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【展覧会レポ】箱根美術館「現代の工藝 人間国宝を中心に」ほか

【約3,200文字、写真約45枚】
箱根美術館に初めて行き「現代の工藝 人間国宝を中心に」などを鑑賞しました。その感想を書きます。

※ 特別展の会期はすでに終了しています。

▶︎ 結論

箱根美術館は、箱根にある最も古い美術館です。最寄駅からのアクセスは比較的よいものの、優先順位を下げてもいいと思いました。それは主に、展示品の内容、規模が控えめだったことによります。なお、庭園の美しさが有名なため、9〜11月の紅葉シーズンの訪問がオススメです。

おすすめ度:★★☆☆☆
会話できる度:★★☆☆☆
混み具合:★☆☆☆☆
展覧会名:現代の工藝 人間国宝を中心に
場所:箱根美術館
会期:2024.10.25(金) - 2025.03.05(水)
休館日:水曜日
開館時間:9:30-16:00(季節によって若干の変動あり)
住所:神奈川県足柄下郡箱根町強羅1300
アクセス:強羅駅から徒歩で約15分
入場料(一般):1,430円(オンライン割引あり)
事前予約:可能だが不要
展覧所要時間:約1時間
撮影:常設展のみ可能
URL:https://x.gd/FjaGZ


▶︎ 訪問のきっかけ

Googleで「箱根 美術館」と検索すると、ポーラ美術館、彫刻の森美術館、岡田美術館など名だたる美術館がヒットします。しかし「箱根美術館」は、あまりヒットせず、目立たない印象でした。

▼ 岡田美術館、ポーラ美術館の感想

箱根美術館へ行った理由は、1)訪問したことがなかった、2)MOA美術館が姉妹美術館なので期待感があったためです。

MOA美術館が姉妹美術館

▶︎ アクセス

最寄りは強羅駅

箱根美術館へは、強羅駅から徒歩約15分。駅からは約650mと近いものの、ものすごい坂道!体力に不安のある人は、強羅駅からケーブルカーに乗って2駅の「公園上駅」で降りると、目の前に箱根美術館が見えます。

ものすごい坂道
バスを使えば、箱根美術館まで行ける
若干シャビーな外観

私が訪問したのは2月で、気温は約10度。吐く息も白かったですが、あまり寒さは感じませんでした。

▶︎ 箱根美術館とは?

箱根美術館は、箱根で最も古い美術館として1952年に開館(英語名称:HAKONE MUSEUM OF ART)。日本陶磁器の展示をメインとし、テーマを設けた特別展も開催しています。

姉妹館として、熱海で有名なMOA美術館(1982年開館)があります。

▼ 2023年で個人的No.1だったMOA美術館

それら美術館の創立者は、岡田茂吉(1882~1955)。新宗教団体「世界救世教」の創始者です。岡田茂吉は、1944年に箱根に転居。その後「自然の山水美と人工的庭園美を調和させた、一個の芸術品を造ろう」として「神仙郷」を造営、その中に美術館を計画しました。

入場料は1,430円(なぜこんな中途半端な値段…)

「神仙郷」は世界救世教の聖地となっているそうです。当日は気付きませんでしたが、敷地内に宗教施設がいくつか同居しているようです。

2021年「神仙郷」が名勝の指定を受けました。そこには「石楽園」「苔庭」「竹庭」などが配置されています。さらに「神山荘(旧藤山雷太別荘)」は、国登録有形文化財となっています。

名勝に指定
苔むす庭を進む
岩にも苔

箱根美術館は、展示物よりも「自然」が人気だと思います。特に、9月〜11月ごろは紅葉が大変美しいようです。

見えてきた「本館」

建築物、内装、展示ケースに至るまで、すべて岡田茂吉の設計だそうです。「苔庭」にある茶室「真和亭」では、抹茶と和菓子をいただけます。そこでは美しい写真が撮れることで人気があるようです。

チケット
いざ、展覧会へ

▶︎ 展覧会などの感想

館内ご案内図

本館は、1階で特別展、2階で常設展を開催。館内はシャビーのため、まるで公民館のようでした。

特別展は撮影禁止
公民館のような展示室

✔️ 「現代の工藝 人間国宝を中心に」

本展では、人間国宝が制作した作品を中心に展観し、研鑽と修練によって得た卓越した貴重なわざと美の表現を紹介します。現代に生きる伝統工芸の精華をご堪能ください。

公式サイトより

どの作品も、平凡というか、シンプルを極めたものが多かったです。皇居三の丸尚蔵館にあるような、絢爛豪華な作品はほぼありませんでした。

▼ 雅な所蔵品が並ぶ皇居三の丸尚蔵館(丸の内)

この特別展には、そのまんまの「お椀(お盆)」も多かったです。「これ300均とかにあっても気づかれへんのちゃうか…」と思いました。

キャプションで人間国宝の方の年齢を見ていると、半分くらいの方が存命でした。しかし、今後は伝統工芸を受け継ぐ人も減ることで、人間国宝と呼ばれる人も、いつかはほぼゼロになってしまう…かもしれません。

また、特に気になったのは作品の英語名でした。

「恒河」の英語は「Galaxy」、「極光」は「Aurora」。日本語ではイカつい名前でも、英語ではずいぶん普遍的になってしまうのは少し笑いました。

極め付けは、「網代方盆」「平文相生四方盆」「彫漆水仙盆」=全部「TRAY」、「桐手箱」=「BOX」。「おぉい!何かもっと他にあったやろ!」と心の中でツッコミを入れてしまいました。

展示室2には、人間国宝である松井康成の作品や、インタビューを含む映像が流れていました。「練上げ」という方法を使って、土からミルフィーユのような焼き物を作るまでの過程は興味深かったです。今見ても斬新なルックスの焼き物は、智美術館に現代陶芸として展示されていても、全く違和感がないと思いました。

▼ 感銘を受けた現代陶芸展@智美術館(六本木)

✔️ 常設展

2階にある窓

常設展を見るために2階へあがると、そこには大きな窓。この窓が圧巻で、まるで一つの絵のようでした。

ソファの説明
窓が額縁のよう
自然に癒される

この窓からは、山、空、風に揺れる竹が見えます。ずっといても飽きない気持ちのいい空間でした。これは、中野美術館で湖を見たときと同じような印象を覚えました。私が箱根美術館で最も気に入った作品は「窓」でした。

▼ 泊まりたくなった中野美術館(奈良)

展示室3〜5の常設展では、鎌倉・室町時代に製作された重厚な壺や甕などを中心に、縄文時代の土器から江戸時代の作品まで「日本の焼き物」を展示しています。

ざっくばらんに土器が並ぶ
《埴輪 兎》
ウサギの埴輪は珍しいそう。私も初見
《埴輪 壺を捧げる女子》
あるある探検隊にしか見えない…
《縄文火焔形深鉢》

これらの展示は「ふーん」以上でも以下でもありませんでした。箱根美術館は、MOA美術館の姉妹館のため期待したものの、少し拍子抜けでした。

《練志野茶碗 銘 田子浦》

なお、これらの埴輪や土器は、箱根の出土品ではありません。総じて、箱根美術館の作品展示におけるコンセプトは何なのか、つかみどころがありませんでした。

いざ、庭園へ

✔️ 庭園ほか

本館から庭園へ出る

外に出ると、新緑の木々が目にも美しいことに加え、香りも心地よかったです。鼻から息を吸って、ゆっくり吐き出すと清々しい気持ちになりました。

ここの空気は、都会の喧騒にはない自然の味がしました。箱根美術館は、紅葉や新緑の時に来るととても綺麗だと思います。2月に行くと、かなり寒々しいため、自然の美しさという観点からは、あまりオススメできません。

屋根はまるで竜宮城!

そのため、箱根美術館に来る人は、アートよりも、自然の木々を見にくる人の方が多いかもしれません。

敷地内に茶室もあります
800円で一服できます
紅葉の時、茶室から見える風景
2月は枯れ木ばかりで寒々しい…

▶︎ まとめ

買ったポストカード

いかがだったでしょうか?箱根にはさまざまな美術館がある中でも、箱根美術館は、優先度は下げてもいいかな、と思いました。2、3回目に箱根に来た後、かつ、9月〜11月の紅葉の時に訪問するのがオススメです。

▶︎ 今日の美術館飯

★3.1/カフェレストラン 旬幸 (神奈川県/強羅駅) - 気まぐれデザート (¥500)、アイスコーヒー (¥250)
★3.5/ぱんのみみ (神奈川県/強羅駅) - ぱんグラタン (サラダ付) (¥1,430)

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