見出し画像

「心と言葉のグローバル日英作文」(6)「心と言葉のグローバル日英作文」の作業手順

(↑のつづき)

心の構造

「心」とはどのようなものなのでしょうか。

「心と言葉のグローバル日英作文」では、心の構造を次の図のように規定しています。

まず、「心の働き」を「言葉で表現できる部分」と「言葉では表現できない心の働き部分」に大別します。

つづいて、「言葉で表現できる部分」を「思考(命題)」「情報構造」「モダリティ」「文体」の4要素とそれに収まりきれない部分に分けます。

なお、心の4要素やそれに収まりきれない部分が別々のかたちで言語として表現されているのではありません。

ひとつの言語表現がこれらの要素のすべてを併せ持っている

ことにご注意いただきたいと思います。


☆☆☆

「グローバル日英作文」では、原文となる日本語の元原稿について、そこに込められている心の働きを、上に述べた諸要素に分類します。

そのうえで「原子命題文」としたのち、それをもとにして英語の「原子命題センテンス」を作成します。

それから、それらを適切なかたちで結合させることによって「分子命題センテンス」にします。

そしてそれに更に手を加えて最終的な英語表現とします。

☆☆☆

この手順をリスト化すると次の通りです。

手順1:元原稿の作成・入手
手順2:日本語での原子命題表現の作成
手順3:英語の原子命題センテンスの作成
手順4:英語の分子命題センテンスの作成
手順5:最終英語センテンスへの手直し

この手順を図として表現したのが、下の「心と言葉のグローバル日英作文ワークシート」です。

こうして、みずからのグローバル英語を完成させた後、可能ならば、ネイティブ英語との比較分析をすればよいでしょう。

☆☆☆

【コラム】
日英「作文」と日英「翻訳」


一言でいえば、日英「翻訳」は日英「作文」の一部です。

ベン図で表現すると次のとおりです。

日英「翻訳」と呼ばれるのは、日英「作文」のなかで元原稿が他者のつくったものの場合だけです。

同時に、日英「翻訳」と規定されるためには、元原稿の日本語に込められた心の働きと英語に込められる心の働きとをできるかぎり重ね合わせることが必要とされます。

いっぽう、日英「作文」の場合、元原稿は、他者のつくったものだけであっても、自分のつくったものでもかまいません。

またどちらの場合でも、日本語に込められた心の働きと英語に込められる心の働きをできるかぎり重ね合わせるという必要はありません。

自分の英語文章をつくるというのが、日英「作文」の根本的な目的です。

従って、できあがったときに英文の心の働きが元原稿の心の働きを少々ずれていたとしても、それが自分の表現したいことであれば特に問題はありません。

ようするに、日英「作文」は日英「翻訳」よりもはるかに自由なものだと考えてください。

(つづきは↓)

☆☆☆

☆☆☆

「ことさきく|成瀬由紀雄の日英文章・翻訳教室」では、このほかにも日本と日本人、英語・日本語・翻訳その他に関するコンテンツを数多くアップしてあります。総数は1500本を超えています。

いくつものマガジンを設定していますのでぜひチェックしてみてください。


いいなと思ったら応援しよう!