【展覧会レポ】ヨドバシJ6ビル「ロエベ クラフテッド・ワールド展 クラフトが紡ぐ世界」
【約4,600文字、写真約75枚】
ヨドバシJ6ビル(東京・原宿)に初めて行き「ロエベ クラフテッド・ワールド展 クラフトが紡ぐ世界」を鑑賞しました。その感想を書きます。
▶︎ 結論
予想外に大満足した展覧会でした。それは主に、1)無料とは思えない大ボリュームで、メッセージがよく伝わるセンスの良い展示方法(肌感覚で1,800円くらいが妥当)、2)数多くのアーカイブや、工場見学のような知的好奇心を高める展示など、メリハリの効いたキュレーション、3)ピカソの作品など、アートも楽しめたことによります。ロエベに興味がゼロの人も十分に楽しめるため、とてもオススメです!
おすすめ度:★★★★☆
会話できる度:★★★☆☆
混み具合:★★★☆☆
展覧会名:ロエベ クラフテッド・ワールド展 クラフトが紡ぐ世界
場所:ヨドバシJ6ビル
会期:3月29日〜5月11日
休館日:会期中無休
開館時間:9:00〜20:0
住所:東京都渋⾕区神宮前6-35-6
アクセス:原宿駅から徒歩で約2分
入場料(一般):無料
事前予約:必須
展覧所要時間:約1時間半
撮影:全て可能
URL:https://www.loewe.com/jap/ja/pd/stories-projects/crafted-world-exhibition.html
▶︎ 訪問のきっかけ

訪問のきっかけは、1)無料!、2)過去にここでヴィトンやリモワなどがイベントをしたことは知っていたものの訪れたことがなかった、3)会期中無休だったためです。
▶︎ アクセス

ヨドバシJ6ビルは、原宿駅から徒歩約2分のイベントスペース。もともとヨドバシHDが所有していた不動産を、電通とサニーサイドアップが期間限定でリーシングし(詳細)、jingと命名。満期後は、名称を変更し、ヨドバシHDが運営しているようです。

この展覧会は、LINEでの事前予約が必須。しかし、数日前でも、ある程度は柔軟にキャンセル↔︎予約を繰り返せる状況でした。
私はほぼ朝イチの時間帯を予約しました。会場内は人が少なく、スムーズに鑑賞できました。しかし、10時〜11時には人が混み始め、展示を撮影するのも少し面倒な状況でした。そのため、朝一番に行くのがオススメ。
▶︎ 「ロエベ クラフテッド・ワールド展 クラフトが紡ぐ世界」感想

展覧会マップは、すべてを鑑賞し終えたギフトショップで紹介されていました。展示の構成がとてもうまく組み立てられているため、最初に会場に入った時、全体像を示さないのは良いアイデアでした。
全体を通して、ロエベの歴史、つくるプロセスなどが、動画、アート作品、プロダクト、パネル紹介、触れる展示など、さまざまな工夫が用いられていたため満足度が高かったです。
お客さんは「全身ロエベで来ました!ロエベ大好き!」みたいな人はほぼ皆無でした。一般的なおじさん、ファッションに興味がなさそうな人も含め、幅広いお客さんで賑わっていました。
私にとって、ロエベを認識したのは、2013年のこと。日本で開業40周年を記念し、ジュンヤ ワタナベ・コム デ ギャルソンとコラボしたバッグ「アマソナ」が発売されました。

当時、私の薄給に比べると、とんでもなく高い代物(¥261,450)だったため、買うか迷いました。しかし、つくりがウィメンズ寄りで、若干小ぶりだったため、実物を見ずに諦めました。
それ以降、ロエベの製品を調べたり、店舗に入ったこともなく、特に思い入れもありません。
現在、ロエベは日本に47店舗、旗艦店は「カサロエベ 銀座」です(ヴィトン 銀座並木通り店の近く)。なお、世界には32カ国以上に160店舗以上があります。

右:2021年のセグメント別売上
直近のロエベのグローバル売上は約1,300億円(2023年)。意外と規模は小さいです。1店舗あたりの年間売上は約10億円。LVMHグループ(約13兆円)の中で、ロエベの売上シェアは0.9%しかありません。
また、スペイン生まれであるロエベの売上は、アジアと日本で全体の約75%を占めています。この展覧会が、去年は上海、今年は日本で巡回したのも、売上の優先順位を反映したものになっています。
ロエベは、毎年売上が約3〜4割増の急成長を遂げています。商品面では、ジョナサン・アンダーソンのダイレクションによるアイコニックな売れ筋商品の拡充、セグメント面では、アジア圏での出展拡大によるようです。
ロエベに興味がない私でも、ロエベのハンモックバッグや、ロゴが膝に入ったデニムなどが人気になっていることは知っていました。

以下、展覧会の順序に沿って紹介します。
1.手から生まれたもの

セクション1では主に、ロエベの歴史を外観します。
1846年:レザー職人がいるスペイン・マドリッドの工房でスタート。
1872年:エンリケ・ロエベ・ロスバーグをレザー職人としてドイツから迎え「E.ロエベ」を名乗る。


ものづくりのこだわりが伝わるような展示により「クラフト」がよく理解できる構成になっていました。

1905年:ロエベの製品がスペイン王室御用達になることで、スペイン内でポジションを確立。



スペインのアーティストといえばピカソ。実際に、ピカソのつくったセラミックも多数展示されていたことは、予想外の眼福でした。
主にピカソのセラミックを扱った美術館であるヨックモックミュージアムは、ヨドバシJ6ビルからも歩いて行けるため、是非、お立ち寄りください!
▼ ヨックモックミュージアム(表参道)の感想

1950年ごろ:今は見慣れたロエベのロゴが登場。



1965年:初めてレディトゥウェア(ウィメンズ)を発売。


1973年:ロエベの欧州外初の店舗を日本に出店。
1983年:メンズの既製服の販売を開始。

1988年:ロエベがLOEWE FOUNDATION(ロエベ財団)を設立。



1996年:LVMHの傘下に参入。
1998年:初のショーをパリで開催。


2013年〜2024年:ジョナサン・アンダーソンがクリエイティブダイレクターに就任(2025年からはDIORへ)。



なお、キャプションが小さいため、非常に読みづかったです。また、このセクション1の時点で、既にボリューミーだと感じました。




2.スペインへようこそ

セクション2では主に、スペインの風景や文化から着想されたロエベのプロダクトが並びます。



3.ロエベのアトリエ

セクション3では主に、ロエベのアトリエの裏側(裁断、トリミング、塗装)をプロセスごとに紹介します。


組み立てや塗装の工程など、工場見学のようで興味深いです。全ての商品が人の手でつくられているからこそ、そこにストーリーが宿り、価値が生まれると思いました。















4.城の部屋

セクション4では、巨大な「ハウルの動く城 バッグ」を展示。実際のサイズのバッグは、世界22個限定、日本には2個入荷したそうです(詳細)。

この巨大なオブジェは、全部がレザー!値段は想像できません。
5.クラフトによる連帯

セクション5では主に、ロエベ財団が支援してきた作品が並びます。財団では、2016年から毎年、LOEWE FOUNDATION Craft Prize(ロエベ財団 クラフトプライズ)を行っているそうです。





6.限界なきファッション

セクション6では、2015年春夏から現在までのジョナサン・アンダーソンによるコレクションのマネキン54体が展示されています。

ギャグかと思うようなルックもたくさんあって、時折笑えました。


そして、マネキンに混ざって、しれっとデカいアート作品も紛れ込んでおり、そこでも笑ってしまいました。

この時点で「もうさすがにお腹いっぱいやで…いつ終わんねんこれ。無料の限界超えてるやろ!展示も全部センスありすぎで怖い!」と思いました。
7.意外な対話

セクション7では、ロエベが過去10年間でコラボレーションしたプロダクトやインスタレーションが展示されています。


この展覧会が無料とは信じられないボリュームとクオリティでした。1,800円くらい取られても、全く違和感がないです。ハイブランドのちょっとした展示で、1時間弱で見終わると思っていましたが、大間違いでした😅

日本発でグローバルブランドになった「ユニクロ」も、LifeWearのコンセプトを紐解きながら、このような展示ができるかな、と思いました。
8.ギフトショップ

最後のセクションはギフトショップです(入場は任意)。ショップ内に並んでいる商品はすべて購入が可能です。



▶︎ まとめ
いかがだったでしょうか?無料とは思えないボリュームとセンスの良すぎるキュレーション!予想外に大満足した展覧会でした。ロエベのことを何も知らない人にとっても十分に楽しめます。今後、ロエベ製品への興味も増しました(ほぼ日手帳が入るレザー製の手帳カバーを販売してくれれば即購入します!)。
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