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前提がズレるとき|#01なぜ私はすぐに意見が出ないのか──前提から分解して、その後まで考えてしまう話

会話の中で、すぐに意見が出ない。

子どもの頃から、少し気になっていた。
周りの人は、質問されるとすぐに答えるが、
私は、少し止まる。

長い間、頭の回転が遅いのかもしれないと思っていた。
でも最近、少し違うのかもしれないと思った。

即答できない理由を分解してみたら、
会話の前提という話に行き着いた。


1|意見はないのか、と言われた記憶

子どもの頃、こう言われたことがある。
「意見はないのか」と。

早口で、怒られているような調子だった。

答えられなかった。
言葉にならない。

すると、
「考えていないのか」と言われたが
その場では、何も言えなかった。

でも、考えていなかったわけではない。
むしろ逆だった。

相手が何を前提に話しているのか。
自分がどこまで納得できるのか。
どう言えば相手も納得するのか。

そこまで整理しないと、答えに行けなかった。
だから、間に合わなかった。

もう一つ覚えていることがある。
何か言っても、
すぐに反論が返ってくることがあった。

そういうやり取りが続くと、
あるとき思うようになった。

覆せる意見にならないなら、言う意味がない。

そう思うと、話すこと自体をやめたこともある。
考えるのを途中で放棄したこともあった。

その頃から、私はどこかで
「意見を言う」ということを
重く感じていたのかもしれない。

2|私は先に前提を拾って、その後まで考えてしまう

最近、少し違うのかもしれないと思った。

そういえば以前、
雑談が苦手なのではなく、
前提のない会話が苦手なのかもしれない
という話を書いたことがある。

そのときは、
なんとなくの違和感を書いただけだった。

でも今回、少しつながった気がした。
何かを聞かれると、私は先に前提を拾っている。

この人は何を前提に話しているのか。
どこまでの範囲の話なのか。
いま求められているのは
感想なのか、意見なのか、判断なのか。

そこを整理してからでないと、答えに行けない。
そして、そこからさらに考える。

この発言をすると何が起きるのか。
誰がその仕事を持つことになるのか。
その結果、どこに皺寄せが来るのか。

そこまで見えてしまうと、発言は急に重くなる。

たぶん私は、
前提から分解して、その後まで考えてしまう。

だから、答えになるまでに少し時間がかかる。

3|前提が見えている会議は話しやすい

もう一つ気がついたことがある。
前提が見えている会議だと、発言しやすい。

議題が整理されている。
どこまでの話なのかが共有されている。
誰が何を判断する場なのかが分かる。

そういう会議では、普通に話している。

逆に、そこが曖昧なままだと、
黙っている人が増える。
私も、その一人になる。

考えていないわけではない。
ただ、答えるための枠が見えない。
だから、言葉にならない。

最近は、
会議では先に前提を確認するようにしている。

「今日はどこまで決める話ですか」
「いまは整理ですか、それとも判断ですか」

それだけで、会話が進むことがある。

4|構造の話を出せない場もある

ただ、場によっては別のことも起きる。

「つい考えてしまう癖があって」
そう言うと、少し顔がこわばる人がいる。

あとから考えると、
その場では別のものが求められていたのだと思う。

相手は整理ではなく、
共感を求めていたのかもしれない。
感情の共有の方が大事な場面もある。

そういうところで、
いきなり構造の話をすると、
会話の段を一つ飛ばしてしまう。

その違和感が、
あの表情だったのかもしれない。

だから、そういう場では
構造の話は出さない。

5|会話にはレイヤーがあるのかもしれない

最近思うのは、
会話には深さの違いがあるということだ。

  • 感想

  • 意見

  • 構造

  • リスク

  • 設計

場によって、
求められる会話の深さは違う。

私は、どうも後ろの方のレイヤーを
考えてしまうらしい。

逆に、前提が見えないまま
表面の会話が続くと、少し疲れる。

6|前提や思考の粒度が合う人とは話が早い

仕事の中で、
「あ、この人とは話が早い」
と思う人がたまにいる。

多くはないけれど、そういう人とは、

  • 前提が近い

  • リスクの話が通じる

  • 「ここ強化」と言い合える

会話がとても早い。

もしかすると、
前提や思考の粒度が近い人とは
話が進みやすいのかもしれない。

7|即答できないのは、思考の順序の問題だった

長い間、
すぐに答えられないのは
頭の回転が遅いからだと思っていた。

でも、そうではなかったのかもしれない。

私は、
前提を拾う。
分解する。
その後まで考える。

そういう順番で考えている。

だから、答えになるまでに少し時間がかかる。

そう思うと、昔からの引っかかりが
少し別のものに見えてくる。

 

▼このnoteについて 
仕事や卓球、日常の違和感の中にある
「判断の瞬間」を分けて考えています。

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