【パガニーニ大練習曲】フランツ・リストのピアノ曲紹介
この記事では「パガニーニによる大練習曲 S.141」を紹介します。
パガニーニによる大練習曲 S.141
パガニーニの作品を素材とした演奏会用練習曲集。ヴァイオリンのヴィルトゥオジティをピアノの書法へ翻訳したもの。1851年完成、クララ・シューマンへ献呈。
第1番 "トレモロ" S.141/1
パガニーニのカプリース第6番を【本体部】とし、それにパガニーニのカプリース第5番の【序奏部】と【コーダ部】を前後に配置したもの。
演奏はゲイリー・グラフマン。
第2番 "オクターヴ" S.141/2
パガニーニのカプリース第17番のトランスクリプション。
演奏はアンドレ・ワッツ。
第3番 "ラ・カンパネラ" S.141/3
パガニーニのヴァイオリン協奏曲第2番第3楽章の鐘のテーマを使用したもの。リストのピアノ作品の中で最も有名な曲の1つ。
演奏はジャンヌ=マリー・ダルレで、彼女は少なくともこの曲を5回は録音しているとのことです。
第4番 "アルペッジョ" S.141/4
パガニーニの第1カプリースのトランスクリプション。
演奏はアグスティン・アニエヴァス。
第5番 "狩り" S.141/5
パガニーニの第9カプリースは通称「狩り」と呼ばれるが、そのトランスクリプション。同様にリストのこの第5エチュードも「狩り」という通称で呼ばれる。
演奏はエミール・ギレリス。
第6番 "主題と変奏" S.141/6
「主題と変奏」の形式を持つパガニーニのカプリース第24番のトランスクリプション。非常に有名な主題でブラームスやラフマニノフなど多くの作曲家もそれをもとに変奏曲を書いている。
演奏はセシル・ウーセ
【関連作品】
アルバムの綴り "パガニーニ大練習曲第6番への序奏" S.141/6bis
リストが他人に贈呈するために書き留めたちょっとした譜面。
演奏はレスリー・ハワード。
【その他】
パガニーニによる大練習曲〔ブゾーニ編〕
高名な音楽家フェルッチョ・ブゾーニが1914年から1921年にかけて、リストのパガニーニ大練習曲を編曲している。「研究と演奏会のための編曲版」とのこと。1、2、4、5番は細部が若干変更されているのみで、リスト版と大きな違いはない。ちなみにブゾーニは楽譜「旧リスト全集」の編纂者のひとりでもあったが、そこに収録されているパガニーニ大練習曲はブゾーニによる「校訂版」になる。「編曲版」と「校訂版」を混同しませんように。
第1番 トレモロ BV B75
1914年に初版。
演奏はサンドロ・イーヴォ・バルトーリ。
第2番 アンダンティーノ・カプリチョーソ BV B70
1917年に初版。
演奏はサンドロ・イーヴォ・バルトーリ。
第3番 ラ・カンパネラ BV B68
1916年に初版。レオポルド・ゴドフスキへ献呈されている。
ゲザ・アンダやジョン・オグドンの名演もありますが、こちらのユリアン・フォン・カーロイの演奏も素晴らしい。
第4番 アルペッジョ BV B74
1921年に初版。
演奏はフレデリック・モイヤー。
第5番 狩り BV B76
1914年に初版。
演奏はブゾーニの一番弟子であるエゴン・ペトリ。
第6番 主題と変奏 BV B67
1914年に初版。
演奏はサンドロ・イーヴォ・バルトーリ。
ラ・カンパネラ 〔フリードマン編〕
イグナーツ・フリードマンはブゾーニが編曲したカンパネラを更に自身が編曲して演奏している。
パガニーニによる大練習曲 第2番 〔ホロヴィッツ編〕
こちらは編曲版というほどのものではありません。基本的にはS.141の第2番をベースにして、ブゾーニ編を参考に少し改編してホロヴィッツが演奏をしています。演奏がとても興味深いので取り上げました。
パガニーニによる超絶技巧練習曲 第5番 〔ホロヴィッツ編〕
こちらは驚くことにホロヴィッツが1838年版である「パガニーニによる超絶技巧練習曲 S.140」の5番をベースにして、若干S.141/5を混ぜて改編しています。ちなみにジャンヌ=マリー・ダルレも1838年版(3番と5番のみ)を録音していますが、ホロヴィッツによる影響でこのバージョンを演奏するようになったとのこと。
全ての短調による12の練習曲 第3番 "パガニーニ=リストによる" (アムラン)
マルク=アンドレ・アムランによる練習曲で、ラ・カンパネラを題材としているものがある。
【ラ・カンパネラの名演】
バックハウスの演奏
ヴィルヘルム・バックハウスの1908年の録音はこの曲の史上初録音。録音時間の制約から、短縮版を演奏している。バックハウスはリストの弟子オイゲン・ダルベールに師事していたので、リスト直系ピアニストと言える。
フリードハイムの演奏
リストの弟子アルトゥール・フリードハイムの歴史的録音。即興的に編曲している。
ゴドフスキーの演奏
ブゾーニに匹敵する大ピアニストだったレオポルド・ゴドフスキーの録音。彼は作曲家でもあり、若干編曲して演奏している。
ワッツの演奏
卓越した演奏として名高いアンドレ・ワッツの名演。
フジコ・ヘミングの演奏
深い響きにより曲本来の魅力を十分に引き出したフジコ・ヘミングの名演。
● 楽譜紹介
新リスト全集の楽譜では今回ご紹介した楽曲は以下のものに収録されています
・パガニーニによる大練習曲 S.141
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・パガニーニによる超絶技巧練習曲 S.140
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・パガニーニの鐘による華麗なる大幻想曲 S.420
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・パガニーニの主題による大幻想曲 - 鐘と「ヴェネツィアの謝肉祭」(による変奏曲) S.700
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それではみなさま良い一日を
