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134日のBOOK STORE


秋が深まり冬を過ぎて、春がやって来るまでの134日間、自分の作った小さな本がお店やギャラリーに並べられていたのは夢のような本当の話。


ことのはじまりは文学フリマ東京に行ってみた昨年の5月


翌週にはZINEの専門店
 MOUNT ZINEを訪れた


6月にはZINE FEST東京を見学


これはと思うカフェを見つけてはおやつを食べ、美術館に出かけてパワーをチャージし、映画館で胸をふるわせる。
またあるときはぼんやりと空を見上げて、毎日姿を変える雲やその色に見惚れる。
仕方がないので週に5日は仕事をする。
それでも季節の花が咲いたと聞けば休みをとって電車に乗りこむ。
思い出しては読みかけの本を読み、夜更けにはNetflixの民となる。

こうした日常の間に、ふと頭の中から言いたいことや伝えたいことが現れて、その言葉と一緒に絵を描きたいという思いがいつもあるようになったのはいつからのことだったろうか。



ZINEという名前の自由な本の形を知り
作りたい思いのままに制作した1冊目
ほんの12ページの絵本


いつか行ってみたい場所のひとつだった
カフェ・ギャラリーHAGISOにて


KAZENONE BOOKさん主催の
「小さな声、小さな本 展」に
小さな絵本で参加した8月



それから本当に強く
「本を作りたい、1枚ずつページをめくる紙の本を」
そう思いながら毎日を過ごした夏


いろいろ迷いあれこれ悩み
2年分の作品から絵と言葉を編集して
ようやく小さな本になった秋の日


最初に本を並べてもらったのは10月
LOCAL BOOK・GALLERYの
“ART BOOK FAIR”



そして11月


出発点とも言えるMOUNT ZINEにて
委託販売がはじまった
その期間は春が来るまでの134日間




伍頁ZINE WALL2025秋は
勇気がなくて見送ったのだ
ブルーの旗が揺れる2026春


晴れて小さな本が展示された



憧れの本屋さんへの距離は東京から500kmあり、展示期間中に訪れることはできそうにない。
そこへ関西をお散歩中、伍頁ZINE WALL2026春を訪れたという深拍さんからの記事が届いた。
封筒に入れて飛ばした小さな本を、遠くの町で受けとめてくださったのだ。

Twitterの頃からXに触れることもなく、はじめてのSNSが note だったのはきっと自分には合っていたのだと思う。
文章や写真や絵や音楽などでその作者の人となりにゆっくりと思いを馳せることができる。
note の町のしずかでやさしい場所を見つけて少しずつ歩いていると、しあわせばかりではなくとも、おだやかで正直でとぎ澄まされた作品に出会うことができる。

そしてそのクリエイターの方々がギャラリーで、本屋さんで、オンラインストアで、小さな本を手にとってくださったことは思いもかけない大きな出来事だった。
顔も声ももちろん知らないのだけれど、確かにつながっている(まるで虹のはじとはじのように)と感じられて、そのあたたかさは日常の味気なさに下を向く気持ちを何度も引きあげてくれているのだ。


MOUNT ZINEでの販売は終了


約束の134日が過ぎて、小さな本はひとまず帰宅する。
これから4月にはミュージカルのチケットをとったし、季節のパフェを食べ、絵本原画展を訪れて感性をまっさらにするだろう。
そしてまた鉛筆を持って白い紙に向かう。
カラーインクを水にとく。
描けるものは頭の中にはまだまだ追いつかないけれど。
小さくて見過ごしそうなわずかなしあわせな粒を、ずっと表に出せずにしまっておいた思いのかたちを描くために、やっぱり絵と言葉を綴るのだろう。
2冊目の作品集の表紙は何色にしようかと思いをめぐらせたりしながら。

本屋さんに自分の本を並べてもらっていた時間に、作品を受けとめてくださったみなさまに心からの感謝をこめて。








(記事のタイトルはかなり大人になったのでもう1度観てみたい映画「500日のサマー」よりつけてみました🧸)

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くまのマフィン ここまでお読みいただきありがとうございました。 思いのカケラが届きますように。