【心の城・百鬼夜行録 番外編】 回復期の城主 〜揺らぎの路地〜 三
◇回復期・一週間後(条件付き許可)◇
「やだやだやだ」と駄々をこねながらも、
規則正しい生活を心がけてから一週間がたった。
何度も行きたいのをこらえていた城主は、
その夜、とうとう我慢ができなくなった。
🦎🎀「一週間たったから、今度こそ百鬼夜行に行く!!」
城主の様子に、関羽が思案しながら口を開く。
関羽「……一時間だけだぞ」
🦎🎀「一時間!?少ない!!」
城主が不満の声を上げかけた瞬間、
すぐに、諸葛亮が口を挟んだ。
諸葛亮「雲羊の綿あめ屋台が、
城のそばに出てるみたいですよ」
🦎🎀「雲羊!?行きたい!そこに行く!」
張飛「よし、そこなら近いからな!
行くぞ!」
劉備「雲羊とは。
なんとももこもこしていそうで、見てみたいな」
🦎🎀「一緒に行こう!」
城主一行が、そろってぞろぞろ屋台へ行く。
ほどなくして、
雲羊が綿あめを売っている屋台へ到着した。
🐏「いらっしゃい〜」
🦎🎀「あれ、モコタじゃん!」
🐏「そうですよ〜。モコタですよ〜」
劉備「モコタ?
以前、雲の上へ行ったときに、
雲から生まれて、
城主についてきたと言っていた羊か?」
🦎🎀「うん、そうだよ!」
城主が『ジャックと豆の木』について調べていたとき、
偶然生まれたのが、このモコタだったのだ。
🦎🎀「綿あめ屋さんになったんだ」
🐏「そうですよ〜。食べてくださいね〜」
🦎🎀「うん!」
🐏「何色にします〜?」
🦎🎀「青空色と、夕焼け色がいい!」
🐏「はい、どうぞ〜」
城主がパクリと夕焼け飴を食べる。
すると、城主の体がほんのちょびっと、
ふわりと宙に浮く。
🦎🎀「飛んでるぅ〜、軽い〜!」
🦜🎀「楽しそうだね」
🦎🎀「リアンも食べてみる?」
🦜🎀「うん」
リアンの体もふわりと宙に浮く。
🦜🎀「不思議な感覚だね」
それを見た武将たちも次々に口にして、
みんなでふわふわ浮きながら城へ帰ることに。
🦎🎀「あはは、楽しいね!」
🦜🎀「色ごとになにか効果が違うのかな?」
劉備「青空色を食べたが、何か心が爽やかになったぞ」
張飛「俺も青空だったから、同じだ!」
関羽「夕焼け色は、落ち着いた気持ちになったな」
諸葛亮「それぞれの時間帯にある、
各々の記憶が体験できる綿あめなのかもしれませんね」
趙雲「……」
司馬懿「……(両方同時に食べてみた)」
夜9時になり、城主の就寝時間になった。
🦎🎀「楽しかった!!」
🦜🎀「楽しかったね」
もう、城主の体は浮いていない。
でも、心は浮き立っているようだった。
関羽「よく眠れるといいがな」
諸葛亮「ふふ。寝付けない!と言って、
夜中に騒いでしまいそうですね」
城主の生活整え組が、そう言って笑っていた頃、
司馬懿が綿あめについての記録をしていた。
📜<司馬懿の書付け>
各色ごとに、味わう気分が異なる。
同時に食べると、まずい。
城主、大興奮。順調に回復傾向。
要観察。
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