なぜ人の思考は途中で逆流するのか―断絶点①:意味断絶―
接続の先には、
人が止まる典型的な地点がある。
私はそれを
「断絶点」と呼んでいる。
思考の接続先の行動に、
迷いが生じる。
思考を現実に接続しても、
人は途中で止まる。
前回の記事では、
接続思考の実装フレームを提示した。
■行動点の固定
■代償の明確化
■外部条件の導入
■逃げ道の削減
■重心移動の確認
この設計によって
思考は現実へ接続される。
しかし実際には、
接続しても人は止まる。
そこには
典型的な停止地点がある。
今回は
最も多くの人が止まる断絶点、
意味断絶
について解剖する。
意味断絶とは何か
行動を始めた後、
多くの人は次の疑問にぶつかる。
・これを続けて意味があるのか。
・本当に結果につながるのか。
・この方向で正しいのか。
つまり、
意味の揺らぎ
である。
ここで起きているのは
能力の問題でも、
意志の弱さでもない。
構造的に言えば、
思考が再び抽象へ戻る現象
である。
接続によって
思考は一度現実に触れる。
しかし人の思考は
安定を求める。
行動の途中で
意味を再評価し始める。
そしてその瞬間、
思考は現実から離れる。
これが意味断絶である。
なぜ意味断絶は起きるのか
理由は単純である。
行動の初期段階では
成果が見えないからだ。
人の安全構造は
次の条件を好む。
・意味が明確
・成果が見える
・方向が確定している
しかし現実の行動は
その逆である。
初期段階では
・成果は出ない
・評価もない
・方向も曖昧
つまり、
意味が空白になる期間
が存在する。
この空白に耐えられないとき、
思考はこう判断する。
やめてもいいのではないか。
ここで行動は止まる。
意味断絶の本質
意味断絶の本質は、
意味の欠如ではない。
それは
意味の過剰要求
である。
人は
まだ小さな行動に対して、
大きな意味を求める。
しかし現実では
意味は最初から存在するものではない。
意味は
後から形成される。
行動を積み重ねることで
徐々に輪郭を持つ。
それにもかかわらず、
人は途中でこう問う。
意味はどこにあるのか。
この問いが出た瞬間、
思考は現実から離れ始める。
接続思考との関係
ここで
三層思考モデルを思い出してほしい。
第一層
滞留思考
思考は溜まり安全に留まる。
第二層
解像思考
思考を抽象から脱却させる。
第三層
接続思考
思考が現実行動へ結び付く。
しかし、
接続の先にはもう一つの現象がある。
それが
断絶点
である。
思考は
現実に触れたあと、
再び安全へ戻ろうとする。
謂わば
思考の逆流だ。
意味断絶は
その最初の形である。
意味断絶を越える条件
意味断絶を越えるために
必要なのは
モチベーションではない。
必要なのは
次の認識である。
意味は後から発生する
この構造を理解すると、
行動の意味はこう変わる。
意味を探す行動
ではなく
意味を生成する行動
になる。
この視点の転換が起きたとき、
人は意味断絶を越える。
次に現れる断絶
しかし
意味断絶を越えても、
人はまだ止まる。
行動を続けると
次に現れるのは
現実の負荷
である。
・時間
・疲労
・生活との摩擦
思考は再び
逆流の理由を見つける。
次回は
断絶点②
負荷断絶
を解剖する。
行動が止まる
もう一つの構造を明らかにする。
【続編】負荷断絶の記事はこちら▼
【続々編】不確実性断絶の記事はこちら▼
【まとめ】思考が止まる構造《断絶点》を整理した記事はこちら▼
第一層《滞留思考》
第二層《解像思考》
第三層《接続思考》
↑既に投稿済みの
三層思考モデルは
思考が動き出す構造を説明している。
だが、
そこに接続した行動が続くとは限らない。
思考は動く。
しかし人は途中で止まる。
その停止地点
「断絶点」を観察している。
そして
更にその先を深掘りしていく。
三層思考モデルは
完成した理論ではない。
思考を観察するための
進行中のモデルである。
三層思考モデルの全体構造《完全目次》▼
その過程を共に見届けてほしい。
