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ヴァンサバにかこつけて悪魔城ドラキュラシリーズを年表順に紹介してみた(その二) ベルモンド家最盛期から混迷の時代へ

 Vampire Survivors(以下ヴァンサバ)のDLC「オード トゥ キャッスルヴァニア(Ode to Castlevania)」をダシに(言っちゃった)、悪魔城ドラキュラシリーズ(以下シリーズ)を年表順にヴァンサバも絡めつつダラダラ語ろうという記事の第二回は、ようやく元祖『悪魔城ドラキュラ』から。最も有名なベルモンド一族の両巨頭である(共にスマブラSPECIALにも参戦した)シモンとリヒターの活躍と、そこからの混迷の時代の始まりに当たります。(全三回)

 その一はこちら

 その三はこちら


1691年 シモン・ベルモンド、100年の眠りから覚めたドラキュラを倒す『悪魔城ドラキュラ』

初出:ファミリーコンピュータ ディスクシステム 1986年

キャラ:シモン・ベルモンド、のみ男(カセット版)、アックスアーマー
解説:
 全ての原点。ようやくここまで来たよ! マッチョが鞭を振るってロウソクを壊す、数種類のサブウェポンの使用、敵の猛攻とシビアなプラットフォームアクション、ゴシックムード漂うグラフィックと何故かそれに合うノリの良いBGM、あとドラキュラ前の死神戦とドラキュラ第二段階と、第一作にしてすでに2Dアクションとしての悪魔城ドラキュラのイメージがほとんど完成しています。
(ちなみにエンドロールのキャスト&スタッフは、往年のホラー映画ファンならニッコリものパロディの連続)
 シモンの物語としては、微妙にRPG風味となったMSX2、音楽はいいけれどなアーケード、ファンによっては最高傑作に押す人もいるX68000(たぶんドラキュラのワイングラス投げの初出)、拡大縮小回転はいいけれど音楽は静かなスーパーファミコンと、様々なハードでリメイク(?)されており、それぞれに味があります。もっともOPで結婚式を挙げようとしていたアーケード版(最近突然Castlevania Dominus Collectionに移植&『Revisited』としてリファインされた)は別次元の作品という気もしますが……


1698年 シモン・ベルモンド、7年前に負ったドラキュラの呪いを封印する『ドラキュラⅡ 呪いの封印』

初出:ファミリーコンピュータ ディスクシステム 1987年

解説:
 シリーズ第二作にしていきなりジャンルがアクションRPGに変わった挑戦作。今にして思えば後の2D探索ドラキュラの源流ではありますが、挑戦し過ぎで後がしばらく続きませんでした。
 エリアが変わるごとに入る長い読み込み(特にダメージを受けてノックバックした時は精神的ダメージが大きい)や、嘘をつく町の住人ばかりが記憶に残りますが、どこか乾いたグラフィックや、ゲーム内時間で夜になると「ソシテ センリツノヨルガ オトズレタ」と町に魔物が徘徊するなど、ホラーとしてのムードはなかなか良い作品でした。ちなみにゲーム内日数によってエンディングが変化しますが、グッドエンディングはホラーファンであればお馴染みのアレなのにニッコリ。
 ちなみに現在、悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクションでプレイできるのは北米版『Castlevania Ⅱ Simon's Quest』なので、日本版は現時点ではプレイ困難となっています。


1748年 ジュスト・ベルモンド、攫われた幼馴染みを追って悪魔城に向かう『Castlevania 白夜の協奏曲』

初出:ゲームボーイアドバンス 2002年

キャラ:ジュスト・ベルモンド、マクシーム・キシン
解説:
 ゲームボーイアドバンスでの第二作にして、冷静に考えるとほぼ唯一のベルモンド一族が主人公の2D探索型。多関節ボスなどに容量を取られているためか、BGMがPSG音源なのが残念です(メインテーマは格好良いのに)。内容的には登場アイテムやラスボスなど、『ドラキュラⅡ』を思わせる要素があるのが興味深いところです。
 主人公のジュストはサイファ以来のヴェルナンデスの血の影響が強く出ており、魔導書とサブウェポンを組み合わせたスペルフュージョンが使えるという特徴がありますが、何故か悪魔城の空き部屋に「よし、持っている家具を置いてみるとするか!」と家具を並べ出すという奇癖が印象に残ります。そしてそれはヴァンサバにも影響し、デフォルトの武器の一つ「飛び交う家財道具」を使うと、他のキャラとは異なる特殊グラフィック(原典のもの)になるという隠し要素が……
(ちなみに地味にNetflixのアニメ『月夜のノクターン』にリヒターの祖父として登場しています)
 しかしむしろ本作の知名度を高めているのは、ライバルキャラにして隠しモードで使用可能のマクシームのTASでの変態挙動ではないでしょうか。ムッムッホァイ


1792年 リヒター・ベルモンド、復活したドラキュラ伯爵を倒す『悪魔城ドラキュラX 血の輪廻』

初出:PCエンジン SUPER CD-ROM・ 1993年

キャラ:リヒター・ベルモンド、シャフト、(昔)マリア・ラーネッド、渡し守、カーミラ
解説:
 当時ビジュアル面・音楽面に力を入れていたSUPER CD-ROM・らしく、声付きのアニメデモや生音のBGMがまず目に付くシリーズ第10作(だから「X」)。しかしそれ以上に2Dアクションとしてシリーズを正当進化させ、高いレベルでバランスの取れた内容となった、シリーズ中でも名作の一つです。
 隠しキャラでマスコット的なマリアの方が強いのもある意味衝撃的でした(しかしヴァンサバの最新版では「(昔)」とかついてるのはいかがなものか)。
 しかし本編はともかくアニメデモ(石丸博也のドラキュラ)はなあ――という声のためか(違う)、後に「悪魔城ドラキュラXX」では山田章博が、「悪魔城ドラキュラ Xクロニクル」では小島文美が公式ビジュアルを担当してリメイクされましたが、微妙にゲーム性が異なるのが引っかかるところです。(特にステージ分岐やドラキュラ戦最大の敵が落とし穴のXX)
 なお、ヴァンサバのカーミラは、グラフィック的に本作がベースと思われます。


1797年 アルカード、長き眠りから覚めて父・ドラキュラ復活を阻止『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』

初出:プレイステーション 1997年

キャラ:マリア・ラーネッド、リサ・ツェペシュ、図書館の主、オルロック伯爵、フローズンシェイド、サキュバス、スナイパー、マルファス、ガラモス、メガロオルロック、メガロドラキュラ
解説:
 それまでのバイオレンスな感じのプラットフォーマーから、耽美なビジュアルな探索アクションへと、シリーズの方向性を決定的に変え、メトロイドヴァニアの祖の一つともいうべき存在となった大名作。
 内容的には血の輪廻の後日譚(冒頭で血の輪廻のラストバトルを再現)ですが、ベルモンド一族から置鮎声の美形キャラとなったアルカードを主役とすることでテイストを一変。レベルを上げれば誰でもクリアできるゲーム設計の巧みはもちろん、ムード溢れるグラフィックと名曲揃いのBGMも相まって、今でもファンの多い逸品です。
 しかしシリーズ的にはここでリヒターがやらかしてヴァンパイアキラーを手放した(という設定になった)ため、後々色々とややこしいことに……
 ヴァンサバスタッフもファンが多いのか、特に敵キャラ・ボスキャラに本作から採用されたものが多くなっています(それだけ印象的なキャラが多いということでもあるでしょう)。
 なお、ヴァンサバで図書館の主が使えるようになるレリック「木彫りのカード(Wood Carving Score)」は、原典で同キャラが登場する蔵書庫のテーマ「木彫パルティータ」の楽譜の意ではないかと思います。
 また、隠し要素をオープンにする「秘密の山(pile of secrets)」は、米国版の冒頭、リヒターとの会話の中でのドラキュラのセリフ「What is a man? A miserable little pile of secrets.」が原典。日本語版では全く違うセリフですが、向こうでは一種のミーム化しているセリフのようです。


1830年 ネイサン・グレーブス、カーミラによる魔王ドラキュラ復活を阻止『悪魔城ドラキュラ Circle of the Moon』

初出:ゲームボーイアドバンス 2001年

キャラ:ネイサン・グレーブズ
解説:
 GBA第一作にして、属性と動作、二枚のカードを組み合わせることで特殊能力を発揮するデュアルセットアップシステム(DSS)という独自のシステムを搭載した探索型。今見るとかなり尖ったゲームバランス(ラストのドラキュラ第二形態の突進攻撃がやたら回避しにくかったり)の上、メインテーマ以外はBGMが過去作ベースで、少々印象が薄いかもしれません。
 物語的にはベルモンド一族が関わらないため(もしかしたら唯一ヴァンパイアキラーを持たない鞭使い主人公か? 『黙示録』のラインハルトはベルモンドの傍流らしい上に聖なる鞭を持っているので)、外伝的扱い。あと、設定で敵に攫われ、主人公とライバルが救出を競いあう相手がヒロインではなく、おっさん(師匠)だったのが大変に印象に残ります。
 ヴァンサバのネイサンは初期武器が突進命のソニック・ダッシュですが、これはDSSでいえばプルートー+グリフォンかジュピター+グリフォンのイメージでしょうか。そんなに原典で多用していたかしら……?


 次回、最終回(その三)に続きます。

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 その三はこちら


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