【展覧会レポ】箱根ガラスの森美術館「ヴェネチアン・グラスとカーニバルの世界」ほか
【約4,300文字、写真約75枚】
箱根ガラスの森美術館に初めて行き「ヴェネチアン・グラスとカーニバルの世界」などを鑑賞しました。その感想を書きます。
※ 本展覧会はすでに終了しています。
▶︎ 結論
普段は美術館に行かない人、とりあえず箱根に来た人など、万人が楽しめるスポットだと思いました!それは主に、1)現代アートなどと違い、繊細なガラスは大抵の人は美しいと純粋に楽しめる、2)豪華で非日常感のある敷地内は映えて楽しめるためです。箱根へのお出かけを予定している人は、訪問をオススメします。
おすすめ度:★★★☆☆
会話できる度:★★★★☆
混み具合:★★☆☆☆
展覧会名:ヴェネチアン・グラスとカーニバルの世界
場所:箱根ガラスの森美術館
会期:2025年1月25日(土)から4月13日(日)
休館日:無休
開館時間:午前10時~午後5時30分
住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原940−48
アクセス:強羅駅からバスで約20分
入場料(一般):1,800円
事前予約:不要
所要時間:約1時間半
撮影:全て可能
URL:https://www.hakone-garasunomori.jp/event/2025_festival/
▶︎ 訪問のきっかけ

訪問のきっかけは、1)親族と箱根の美術館を周る計画を立てた際、未訪問の美術館や、話題の展覧会を中心に検討した結果、候補に上がったこと、2)チケットセンターを覗いた時、箱根ガラスの森のチケットが期限切れ間近のため、数百円で叩き売りされていたことです。

以下、当日のスケジュールです。ちょうど良いタイムスケジュールでした😁
9時40分:強羅駅に到着(私1人)
10時:箱根美術館
11時半:カフェ休憩(カフェレストラン 旬幸)
12時:強羅駅で親族と合流→徒歩
12時20分:ランチ(ぱんのみみ)→バス
13時半:ガラスの森美術館→バス
15時10分:ポーラ美術館→タクシー
18時:夕食(レストラン カスケード)
20時半:宿泊(エクシブ箱根離宮)
▶︎ アクセス

箱根ガラスの森美術館へは、強羅駅からバスで約20分。箱根のさまざまな美術館(彫刻の森美術館、ポーラ美術館、箱根美術館、ラリック美術館など)は、バスでハシゴできます。

▶︎ 箱根ガラスの森美術館とは?

箱根ガラスの森美術館(以下、ガラスの森)は1996年に開館。高級鉄板レストラン16、高級スイーツ店5を営む㈱うかい(東証スタンダード上場、年商133億円、従業員638名、株主数4,657名)が文化事業としてスタート。

創業者の鵜飼貞男がヴェネチアングラスの魅力に取り込まれ「多くの人を喜ばせたい」という思いから美術館を設立。主に、近世から近代のヴェネチアングラスを収蔵展示する、日本初のヴェネチアングラス専門の美術館です。英語名称は、Hakone Venetian Glass Museum。

館内は、主に4つ(ヴェネチアングラス美術館、現代ガラス美術館、体験工房、カフェレストラン)で構成されています。

なお、公式HPにはコンセプト、館長の言葉、沿革などの記載がありません。ブログをやる前に、基本的なコンテンツを充実してほしいです。
現在の館長は非開示ですが、以前は岩田正崔が勤めていました(2021年に逝去)。大手百貨店の美術展の企画を500以上こなしたことで、創業者から声がかかったそうです。

岩田正崔のおかげで、ガラスの森は、年間50万人が訪れ、その中でもリピーター率は50%となりました。
ガラスの森は「美術館」というより「観光地」という印象でした。そのため、1度訪れたことがあったとしても「箱根に来たら(2回目でも)とりあえずココに来よかなぁ」と思う気持ちが理解できました。ガラスの美しさは普遍的です。普段は美術館に行かない人が、気軽に立ち寄れることも、リピーター率の高い一因だと思います。
▼ 岩田正崔の著作
▶︎ 「ヴェネチアン・グラスとカーニバルの世界」感想

本展では、ヴェネチアのカーニバルをテーマに厳選したヴェネチアン・グラスを展示。宴を華やかに彩る装飾グラスやコンポート、今にも動き出しそうな躍動感溢れるガラスの人形のほか、現代のカーニバルを撮影した写真家 坪谷隆氏の写真作品も合わせて紹介しています。ガラス職人たちの造形技術の高さが詰まったガラス芸術作品とともに、古き良き時代から現代へと続くカーニバルの世界をお楽しみください。

「ヴェネチアングラス美術館」では、アーティストのガラス作品が置いてあるのではなく、工芸作品がメインでした。そのため「美術館」よりも「博物館」の方が近いと感じました。


また、ゴージャスな館内からは、昭和趣味が漂って楽しいです。今、これに似たものを作ろうと思っても、このセンスは再現できません。

なお「グラス」はガラス製の器の総称です。そのため「グラス」は「ガラス」を使ったものの1つです。館内には「グラス」以外もあったため、「グラス美術館」ではなく「ガラス美術館」がしっくりくると思いました😅

私は、過去にヴェネチアに行ったことがあります。そのため、展示を見ていると、当時の記憶が徐々に蘇って、懐かしさを感じました。

ヴェネチアンガラスは「世界3大ガラス」と呼ばれています(残りの2つは、ボヘミアングラスとアメリカの現代ガラス)。

館内では冒頭から「ヴェネチアングラスはすごいんやで!」というアピールが強かったです。それを見るたびに「他と比べて何がすごいん?何でヴェネチアでガラスが発達したん?」と疑問に思いました。

世界中で、毎年2月頃にカーニバルが行われます。カーニバルの語源は「カルネ・レヴァーレ」。キリスト教徒たちが、断食期間へ入る前に肉を食べて楽しむ(ハメを外す)祭りでした。


ヴェネチアでは、特別な衣装と仮面で仮装するため、世界3大カーニバルの1つとして有名です(残りは、リオ、トリニダード・トバゴ)。仮面をつければ、この時だけはギャンブルもOK!何となく知っていた仮面のカーニバルも、背景を知ると興味深いです。





館内には豪華で完璧なウツワがずらり。日本では、欠けたお椀に侘び寂びを感じます。一方で、キリスト教文化では、厳格な完全性が求められます。宗教観の違いが、美意識の違いも生み出していると感じました。




ガラスに施されたレースはプリントではありません(なんて繊細!)。ガラスはほぼ一発勝負で作られます。そこに若干のロマンを感じました。


なかには、めちゃくちゃデコラティブな鏡もありました。何かしら装飾しないと気が済まないのでしょう。むしろ装飾がないと、ハリーポッターのマルフォイのような奴に、貧乏人とバカにされたのかもしれません。

最後に、ヴェネチアン・グラスの原料の説明がありました。ただし、そのパネルから「なぜヴェネチアでガラス工業が盛んになったのか」、私が知りたかったポイントは分かりませんでした。

調べたところ、以下の背景から、ヴェネチアンガラスは技術力を高め、特別視されるに至ったようです。
中継貿易が盛んだったため、中東のガラス技術が流入。
木造建築が多い本島を避けること、技術の流出を防ぐため、政府はガラス工房をすべてムラノ島へ移転させる法令を発出。
そこで「鉛クリスタル」などの独自技術を開発。
ガラス職人は高い地位を得て、国外への移住が禁止。

単に「ガラスきれい〜」と来館者に思わせるだけでなく、身になる知識が得られる説明もほしいと思いました。
▶︎ 現代ガラス美術館

「現代ガラス美術館」では、ヴェネチアのガラス彫刻家・リヴィオ・セグーゾと、アメリカのガラスアーティスト・デイル・チフーリの作品を展示。




「アメリカ合衆国人間国宝賞」を受賞



▼ チフーリの常設展示がある富山市ガラス美術館
現代ガラス美術館内では、ミュージアムショップも併設されています。


▶︎ 庭園やレストラン

ガラスの森には、敷地内にもガラス作品がたくさん展示されています。それらは、きれいで楽しいと、率直に感じました。






敷地内にはローズガーデンもあります。ここのローズはすべてガラス製。枯れることがなく、お手入れ不要。バラを年中楽しめるグッドアイデアです。




建物内、敷地内には、きれいなガラスアートがいっぱい!アートについての知識がなくても十分に楽しめます。そのため、外国人の方も多かったです。また、大学生のゼミやサークル旅行にもピッタリだと思いました(実際、関西弁が比較的多く聞こえてきました)。



『Fate/Zero』でキャスターが召喚した大海魔みたい…
水車小屋の「アチェロ」では、メープル製品や、お菓子を買うことができます(ジャムやクロワッサンが人気)。


「カフェテラッツァうかい」では、うかいの総料理長が作る本格的な料理をいただけます(モーニングは1,500円、ランチは2,200円〜6,600円)。



▶︎ まとめ
いかがだったでしょうか?ガラスの美しさは普遍的です。そのため、万人が楽しめるスポットだと思いました。「美術館」とついているものの、ガラスの「博物館」「テーマパーク」に近いです。アートに興味がない人でも、ある程度は楽しめると思います。箱根へのお出かけを計画している人は是非、候補に入れてみてください!
▶︎ 今日の美術館飯





▶︎ 今日の美術館宿
当日は、エクシブ箱根離宮に泊まりました。







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