もし、キュゥべえがnoterだったら?<其の九>キュゥべえは究極のグローバリスト
第9話「そんなの、あたしが許さない」
第8話で、魔女化したさやか。
第9話では、キュゥべえの真の目的が明かされます。
キュゥべえの目的は「この宇宙の寿命を延ばすこと」。
宇宙全体のエネルギーは目減りしていく一方。そのため、知的生命体の感情をエネルギーに変換するテクノロジーを発明し、最も効率的な第二次成長期の少女の希望が絶望に変わった時、つまり魔法少女から魔女に変わる時のエネルギーを回収しています。
(私の解釈ですが、落差を大きしてエネルギー回収量を増やすためにわざと「希望」という願いを叶えています。)
キュゥべえが語る「宇宙のサステナビリティ(持続可能性)」
「エントロピーの増大を防ぎ、宇宙の寿命を延ばすこと」は、宇宙規模のサステナビリティ(持続可能性)です。
キュゥべえには感情という概念がないため、悪意でやっておらず、あくまで全体最適化のために動いています。
現代のSDGsでも「地球のため」「人類のため」に全体最適化を行うことがありますが、これをキュゥべえのように感情をなくして、グローバリストが推進するとどうなるでしょうか?
「69億人もいるんだから」という数の暴力
まどかの「わたしたち消耗品なの? あなたたちのために死ねっていうの? 」に対するキュゥべえのセリフです。
「いま現在で69億人。しかも4秒に10人ずつ増え続けている君たちがどうして単一個体の生き死にでそこまで大騒ぎするんだい?
(中略)
君たちの犠牲は、どれだけ素晴らしいものをもたらすか理解してもらいたかったんだが、どうやら無理みたいだね。
(中略)
この宇宙のために死んでくれる気になったら、いつでも声をかけて。待ってるからね。」
冷徹な計算式で見ればそうかもしれません。
「全体のGDPが上がればいい」
「地球全体のCO₂が減ればいい」
というマクロ視点の前では、「地方の工場の倒産」や「庶民の生活苦」といった『単一個体の痛み』は、誤差(ノイズ)として処理されます。
数字(データ)だけで世界を見て、「人の心(痛み)」を計算に入れない。これが「上から目線の改革」になります。
「君たちの合意を前提に契約」という欺瞞(説明責任の欠如)
キュゥべえからすると、長い目で見れば君たちにとっても得になる取引で、君たちの合意を前提に契約していると主張しており、嘘はついていません。
ただし、「聞かれなかったからさ」が象徴するように、十分な説明を行っていません。
これは圧倒的な情報の非対称性を利用した搾取です。
太陽光パネルやSDGsでも、一部の業者は『素晴らしい未来』というメリットばかりを語り、『環境破壊、コスト増、文化の喪失』というデメリットは問題が起きるまで語りません。
現行の法制度に規制がなく、「合意したでしょ?」と主張しますが、十分な情報を与えられないままの合意は、詐欺に近いです。
マクロな正義に搾取されないために
キュゥべえの論理は、ビジネスや政治の世界で全体最適を語るエリートたちの論理に近いものがあります。キュゥべえは宇宙(マクロ)は救うかもしれませんが、あなた(ミクロ)を救う気はありません。
「地球のため」「未来のため」という大きくきれいな言葉で語られた時こそ、注意が必要です。
その裏で「誰がエネルギー(犠牲)になるのか?」
立ち止まり、想像を膨らませることが、さやかのような悲劇を生まないための力になります。
note内でも、現実でもあなたのすぐそばに『キュゥべえ』がいるかもしれません。それではサヨナラ、サヨナラ。
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→ 第10話「もう誰にも頼らない」
あとがき
第9話は杏子ファンが激増した回で、名セリフだらけです。
まどか「ねぇ・・・ 杏子ちゃん。誰かにばっかり戦わせて自分で何もしない私って、やっぱり卑怯なのかな。」
杏子「毎日うまいもん食って、幸せ家族に囲まれて、そんな何不自由ない暮らしをしてる奴がさ、ただの気まぐれで魔法少女になろうとするんなら、そんなの、あたしが許さない。」

杏子「足手まといを連れて戦わない主義だろ。いいんだよ、それが正解さ。ただひとつだけ、守りたいものを最後まで守り通せばいい。」

杏子「一人ぼっちは、寂しいもんな。いいよ、一緒に居てやるよ、さやか。」

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「もし、キュゥべえがnoterだったら」マガジン
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