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盛りすぎバスチーを家で開けた

ローソンに寄ったら、赤いパッケージに「51%増量」と書いてあった。

51。半端な数字である。50でも55でもなく、51。レジの列で気になって調べたら、創業祭51周年にかけているらしい。なるほど、と思いながら、もう手はカゴに入れていた。気合いの数字に弱い。

これで3個目である。ロールケーキ、サンドイッチ、そしてバスチー。「51%増量」の赤いパッケージを見るたび、気づくとカゴに入れている。増やされたら、受け取らねばと思ってしまう。

家に帰って開けると、紙のフリルの容器に、こんもりと収まっていた。表面はオレンジがかった黄金色で、真ん中より少し右に、ほとんど黒に近い焦げ目がある。攻めている。バスクチーズケーキの「焦がし」は、たいてい上品な茶色でとどめるものだけれど、これは遠慮がない。パッケージに「レアでもベイクドでもない」と書いてあったのを思い出した。どっちでもない、と先に言われると、こちらの予想は宙ぶらりんになる。

スプーンを入れると、抵抗が二段階あった。表面の、少し乾いてザラついた焼き面。その下の、まだ揺れているところ。冷蔵庫から出したてだから、中はひんやりして、みっちりしている。

一口目。ねっとりと、口の中に張りついてくる。噛むというより、舌に絡んで、しばらく居座る濃さだ。「レアでもベイクドでもない」というのは、たぶんこの感触のことを言っている。固めようとして、固めきっていない。クリームチーズの酸味は思っていたより控えめで、角がない。

しばらく置いて、二口目。少し室温に戻ったところを食べると、みっちりだったのがゆるんで、とろりと崩れる。同じケーキなのに、五分前と感触が違う。

底まですくったとき、味が変わった。うっすらとカラメルが敷いてある。チーズの濃さの下から、急に、プリンの顔が出てきた。チーズケーキを食べていたはずなのに、最後のひとすくいだけ、別のお菓子の記憶が混ざる。これは予想していなかった。

380キロカロリー。増量と謳っているわりに、数字はおとなしい。坂を上って帰ってきた日の夜に食べるには、ちょうどいい言い訳の量である。

漫画は新宇佐美式で描きました


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