【AI×医療】Open Evidenceが賢すぎてちょっと怖くなった話
最近、ある希少がんの再再発の患者さんを診た。
耳鼻科の世界ではときどきある、
「標準治療がはっきりしないタイプのがん」。
rare diseaseなので
症例数が少ない
エビデンスが弱い
明確なガイドラインはなし
ということが多い。
初回治療はかなり攻めた
初回治療では
鼻内視鏡下でかなり拡大気味に腫瘍切除
鼻中隔後方〜頭蓋底近くまで剥離
眼窩内側壁も処理
かなり攻めた手術になった。大変だった記憶がある。
その後
ケモラジ
免疫療法
ステージを考えると
正直かなり厳しい戦いだったと思う。
・頸部再発もあって頸部郭清術
それでも患者さんは頑張ってくれて
長く生きてくれた。
気づけば5年
気づけば
最終治療から5年。
外来でも
「ここまで来ましたね」
なんて話をしていた。
そろそろ
フォロー卒業かな、という空気。
でも
そういう時に限って見つかる。
再再発。
たぶん次は免疫療法
画像を見ながら考える。
たぶん次の治療は
免疫チェックポイント阻害薬になる。
ただ、rare diseaseなので
少し迷う。
再発例の治療戦略
再投与のエビデンス
遺伝子検査の位置づけ
頭の中には断片的に知識はあるけど、
きれいに整理はされていない。
そこでAI
Open Evidence
に聞いてみた。
rare cancerの再再発治療について。
すると
現在の治療戦略
免疫療法の位置づけ
参考論文
が、
かなりきれいに整理されて出てきた。
今までだったら、
Pub Medで10~20本ぐらいは網羅的に論文を検索して、
かなりの時間を要した作業だ。
念のため大学にも相談
念のため
大学の先生にも相談した。
すると返ってきた答えは
ほとんど同じ内容。
そのとき思った。
やっぱりすごいな、と。
ただ、怖さもある
AIが優秀になるほど
怖いこともある。
一つは
人が覚えなくなること。
もう一つは
論文を読まなくなること。
AIの要約だけで理解した気になるのは
まだかなり危ういと感じる。
AI時代の医者
これからの医者は
AIを使える医者
AIを使わない医者
で
かなり差がつくのかもしれない。
医学は
「どれだけ覚えているか」
の世界から
「どれだけ良い質問ができるか」
の世界に
少しずつ変わっている気がする。

