M&C通信Vol.98 あなたを待つ春はもう来ない。でも…~源義経と静御前、絶望の果てで~
こんにちは。メルト&クリエイトです。
今回は、いつもの『M&C通信』とは、
まったく違う世界観です。
noteは、いろんな”世界観”が表現できる
プラットフォームだから、良いですね。
あなたの”世界観”を中心に
表現して行きましょう。
『センタリング・ストーリー』ですね。
⏩️詳細は M&C通信 Vol.94
◯:微睡み(まどろみ)
今回は、
🍀紫の花園で夢を語る さん の
「詩の世界観」のファンで、
オマージュさせていただきました。
ご快諾ありがとうございます。
詩「微睡み(まどろみ)」を
読ませていただいたときに
インスピレーションが働いて、
創りたくなったものです。
🌸:微睡み ー 源義経/静御前 ー 白き花と月の雫
白き花咲く 月の滴る夜
「春になったら 迎へに往く
月夜の花の下で また逢おう」
彼方へ翔けた 貴方を
わたしは 夢の中で追って…
打倒の旗 春風に 舞ひ上がり…
貴方は 若き翼で
戦塵の彼方へ 翔けた
歓びも… 誓ひも…
熱に 融けて…
空へ 溶けて…
時代の波に 呑まれ…
兄君の眼差しも… 夜の濁りも…
貴方を 赦さなかった
遠き空へ 零れた
貴き影
わたしは ただ…
祈りのように 待ち続けた…
幾度も… 幾度も… 春を待った
けれど…
その春は 遠く…
小さき雫となり…
虚空に… 溶けた…
わたしは ただ…
貴方の影を 追って
風を 望んだ…
なのに…
世界は… 時勢は… 兄君は…
貴方を 赦さなかった…
宿した命も……
朝露よりも 脆く…
掌から 零れた…
わたしは… ひとひらの 花びら…
そっと… すべてを 手放した…
咲き遅れた 白き花が…
淡紅に 染まる頃…
帰らぬ 貴方を
待ち焦がれる…
微かな 春の風が
遠き香を 運んだ…
ふと… 胸を震わせた…
往く宛もない わたしを…
常闇が やさしく… 縛る…
毀れゆく 月の雫…
止めるすべもなく…
光を… 失ひ…
わたしは ただ…
拭ひきれぬ 痛みを…
胸に… 深く… 抱いた…
消えぬ悲しみを
滲ませて…
静かに 静かに… 静かに………
来たるべき 夜明けを 待ちながら…
もう一度… 声が届くのなら…
春の月夜
わたしは… 儚く舞い… 鼓を打つ…
夢のように遠い… あの約束を
音に乗せて 空へそっと… 委ねた…
朧月が 滲む空に…
鼓の遠音が 溶けていく…
薄紅の朝焼けが
ほのかに… 夜の涯を 染める…
微睡みの 涯で
また… 咲き始める…
やわらかな… 夢の世界が…
広がっていく…
貴方の微笑みが
風に紛れて… 頬を撫でる…
ふいに… 蘇る…
「春になったら 迎へに往く
月夜の花の下で また逢おう」
そっと… 目を閉じる…
また
また…
また………
逢えると 信じて
光輝く彼方で…
名もなき 白き花の
月の滴る ほとりで…
ほのかに… そっと… 咲いて…
――そして その祈りは
いまも… どこかで…
そっと… 息づいている…
朧月の下で 白き花が ひらく…

◉:源義経と静御前――消えゆくもののなかに残る祈り
拙い詩を読んでいただき、ありがとうございます。
(画像は、AIで作成しました)
『詩』と想いながら、創っていくうちに、
物語となりました。
源平合戦の荒波のなか、
若き源義経は、
天才的な戦術で数々の戦を制しました。
壇ノ浦の戦いで、平家を滅ぼしたあと、
本来なら”英雄”として
讃えられるはずだった義経は、
皮肉にも兄・源頼朝の猜疑を受け、
追われる身となります。
その逃亡の果て、
愛する静御前と生き別れ、
義経は悲劇的な最期を迎えました。
静御前は、
義経との間に宿した子をも奪われ、
孤独と絶望の中で、
なお、ひとり、義経を想い続けたといいます。
奪われ、裏切られ、
すべてを失ったあとにも、
静かに残ったもの。
それは、声にならない祈り。
すべてが流れ去る時代のなかで、
ほんとうに大切なものだけは、
誰の手にも触れられない場所で、
確かに生き続けている。
あの日、
静かに花を散らせたふたりの祈りは、
今も、
どこかでそっと息づいているはず。
→:いま、小さな光を抱えているなら
現代に生きるわたしたちも
信じたものが崩れ、
守ろうとしたものが壊れてしまう
そんな夜に立ちすくむことが
あるかもしれません。
それは、
あの時代と、何ひとつ変わらない
かもしれない。
だけど――
すべてを失ったように見える瞬間にこそ、
静かに芽吹くものがあるんです。
静御前が、
絶望のなかでなお、
祈りを手放さなかったように。
小さな、小さな光でも、
胸の奥にあれば、
それは必ず未来へつながるはず。
たとえ、誰にも見えなくても、
たとえ、自分にさえ見えなくても、
あたたかな芽は、すでに
静かに育っているんです。
◎:悲しみを超えて、もう一度
”悲しみ”
それは、新しい自分に出逢うための
静かな旅路かもしれません。
涙を流すことは、弱さではないんです。
それは、失ったものを
もう一度、自分の手で取り戻すための
小さな祈り。
今はまだ、見えないかもしれないけれど――
遠い遠い場所で、
かすかに響く鼓の音が、
たしかに、次の春を告げているから。
静御前の祈りが、
時を越えて誰かの胸に
そっと灯り続けたように。
今ここに、小さな灯りを
朧月のように、そっと胸に灯して。
いま、あなたの胸にも――
静かに、あたたかく、息づいているから。
最後まで、読んでいただきありがとうございます。

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