15.何でもない日記【太陽はあなたの世界】
AM4:00
私は起きて、朝ご飯を食べる。
朝は食欲がない。
でも、ちゃんと食べないと仕事に差し支えるので、無理やり食べてる。
大体はお茶漬け。
雑にご飯を盛って、雑にお湯をかけて、雑にお茶漬けをかけて、雑に食べる。
顔を洗って、髭を剃って、髪を整える。
仕事の服に着替えたら、出発だ。
外はもう明るい。
白くもやがかった空。
ひんやりとした霧がかった空気が、体をしっとりと濡らす。
今年も、やませの影響が来たのかな?
私は案外、この憂鬱な空気が好きだ。
私の植えたミョウガやギョウジャニンニクも、きっと心地よく土に埋まっている事だろう。
庭先を歩く。
玄関から車まで、1分にも満たない距離。
妻の花壇が、目に入った。
昨日、妻がホームセンターで買ってきた、いかにも園芸的な花々。
最近の私は花が好きだが、どうも未だ、このように整えられた植物を愛せない。
ただ、嫌いという事もなかった。
単に、野花の方に意識が向くというだけの事で。
妻は買ってきた花を鉢から引き抜き、根っこをほぐす。
十分にふわふわになったら、花壇に土を掘って、植える。
その傍ら、私は除草剤を散布する。
花壇に近い場所は、手で草むしりをする。
そして私が、生い茂るツルニチニチソウを、アメリカンレーキで強引に引っ張ってる時、妻が言った。
『ねぇ、その紫の花、何てやつだっけ?』
今まさに、私が処理しているツタ植物について、妻が訪ねてきた。
『これはツルニチニチソウだよ。
すげーんだ、繁殖力がさ。』
妻は言う。
『そうだよね?これ見て。』
妻が私に向けた、ツタ状の植物。
ラベルを読む。
【ツルニチニチソウ】
私たちは笑った。
妻のツルニチニチソウは、心なしか寒そうだった。
だけど私は、仕事に行かなければならない。
そして天候を操れる訳でもなかった。
早くあったかくなるといいね。
私は車に乗り込み、エンジンをかけた。
この町は、今日は終日、曇りのようだった。
