【展覧会レポ】アルマーニ 銀座タワー「ARMANI/Archivio」、クレインズ6142「パフ展」
【#285、約4,900文字、写真約35枚】
アルマーニ 銀座タワーで開催中の「ARMANI/Archivio」、クレインズ6142で開催したユニクロによる「パフ展」を訪問しました。それらの感想・レビューを書きます。
※「パフ展」の会期は終了しています。
▶︎ 結論
ともにアパレル企業の展示ですが、アプローチが全く違ったため、興味深かったです。普段アルマーニ銀座店に入ることがないため、興味をもつきっかけにもなりました。アルマーニについて改めて調べることで、初めて知ることも多かったです。小規模な展示のため、銀座に用事がある際はサクッと寄ってはどうでしょうか。また、ユニクロのパフテックについても理解が深まりました。
展覧会名:ARMANI/Archivio
場所:アルマーニ 銀座タワー
おすすめ度:★★☆☆☆
会話できる度:★★★☆☆
混み具合:★★☆☆☆
会期:10月27日~11月16日
休館日:無休
開館時間:11:00 - 19:00
住所:東京都中央区銀座5-5-4 アルマーニ / 銀座タワー4F
アクセス:銀座駅から徒歩約3分
入場料(一般):無料
事前予約:不要
所要時間:10〜20分
撮影:すべて可能
巡回:ー
URL:こちら
展覧会名:ネオ四季時代にパフっとはまる部品たち「パフ展」
場所:クレインズ6142
おすすめ度:★★★☆☆
会話できる度:★★★★☆
混み具合:★★★☆☆
会期:2025年10月31日(金)~11月3日(月・祝)
休館日:無休
開館時間:11:00~19:00
住所:東京都渋谷区神宮前6丁目14−2
アクセス:表参道駅から徒歩約10分
入場料(一般):無料
事前予約:ー
所要時間:約30分
撮影:すべて可能
巡回:ー
URL:こちら
▶︎ アルマーニ 銀座タワー「ARMANI/Archivio」
✔️ 訪問のきっかけ

Xの「FASHION SNAP」の投稿を見て、興味をもちました。アルマーニの店舗に入ったことがなかったので、良い機会だと思いました。
ブランド創立50周年のジョルジオ アルマーニ特別展「アルマーニ/アルキビオ(ARMANI/Archivio)」がスタート。会期は11月16日まで。https://t.co/VBYUUmZgXE pic.twitter.com/Xpum9StViZ
— FASHIONSNAP (@fashionsnap) October 28, 2025
また、銀座にはさまざまなアパレルのギャラリーがあります。アルマーニはどのような表現をするのか、気になりました。
▼ 銀座にあるアパレルのギャラリー(例)
✔️ アクセス

展示会場は、アルマーニ 銀座タワーの4階。銀座駅がある地下からエレベーターで4階に行けます。


✔️ 展覧会 感想

ジョルジオ アルマーニ創立50周年を記念して、ジョルジオ アルマーニのコレクションを体系的にアーカイブ・管理し、ブランドのヘリテージを継承しながら過去と未来を結ぶ“ARMANI/Archivio” が2025年8月に立ち上がりました。
会場には30体のマネキンが展示されているのみ。簡易なハンドアウトはあるものの、マネキン1体1体の紹介などは会場内に一切ありませんでした。

スタッフ曰く、専用サイトからマネキンの特徴を確認できるとのことでしたが、会場では私のケータイに電波が入りませんでした(苦笑。私の他にも同様の方がいました。店舗のWi-Fiに接続する対応もありませんでした。

素材やシルエット、縫製などにこだわりがあると察したものの、マネキンが展示されているだけでは、何も伝わりません。文字情報や動画などがないと、この催しは何のために実施しているのか、アルマーニは何にこだわりがあるのか、私にはわかりませんでした。

現状では、店内でマネキンを展示している状況と同じです。私も含め、来場者は、奇を衒った商品、ゴージャスな商品を見て「すごーい」と言うのが主な鑑賞ポイントでした。


総合すると「創業50周年なので、昔の自慢の商品を並べました。お好きにどうぞ」としか思えませんでした。売り場面積を潰して、コストをかけるイベントであれば、費用対効果を最大化してもいいのではないでしょうか。
アルマーニ往年のファン向けに実施されているため、私のような一見さんは、マーケティングの対象範囲外だったのかもしれません。


規模は全く異なるものの、ロエベの展覧会では、多種多様なアプローチにより、老若男女の来館者はみな、ロエベについての知識を深め、満足していました。

ちょうどFASHION SNAPで「ファッション展のみかた」というコラムがありました。その中で「衣服の<情報量>の少なさ」に言及しています。
私がファッション展に行く理由は、そのブランドの哲学を知りたいからです。そのため、今回のアルマーニの「置いただけ」は、情報量が少なすぎるため、満足感を得られませんでした。
一方、後述するユニクロの展示は、文字情報が多かったです。同じアパレル企業でも、伝える態度が全く違う点は興味深かったです。
帰り際、スタッフの方にアルマーニの特徴や強みは何かを聞きました。すると、立体裁断などによる着心地とのことでした。それをこの企画の中でも、伝える工夫をした方が良いと感じました。

今回のマネキンの中で《GA_W_SS_1984》が特に印象に残りました。リネンのような清涼感がある素材に加え、ワイドでドレープ感のあるシルエットに軽やかさを感じました。1984年の商品ですが、今着用しても、遜色がなさそうでした。
アルマーニは、スーツがメインのカチッとしたブランドだと思っていましたが、リネンをはじめ、全体的に軽快な素材が多かったのは意外でした。


「アルマーニ」とは、1975年にジョルジオ・アルマーニ(2025.9.4逝去)により設立されたファッションブランド。現在、主に4つのアパレルラインを続けています。
ジョルジオ・アルマーニ:メインライン
エンポリオ・アルマーニ(EA):セカンドライン
A/X ARMANI EXCHANGE:アルマーニ版ファストファッション
GIORGIO ARMANI PRIVE:オートクチュールライン
アルマーニがファッション界に残した功績は、女性スーツの肩パッドを薄くして、自然なラインを提案したり、男性スーツの女性性を入れるなど、ジェンダーレスを提案したことだそうです。また、アルマーニは、LVMHやKeringと違い、独立経営を続けています。
私にとってアルマーニで印象が強いのは、EAやA/Xです。ギャル男やヤンキーが着ているか、バブル時代のおじさんが大事に着ているスーツというイメージでした。
▼ 大体、この動画と同じ印象
ブランドの裾野を広げる目的でセカンドラインは重要です。しかし、使い方次第では、ブランド感を大きく損なう結果にもなると思いました。イタリアのブランドなので、多少ヤンチャなのは、狙った通りなのでしょうか。

世界には様々なハイブランドがあります。それらとアルマーニが並んだときに、彼らの誇れる強みとは何でしょうか。近年、プラダの人気が再燃するなど、ハイブランド界隈でも毎年、栄枯盛衰が見られます。アルマーニもどこかのタイミングで急浮上することがあるのでしょうか。
結果的にアルマーニについて知る機会になったのは良かったものの、全体的に少しもやっとした催しでした。
▶︎ クレインズ6142「ネオ四季時代にパフっとはまる部品たち<パフ展>」

▼ 過去に参加したユニクロのイベント
✔️ アクセス

クレインズ6142(神宮前6丁目14ー2)へは、表参道駅から徒歩約10分。以前はRAGTAGがありました。実はこの建物、妹島和世による設計です。現在は、ショップ、ギャラリーなどの貸しテナントとして利用されています。
▼ 妹島和世(SANAA)が設計に参加した金沢21世紀美術館
✔️ 展覧会 感想

急に暑くなったり、と思ったら寒くなったり…。なんだか様子のおかしい四季に(私たちはネオ四季と呼んでいます)最近モヤモヤたまっていませんか?(略)ネオ四季時代のあらゆる備え方(衣備え)や暮らしにパフっとはまる部品たちをご提案します!
イベントは、1階と2階で実施。スタッフは、とても親切・丁寧で知識も豊富でした。なお、来場者の4割くらいが外国の人でした。


入り口で質問に答えると、その集計によって、室温が定期的に変わる仕組みでした。そのほか、様々な参加型の展示が並んでいるため、子どもも大人も楽しみながら、商品や気温対策の知識を得られるようになっていました。


私は「年中エアリズム」に1票


今年から、ユニクロの定番商品であるウルトラライトダウンがなくなり、すべて「パフテック」(高機能中綿アウター)に変わりました。その商品を軸に、話題化を狙ったイベントのようです。





2階では、実際に商品も販売していました。店舗で販売している限定値引きも反映されており、商品を購入している外国人もいました。


近年は9月でも30度を超える日があるなど、気温の傾向が変わっています。ユニクロは「ネオ四季」とネーミングしていますが、三陽商会は「五季」、2025年 新語・流行語大賞では「二季」がエントリーするなど、アパレル各社は残暑対応を工夫しています。
2025年夏から秋にかけて、ユニクロは気温対応がうまくいった一方で、他のアパレルブランドは残暑MDがうまくいかず、夏物商品の在庫過剰、値引き増加、業績悪化をたどっています(繊維ニュース「残暑商戦に課題」10/31)。秋冬商品の需要が盛り上がらないものの、この時期に何を着たらいいかわからない消費者に対しては、商売のチャンスとも言えます。

近年、都心では凍えるほど寒くないし、寒い期間も短くなっています。そのため、分厚いダウンは不要になってきました。パフテックくらいのアウターを羽織る。それでも寒ければ、ヒートテックなどの機能性インナーなどで調整してちょうどいいくらいです。
2階で展示されているパフテックの中でも、JWAのパフテックユーティリティジャケットを試着して、感触が良かったです。もこもこのキルティングではなく、ジャケットタイプの方が、普段使いしやすいと思いました。

私は、ゴアテックスなどの厚めのナイロンアウターを着て、寒ければ、その中に薄いダウンを着るのが定番の過ごし方です。日によって、1日の中で、室内・室外でも気温が変わります。そんな時は、重ね着が便利です。
その時の重要な要素は、パッカブルです。パッカブルでも、1)袋を付属するのではなく、ポケットを裏返して収納する、2)畳んでもしわにならない素材だと、さらにうれしいです。
▼ ポケットを裏返すタイプのパッカブル
ユニクロのパッカブル商品は、付属の袋に入れるタイプがほとんど。付属袋だと、紛失するし、付属袋をポケットなどに入れると違和感があります。そのため、是非、ポケットを裏返して収納するタイプを拡充してほしいです。
このイベントでは、ハッシュタグをつけてSNSに投稿することで、飲み物と綿アメがもらえました(残念ながら、私の直前で綿アメが売り切れ。子どもが残念がっていました😢)。
バズることを考えれば、若い人のトラフィックが多い、原宿のキャットストリートは、好立地なのかも知れません。


とはいえ、バスを想定するなら、マス向けではなく、ファンベース向けに大きなイベントを企画してもいいかなと思いました。例えば、事前予約制の大規模な(春夏/秋冬)商品展示会を行えば、情報はファンによって自動的にポジティブに拡散され、興味が薄い人にも情報がリーチすると思いました。
▶︎ まとめ

いかがだったでしょうか?アルマーニ、ユニクロともにアパレル企業であるものの、アプローチの姿勢が全く違って興味深かったです。ユニクロの展示会期はすでに終了していますが、アルマーニの展示に興味がある人は、訪問してみてはいかがでしょうか。アルマーニ銀座店に入るいいきっかけになるかもしれません。
▶︎ 今日の美術館飯

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