミュニケーション重視」が掲げられていますが、実態としてはまだまだ「自分の意見や感情を英語で表現する」というトレーニングには至っていないように見受けられます。
本当のアウトプット力とは、単に教科書の例文を暗唱したり、決まった挨拶を交わしたりすることではありません。
「日本語で考えている自分の意見や思いを、シンプルな英語で伝えられること」です。
完璧な発音に完璧な文法という「完璧な準備」が整う日を待つ必要はありません。
小さなビー玉の回路をコツコツと太くしていくことこそが、将来世界と対当に渡り合うための確実な近道になると思います。
以上、今日のつぶやきでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
(運営スタッフ:髙橋)
(つづきは↓)
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