見出し画像

MVP Archive History | Apollo Archive Special 06 : F-1 ENGINE

Apollo Archive Special 06 : F-1 ENGINE

基本情報

名称:F-1 Rocket Engine
開発企業:Rocketdyne
運用期間:1967 – 1973
用途:Saturn V 第1段ロケット( S - IC )
燃料:RP-1( ケロシン )
酸化剤:液体酸素( LOX )
推力:約680トン

F-1 Engine とは

F-1 エンジンは、アポロ計画で使用された Saturn V ロケットの第1段に搭載された液体燃料ロケットエンジンである。
現在でも、実際に飛行した単燃焼室液体燃料ロケットエンジンとしては最大級の推力を持つ。
Apollo 計画 において、人類を地球から宇宙へ送り出した原動力だった。

構造

F-1 エンジンは、巨大な燃焼室とノズル、そして高出力ターボポンプによって構成されていた。
燃料である RP-1 と液体酸素を燃焼させ、超高温・超高圧のガスをノズルから噴射することで推力を発生する。
その構造は単純に見えるが、当時としては極めて高度な技術の集積だった。

Saturn V との関係

Saturn V 第1段には、F-1 エンジンが 5基 搭載されていた。
離昇時には 5基 が同時に点火され、総推力は 約3,400トン に達した。
この巨大な推力によって、全長 110m を超える Saturn V は地球を離れることができた。

性能

推力

約1.5 Million lbf ( 約680トン )

高さ

約5.8 m

直径

約3.7 m

重量

約8.4 t

燃焼時間

約150秒

搭載数

Saturn V あたり 5基

何を成し遂げたのか

F-1 エンジンは、Apollo 8 からApollo 17 までの有人月探査ミッションを支えた。
また、Skylab 宇宙ステーションの打上げにも使用された。
人類初の月面着陸も、Apollo 13 の帰還も、すべて F-1 エンジンによる打上げから始まっている。

技術的意義

F-1 エンジンは単に大きなエンジンではない。
高い信頼性と安定性を持ちながら、極めて大きな推力を発生させることが求められた。
アポロ計画の成功は、このエンジンの完成なくして実現できなかった。
そのため現在でも、ロケット工学における代表的な技術成果の一つとして語られている。

その後

Apollo 計画 終了後、F-1 エンジンの運用も終了した。
しかし、その設計思想や開発経験は後続の大型ロケット開発へ受け継がれている。
現在も博物館などで実機を見ることができ、アポロ時代を象徴する工学遺産として保存されている。


いいなと思ったら応援しよう!