もし、キュゥべえがnoterだったら?<其の十>ほむらに見る「過剰な自立心」
第10話「もう誰にも頼らない」
物語も終わりに向け、ほむらの過去が明かされる回です。
最初に見た時は、既にまどかが魔法少女になっていて若干混乱しましたが、それも明らかになります。
ほむらは時間停止だけでなく、時間の巻き戻し、つまり過去からやり直すことができます。
魔法少女になった後に魔女になることを知り、みんなにそのことを伝えますが信じてもらえません。そしてワルプルギスの夜を迎え、瀕死の状態になり、まどかが最後のグリーフシードをほむらに使って過去に戻り、救うことを託されます。

過去に戻った後、ほむらがまどかが魔法少女にならないように頑張り、ワルプルギスの夜に一人で挑みますが、負けてしまいます。
そして、第1話の冒頭のセリフです。
キュゥべえ「諦めたらそれまでだ。でも、君なら運命を変えられる。避けようのない滅びも、嘆きも、全て君が覆せばいい。そのための力が、君には備わっているんだから」
まどか「こんな結末をかえられるの?」
キュゥべえ「もちろんさ、だから僕と契約して魔法少女になってよ」
魔法少女になったまどかは、たった一撃でワルプルギスの夜を倒しますが、最大の魔女を倒した結果、10日ほどでこの星を壊滅させられるほどの最悪の魔女になってしまいます。
(キュゥべえのエネルギー回収ノルマはこれでほぼ達成)
これは「魔女にはなりたくない」と遺言を残したまどかの意志に反するため、再度過去に戻り、今の物語が始まります。

この回では、今までのOP曲を最後に流し、歌詞の内容からほむらのための曲だったことがわかり、鳥肌が立ちました。伝説の神回だったので、物語の話が長くなりましたが、今日のテーマに入っていきたいと思います。
暁美ほむらと過剰な自立心の副作用。なぜ一人で頑張る人ほど脆いのか?
繰り返される時間と絶望の中で、かつての気弱だった少女・暁美ほむらは、眼鏡を外し、髪を解き放って誓います。
「もう誰にも頼らない」

その決意から冷徹な戦士へ変わる姿は痛々しいほど美しいです。しかし、この言葉はほむらを「孤独の迷宮」へと閉じ込める呪文でもありました。
◆ハイパー・インディペンデンス(過剰な自立心)の正体
心理学に「ハイパー・インディペンデンス(過剰な自立心)」という言葉があります。誰にも頼らず、すべてを自分で解決しようとする姿勢で、これは単なる性格ではなく、多くの場合、過去のトラウマに対する防衛反応です。
◆致命的な副作用「視野狭窄(トンネル・ビジョン)」
「誰にも頼らない」と決めると、一時的には驚異的な強さを発揮します。迷いが消え、スピードが上がるからです。しかし、そこには致命的な副作用が潜んでいます。
それが「視野狭窄(トンネル・ビジョン)」です。
ほむらは「まどかを救う」ことに固執するあまり、まどか本人の気持ちや仲間との対話という選択肢を切り捨ててしまいました。
さらに(ほむらファンから怒られそうですが)軍の施設?から銃火器を盗んで使用するという犯罪を犯しています。
「目的のために手段を選ばない」ということは合理的で強い姿勢に見えますが、これは他人の声が届かなくなった「脆さ」の裏返しでもあります。
◆私の30代も「ほむら」だった
私も30代の頃、仕事の課題のほとんどを一人で抱え込んでいました。
「自分でやった方が早い、じゃないと間に合わない」と思い込み、実際に成果も出ていました。しかし、そこには副作用がありました。
・成果を出せない人を冷淡な目で見るようになる
・周囲のサポートに気づかず、自分一人が頑張っていると錯覚する
・長時間労働を美徳とし、心身をすり減らしていることに気づけない
誰にも相談しない、人の意見を聞かないことは、「自分が間違った方向に進んでいても、誰も止めてくれない」ということです。体調を崩してようやく自分の「自立」がいかに危ういものだったかに気づきました。
「自立」は何でも一人でできるようになることではない
「精神的にもっと自立しないと」
「経済的な自立が必要」
自立することは素晴らしいことですが、自立とは何でも一人でできることではありません。特定の人だけの依存は良くありませんが、自分でできることをやりつつ、助けてほしい時にいろんな人を頼っていけばよいです。
辛い時に極度に視野が狭くなっていないか、何でも自分で解決しようとしていないか、一度立ち止まって誰かに相談してもよいのではないでしょうか。
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おまけ考察
普通は魔法力が尽きた時にグリーフシードを使うはずですが、まどかは使わずに取っておきました。それはなぜでしょうか?
答えは第11話で!
まどマギから学ぶマーケティング講座
「もし、キュゥべえがnoterだったら」マガジン
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