小さな商売のnote活用ガイド|記事棚を作り、小さなオウンドメディアとして育てる
この記事では、小さな商売におけるnoteの活用方法について整理します。
結論から言うと、noteはバズや毎日更新を狙うツールではなく、お客さんの不安を減らし、相談前に仕事や考え方を知ってもらう「記事棚」として使うと、役割がはっきりします。
この記事でわかること
・小さな商売とnoteの相性が良い理由
・noteを「投稿場所」から記事棚へ変える考え方
・記事を5つの役割に分ける方法
・すでにある記事を棚卸しする考え方
・noteを小さなオウンドメディアとして育てる方法
こんにちは、綿樽 剛です。
小さな商売の人にとって、noteはかなり相性のいい場所だと思っています。
もちろん、noteを書けばすぐにお客さんが来るわけではありません。
毎日投稿すれば売上が増える、という単純な話でもありません。
それでも、noteには魅力があります。
自分の考えを、自分の言葉で残せる。
仕事への向き合い方を書ける。
お客さんからよく聞かれる質問に、丁寧に答えられる。
売り込みではなく、読者に少しずつ知ってもらえる。
この感じが、小さな商売に合っていると思うのです。
noteは、急かさずに読んでもらえる場所
SNSは流れが速いですよね。
投稿しても、あっという間に過ぎていきます。
でもnoteは、少し腰を据えて読んでもらえる場所です。
長く書ける。
過去の記事も残る。
プロフィールやマガジンに整理できる。
検索から、あとになって見つけてもらえることもあります。
小さな商売の人が、自分の仕事をゆっくり説明するには、ちょうどいい環境です。
特に、ホームページやサービスページだけでは伝わりにくい、
「なぜ、この仕事をしているのか」
「どんな考え方で仕事をしているのか」
「どんな人を支えたいのか」
「何を大切にしているのか」
といった部分を残せるのが、noteの良さだと思っています。
小さな商売のnoteには、すでに書く素材がある
「noteに何を書けばいいか分からない」
そう思う人は多いです。
でも、小さな商売の現場には、すでに素材があります。
たとえば、教室業の先生が「今日は何を書こうか」とパソコンの前で悩んでいるとします。
でも、その日の生徒さんから、
「家で復習するときは、どうすればいいですか?」
と聞かれたら、自然に答えられますよね。
その答えは、もう記事の素材です。
ほかにも、
・お客さんからよく聞かれる質問
・初めての人が不安に思うこと
・仕事で大切にしていること
・なぜ、その価格なのか
・どんな人に向いているのか
・どんな依頼は受けにくいのか
・仕事の進め方
・現場で感じたこと
こうしたものは、全部noteの素材になります。
特別なネタを探さなくても、仕事の中にはすでに書けることがあります。
小さな商売では、人柄や考え方も判断材料になる
小さな商売は、商品やサービスの条件だけで選ばれるわけではありません。
誰に頼むか。
どんな人に相談するか。
自分の話をちゃんと聞いてもらえそうか。
無理に売り込まれないか。
そうしたことも、依頼前には気になります。
noteは、文章を通して人柄や考え方が出る場所です。
きれいな宣伝文より、
「この仕事では、こういうことを大切にしています」
「こういう依頼は、あえて受けていません」
「お客さんから、よくこんな質問を受けます」
といった記事の方が、相談前の安心につながることがあります。
だから僕は、noteを単なる集客ツールとしては見ていません。
依頼前に、仕事の考え方を確認してもらう場所。
相談してよい相手なのかを判断してもらう場所。
そんな役割も持てると思っています。
noteは、相談前に読める「記事棚」になる
noteは、単なる投稿場所ではありません。
記事が増えてくると、読者が必要な情報を探せる「記事棚」にできます。
ただし、記事数が増えれば自動的に記事棚になるわけではありません。
100本書いても、全部が時系列で並んでいるだけなら、初めて来た人は迷います。
「どこから読めばいいんだろう」
「この人は結局、何をしている人なんだろう」
となってしまう。
記事棚にするには、それぞれの記事に役割を持たせる必要があります。
noteを「投稿場所」から記事棚へ変える
僕は、小さな商売のnoteを整理するとき、記事を大きく5つの役割で見ています。
1. 検索から出会う入口の記事
まだ自分のことを知らない人が、検索などをきっかけに最初に読む記事です。
読者が抱えている具体的な疑問や悩みに答えます。
たとえば、
「初めて整体へ行く前に知っておきたいこと」
「行政書士へ相談する前に準備するもの」
「個人教室の体験レッスンでは何をするのか」
といった記事です。
2. 悩みを整理する記事
読者自身も、何に困っているのかうまく言葉にできていないことがあります。
そんなときに、
「もしかすると、ここで止まっているのではないか」
と状況を整理する記事です。
すぐにサービスを紹介するのではなく、まず悩みの形を見えるようにします。
3. 人柄や考え方を伝える記事
どんな仕事をしているかだけではなく、
「なぜ、その仕事をしているのか」
「何を大切にしているのか」
「どんな依頼は受けにくいのか」
といった判断基準を伝えます。
小さな商売では、こうした記事が依頼前の安心につながることがあります。
4. サービスを検討する前に読む記事
いきなり販売ページへ送るのではなく、依頼前に知っておいてほしいことを整理します。
向いている人。
向いていない人。
依頼前に準備すること。
どこまで対応するのか。
こうした記事があると、問い合わせる側も判断しやすくなります。
5. よくある質問に答える記事
相談前によく聞かれることを、先に記事にしておきます。
料金の考え方。
仕事の進め方。
依頼前に準備すること。
対応できること、できないこと。
何度も同じ説明をしているなら、その説明は記事にできる可能性があります。
全部を同じ本数ずつ作る必要はありません。
大切なのは、
「この記事は何のために置いてあるのか」
が分かることです。
記事に役割がつくと、noteは時系列で流れる投稿場所から、必要な情報を探せる記事棚へ少しずつ変わっていきます。
もう少し具体的に、記事の役割分けから考えたい方はこちらです。
記事棚は、新しく全部書き直さなくても作れます
ここで、
「では、5種類の記事を新しく書かなければ」
と考える必要はありません。
すでにnoteを書いているなら、先に過去記事を見ます。
僕が記事棚を整理するときは、既存記事をだいたい次のように分けます。
・そのまま使える記事
・記事末尾を直せば使える記事
・見出しや情報を足せば育つ記事
・今の仕事に合わせて更新したい記事
・今の方針では使わなくてもよい記事
・既存記事では足りないので、新しく作る記事
記事数が多くても、全部を捨てて作り直す必要はありません。
昔書いた記事の中に、今の仕事へつながる入口が残っていることもあります。
むしろ、新しい記事を書く前に、
「これは入口に使える」
「これは人柄を伝える記事にできる」
「これはFAQとして使えそう」
と役割を付け直す方が早いこともあります。
記事棚を作ることは、記事を減らすことではありません。
たくさんある記事の中から、初めて来た人にまず歩いてほしい道を決めることです。
記事棚が育つと、小さなオウンドメディアになる
僕は、noteをホームページの代わりだとは考えていません。
ホームページには、会社やサービスの基本情報を置く。
noteには、ホームページだけでは伝わりにくい仕事の背景や考え方を残す。
そんな役割分担ができます。
たとえば、
・お客さんから何度も聞かれる質問
・商品やサービスを始めた理由
・仕事で大切にしている判断基準
・依頼前に知ってほしいこと
・実際の仕事の進め方
・現場で気づいたこと
を少しずつ記事にしていく。
そして、それらをプロフィール、固定記事、マガジン、記事末尾からつないでいく。
この状態になると、noteは単なる投稿履歴ではなく、仕事について知ってもらうための小さなメディアになります。
大がかりな編集部がなくてもできます。
一人で発信している個人事業主でも、少人数で広報を兼務している事業者でも、今ある仕事の中から素材を拾えば少しずつ育てられます。
何を書けばよいか迷う場合は、まずお客さんから繰り返し聞かれる質問を集めるところから始めると整理しやすいです。
noteは、ただ書くだけでは少しもったいない
記事そのものが良くても、それだけで読者が次へ進めるとは限りません。
プロフィール。
固定記事。
マガジン。
記事末尾。
関連記事。
サービスページ。
こうした場所がつながっていると、初めて来た人も迷いにくくなります。
たとえば、検索から1本の記事に来た人が、
「この人はどんな人なんだろう」
と思ったときにプロフィールへ進める。
「もう少し詳しく知りたい」
と思ったときに関連記事へ進める。
「相談できるなら見てみたい」
と思ったときにサービス案内へ進める。
こうした小さな道を作っておく。
僕が「記事棚」と呼んでいるのは、記事だけではなく、こうした読者の通り道まで含んだ考え方です。
記事はあるのに、問い合わせにつながらないこともある
記事数が増えているのに、相談や問い合わせにはつながらない。
これは珍しいことではありません。
記事を見てみると、それぞれはしっかり書かれている。
でも、全部が独立している。
初めて来た人が、どの記事から読めばいいか分からない。
固定記事が、単に「一番スキが多かった記事」になっている。
記事末尾にも、次の行き先がない。
こうなると、記事数は十分でも、読者は迷います。
文章力だけではなく、読者の通り道のどこかで止まっている可能性があります。
プロフィール、固定記事、記事末尾、サービス導線などを一度見直したい方は、こちらの記事から自分で点検できます。
noteを記事棚として育てたい方へ
ここから先は、今の状態に合わせて読んでください。
全部を順番に読む必要はありません。
まず、記事に役割をつけたい方へ
日記を否定せず、検索から出会う記事、人柄を伝える記事、相談前の記事などに役割を持たせる考え方を整理しています。
記事ネタを仕事の中から集めたい方へ
お客さんから繰り返し聞かれる質問は、そのまま記事テーマの候補になります。
質問を記録し、分類し、次に書く1本へつなげる方法はこちらです。
実際に記事棚を組み直した例を見たい方へ
記事数が多いnoteでも、すべて削除したり書き直したりする必要はありません。
既存記事を整理し、読者にまず歩いてほしい12本を選んだ例を公開しています。
自分のnoteにも見取り図を作りたい方へ
自分で整理してみても、
「どの記事を残せばいいか」
「何を直し、何を新しく書けばいいか」
「どの記事から読んでもらえばいいか」
が決めにくいことがあります。
そんな場合は、既存記事を確認しながら、最初に歩いてほしい記事、ハブ、修正順まで整理する「note記事棚 設計図便」があります。
自分で整理できるところは、自分で進めていただいて構いません。
まずは今ある記事を見ながら、
「この記事は何のために置いてあるのか」
を一つずつ考えてみてください。
【Q&A】小さな商売のnote活用でよく出る迷い
最後に、よく出る迷いをいくつか整理しておきます。
Q1. noteは毎日更新した方がいいですか?
毎日更新そのものが悪いわけではありません。
ただ、小さな商売では無理に続ける必要はないと思っています。
大切なのは投稿頻度よりも、相談前の読者が必要とする記事が置かれているかどうかです。
続けられるペースで、役割のある記事を少しずつ増やす方が合っています。
Q2. noteを書いているのに問い合わせにつながらないのはなぜですか?
記事数はあっても、読者が次に何を読めばいいか、どこへ進めばいいかが見えていないことがあります。
固定記事、プロフィール、マガジン、記事末尾の案内がバラバラだと、読者は迷いやすくなります。
文章力だけではなく、読者の通り道も確認してみてください。
Q3. まず何から始めればいいですか?
これから書き始めるなら、お客さんからよく聞かれる質問を一つ記事にしてみると始めやすいです。
すでに記事があるなら、新しい記事を書く前に、過去記事を一度見てください。
「入口になる記事」
「考え方を伝える記事」
「相談前に読んでほしい記事」
というように、役割を一つ付けてみます。
それだけでも、記事の見え方が少し変わります。
まとめ
小さな商売の人にとって、noteはいい場所だと思います。
ただし、たくさん投稿すること自体が目的ではありません。
仕事の中にある素材を記事にする。
記事に役割を持たせる。
今ある記事を捨てずに整理する。
プロフィールや固定記事、記事末尾からつなぐ。
そうやって少しずつ記事棚を作っていく。
その積み重ねが、仕事について知ってもらうための小さなオウンドメディアになります。
いきなり全部を整える必要はありません。
まずは、今ある記事を一つ開いて、
「この記事は、誰に、何を伝えるための記事だろう」
と考えてみてください。
そこから記事棚づくりは始められます。
→ 仕事のご相談について
