【🗾養老天命反転地】約1.8万㎡の謎アート施設@岐阜は行く価値…アリ?
【#348、約3,900文字、写真約70枚】
初めて養老天命反転地(岐阜県)に行きました。その感想・レビューを書きます。
▶︎ 結論
養老天命反転地では、貴重なアートを体験できたものの、万人向けではないと思いました。良かった点は、1)澄んだ空気の中、約18,000㎡の広大な敷地内で体を動かせる、2)映え感もある荒川修作+マドリン・ギンズの超大規模作品を体験できた点です。一方で課題は、1)コンセプトに理解が追いつかない、2)アクセスが良くない点でした。なお、遊具が充実している「こどもの国」が隣接しているため、子ども連れにはオススメです!
注意点:スニーカーが必須!
おすすめ度:★★★☆☆
会話できる度:★★★★★
混み具合:★★☆☆☆
場所:養老天命反転地
休館日:毎週火曜日
開館時間:9:00~17:00
住所:岐阜県養老郡養老町高林1298ー2
アクセス:養老駅から徒歩約10分
入場料(一般):850円
事前予約:ー
所要時間:約2時間
撮影:すべて可能
URL:こちら
▶︎ 訪問のきっかけ

アートに造詣がある友人から、養老天命反転地の存在を聞いたことがありました。普段、美術館に積極的に行きたがらない子どもも楽しめると思ったため、岐阜旅行も兼ねて訪問しました。
▶︎ アクセス

養老天命反転地は、養老駅から徒歩約10分。私は、名古屋駅→大垣駅→養老駅の順で向かいました。大垣駅から乗り換える際、ICカードは使えず、切符を買う必要があります。









▶︎ 養老天命反転地とは?

世界的に活躍したアーティスト荒川修作氏とそのパートナーで詩人のマドリン・ギンズ氏の30数年以上に及ぶ構想を実現したテーマパークです。約18,000㎡に及ぶ広大な敷地には、水平、垂直な線は極力排除され、人工的な地平線が数多く配置されるなど、至る所に人間の平衡感覚や遠近感を混乱させる仕掛けが施されています。(略)1995年に開園以来、30年以上経つ現在も国内外から年間約10万人が訪れています。
園内には、さまざまなパビリオンが点在。また、水平な地面はないため、遠近感や平衡感覚に違和感が生じます。それにより、人間本来の感覚を再確認することをテーマとしているそうです(よくわかりませんが…)。

入場料金は大人850円(意外と高め)。とても広いため、何だかんだで約2時間過ごしていました。
✔️ 荒川修作+マドリン・ギンズって誰?
「養老天命反転地」は、1960年代より美術家として活動を続けていた荒川修作と、詩人として言語の世界に取り組んでいたマドリン・ギンズによるテーマパークです。
荒川修作は子供の頃から「なぜ人間は死ななければならないのか」と悩んでいました。その答えを求めてニューヨークへ。そこで、マドリン・ギンズと出会い、意気投合。出会ったその年に結婚しました(1962年)。
彼らは対話を深める中で「天命反転(Reversible Destiny)」というスローガン、つまり「人間は死なない(=死へと向かう人間の宿命を反転させる)」「家や環境を変えることで、人間の身体能力や意識を刺激し続け、老化や死を克服する」という哲学に辿り着きました。
…と、調べた結果を書いていても、さすがに意味不明です(苦笑。「フォーヴィスム」「印象派」「レディーメイド」「スーパーフラット」などは説明を聞けば理解できます。一方で「天命反転」は、本などを読んで体系的に学ばないと、納得できなさそうです。

2人が出会って30年以上たった後、岐阜県養老に「肉体を再認知させるための場」として、養老天命反転地がつくられました。
彼らの作品は、養老天命反転地のほか、岡山県の《遍在の場・奈義の龍安寺・建築する身体》、東京都の《三鷹天命反転住宅イン メモリー オブ ヘレン・ケラー》などがあります。特に奈義町現代美術館は、いつか行ってみたいです🙋
▼ 奈義町現代美術館に関するnote投稿
✔️ なぜ、尖った大規模なアートが岐阜に?
疑問だったのが「なぜ、こんなに尖った施設が岐阜、しかも養老にあるんや?」ということ。そのきっかけは、当時の岐阜知事と荒川らがニューヨークで出会ったことのようです。
当時の岐阜県知事・梶原拓は「岐阜県を情報・文化の拠点にする(情報文化県構想=ぎふ主義)」を掲げていました。その一環で、ニューヨークを視察した際、現地で活躍する日本人芸術家・荒川修作を紹介されました。そこで荒川修作のプレゼンに共感し、即、協働を決めたそうです。
また、「養老の瀧」には、もともと「親孝行の息子が水を汲んだら酒になって、それを飲んだ老父が若返った」という伝説があります。それはまさに、荒川修作の「天命反転」にピッタリだったようです。
意味不明さが漂う施設に、岐阜県の税金を約14億円投入した梶原拓には、決断力を感じます。大規模な施設のため、竣工費用のほか、修繕維持にも一定の経費がかかりそうです。
▶︎ パビリオン紹介
以下、養老天命反転地にある主なパビリオンを写真メインで紹介します。
私は、自然を利用した大規模なアートが好きです。この園内では、子どもと体を動かして楽しめたものの、現地で施設についての説明がほぼなかったため「謎の施設…」という印象が強かったです。
▼ 大自然系のアート施設
✔️ 養老天命反転地記念館

養老天命反転地で、一番の映えスポット。外観、内観ともに24色が使われています。館内は不思議空間で、まるで迷路でした。



館内には、謎の仕切りが24個あります。その具体的な説明は何もないため、子どもたちも含め、ただただ遊ぶのみでした。


この建物は、荒川・ギンズの両名が設計しています。館内には、デッサンやCGなどの作品も展示されていました。


✔️ 不死門

その名の通り「死なないための門」。天命反転するための入り口のような役割なのでしょうか…?



✔️ 昆虫山脈

凸凹した岩の頂上には、ポンプが設置してあります。この岩肌を登るには、手足を使う必要があるため「昆虫」の名前がついています。その動作を通して「生命としての本能的な活力を呼び覚ます」らしいです。

(私も含め)子どもは全身を使って楽しんでいました。それを通して、潜在的に天命反転が整いつつあったのでしょうか…?(知らんけど

✔️ 極限で似るものの家

岐阜県の形をした屋根が特徴のメインパビリオン。パンフレットには以下のように「使用法」が記載されています(よくわからん…。


パビリオンの中は、とても入り組んでいました。整った迷路ではなく、一部はとても狭かったり、なぜかコンロやトイレ、電話、ソファー、ベッドなどが設置されていました(壁にめり込んでいるものもあります)。



天井に目を向けてみると、地面をそのまま反転したデザインになっていました。


✔️ 精緻の棟(楕円形のフィールド内)

養老天命反転地のパンフレットには、以下のような「使用法」が書かれていました。
距離をつくっている色々な出来事の個々の測定結果を記録する(心に留める)ために、「精緻の棟」を利用すること。
意味がまったくわかりませんが、ここの地面には、世界中の色んな道が記載されていました。




✔️ 楕円形のフィールド

最後は、とても広いクレーターのような「楕円形のフィールド」です。「使用法」は以下です(意味がわからん。

ここには「極限で似るものの家」を9つに分割したパビリオンや、148の道、5つの隠れ日本列島などがあります。作品が大自然と融合しているため、体を動かしながら、気持ちよくアートを体験できます。

どこかをしっかり把持しないと、落ちたら大怪我!

空気が澄んでる気がする









この施設は、感覚の不安定さや危うさを体全体で楽しむことを目的としているため、凸凹が多いです。足がとても疲れるので、スニーカーは必須です。



なお、この施設はアートと認識できるものの、説明がほぼゼロのため、全体的に意味不明でした。アート好きな人がココのためだけに、はるばる岐阜の養老まで行くのは、若干割に合わないと思います。
子どもたちは何も言われずとも、ピューンと走っていって、自我流に楽しんでいました。彼らは無事「天命反転」できたのでしょうか…(笑。


▶︎ こどもの国

養老天命反転地には「こどもの国」が隣接しています。



養老天命反転地と違って、こどもの国は入場無料。ここまで楽しい遊具が取り揃えられている公園はかなり珍しいです!岐阜県の子どもにとって、最高の遊び場でしょう。





▶︎ まとめ

いかがだったでしょうか?体を動かしながら、荒川修作+マドリン・ギンズによる超大規模なアートを楽しめるため、貴重な体験ができました。ただ、養老天命反転地のコンセプトは、私の理解を超えていたため「意味不明…」というのが正直な感想でした。僻地にあるため、アートが好きな人が1人で行くのではなく、家族など複数人で行って楽しむのがオススメです。
▶︎ 次回予告
次回は、東京都写真美術館で開催中の「出光真子 おんなのさくひん」「ソニーワールドフォトグラフィーアワード2026」の感想を投稿予定です。
▶︎ 今日の反転地飯

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