①子育てのその先にあった、おいめいとの旅— 東京を巡る、小さな学びの一日
おいめいが遊びにきてくれた、にぎやかな2泊3日。
1日目は、東京を巡る旅から始まりました。
まず訪れたのは、歴史と重厚さを感じる明治安田生命館。
建物巡りの好きな私たちが見てみたかった場所でもあります。
1934年(昭和9年)に竣工したこの建物は、アメリカの建築様式の影響を受けたネオ・クラシカル様式で建てられ、当時の日本における本格的な西洋建築の代表例のひとつとされており
建設には当時の建築界の代表者が多数関わっています。
戦時中の金属回収、東京大空襲、終戦後にはアメリカ極東空軍司令部(EFAF)として使用するため、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)に接収され、米・英・中・ソの4カ国代表による対日理事会(ACJ)の会場として使用されるなど、昭和の激動を乗り越えてきた明治安田生命館には、そのすみずみにまで、時代の記憶が刻印されています。
1997年(平成9年)、昭和の建造物として初めて国の重要文化財に指定されました。
外観は重厚な石造りで、内部には大理石の柱や高い天井が広がり、金融の中心地・丸の内にふさわしい威厳を今に伝えています。




1945年、終戦後に日本が連合国軍の占領下に置かれると、この建物はGHQ(連合国軍総司令部)によって接収されました。
当時、東京の丸の内・大手町周辺は占領政策の拠点として重要視され、多くの主要な建物が接収されていきます。
明治安田生命館もそのひとつとして使用され、内部は将校や関係者の執務空間として利用されました。
本来は日本の企業活動の中心であった場所が、戦後は占領政策の現場へと役割を変えたことは、時代の大きな転換を象徴しています。

による会議が行われた部屋
マッカーサーが演説を行い
会議にも何度も出席したとのこと


接収は1956年(昭和31年)まで続き、その後ようやく日本側へ返還されました。
建設当時のデザインを大切に守りながら、建物の改修、修理、設備更新などが行われたそうです。
こうした歴史的背景からも、この建物は単なる美しい建築物にとどまらず、
「戦前・戦後を生き抜いた証人」のような存在とも言えるのかもしれません。
静かな空間に身を置くと、目には見えない時間の積み重なりや、人々の営みが感じられるようでした。


戦災を免れ、長い年月を経てなお当時の姿を保っていることから、往時の姿を今に伝える建物は、
1997年(平成9年)に国の重要文化財に指定されました。
日本の近代建築史を語る上でも貴重な存在です。
その空間に立つと、昭和初期の空気や、人々の営みが静かに息づいているように感じられました。
そこから訪れた三菱一号館美術館と庭園。
この建物は、もともと1894年(明治27年)に、三菱が丸の内の近代的なオフィス街づくりを進める中で建てた、日本初の本格的な西洋式事務所建築でした。
設計を手がけたのは、イギリス人建築家ジョサイア・コンドル。
赤レンガ造りの美しい外観は、当時の文明開化の象徴でもありました。
一度は老朽化により解体されましたが、当時の設計図や資料をもとに2010年に忠実に復元され、美術館として新たに生まれ変わっています。
隣接する庭園は、かつての中庭の雰囲気を受け継ぎながら整備され、赤レンガの建物と緑が調和する、都心とは思えない穏やかな空間。
歴史を感じる建物に囲まれながら、木々の間を吹き抜ける風に包まれる時間は、どこか異国の街角にいるような不思議な安らぎがあります。
この庭園は、東京で私の大好きな場所の一つで、是非見せたかった場所。
コーヒーを買って、庭のベンチで緑や花を眺めながらゆったりとした時間を過ごしました。

続いて三田へ移動し、慶應義塾大学を見学。
歴史あるキャンパスを歩きながら、それぞれに思いを馳せるひととき。


その後は、近未来的な空間が印象的な高輪ゲートウェイ駅へ。
駅に降り立った瞬間、まず感じたのは、光に包まれるような開放感でした。
大きく広がるガラス張りの空間からはやわらかな自然光が差し込み、木の温もりを感じる天井の構造と重なって、まるで駅というよりも一つの大きなインスタレーションの中にいるような感覚になります。
この駅は、建築家・隈研吾氏によって設計され、日本の伝統的な木組みを現代的に表現したデザインが特徴だそうです。
天井に広がる繊細な格子状の構造は、折り紙を思わせる美しさで、思わず見上げてしまうほど。
改札周辺も広々としていて、木々も自然のままに植えられているような雰囲気で、人の流れがゆったりと感じられ、これまでの駅とはどこか違う、未来の都市の入口のような雰囲気がありました。
駅の中には、本やカフェやファッションなどの店舗も入り、洗練された空間に溶け込むように配置されています。
シンプルで落ち着いたデザインの中で、ちょっとした飲み物や軽食を楽しめるのも嬉しいところ。
子どもたちにもやさしく、広々としたスペースに遊び場も作られていて、どの年代の人も楽しめる街だと感じます。
「移動の途中に立ち寄る駅」というよりも、まさに
「ここで時間を過ごしたくなる場所」
新しさとデザインの美しさ、心地よさが同居する、不思議な魅力のある空間でした。
疲れが出ていたせいか、
みんなでただ1枚しか写真を撮っていなかったのが残念です…

渋谷へ向かう前に、都庁にも立ち寄りました。
スカイツリー、東京タワー以外で高い202メートルの場所から見渡す東京の景色に、歓声をあげていました。
思わず息をのむ瞬間に街の広がりを感じました。


中には、大谷翔平選手のサイン入りボールも展示されていました。


広場ではピカチュウのイベントがあっていて、本当に可愛かった。


渋谷では宮下公園へ立ち寄り、若者が集まる街のエネルギーを感じながらひと休み。
途中には
「ドラえもんみらいのとびら」の像もありました。

そして少し足を伸ばして横浜・白楽へ。
どこか懐かしい雰囲気の六角橋商店街を歩きながら、下町のあたたかさを味わいました。

夕食は、『孤独のグルメ』にも登場したキッチン友さんへ。
ほっとする家庭的な味わいに、自然と会話も弾みます。
夕食からは娘も合流し、さらににぎやかで楽しい時間になりました。



姪っ子は今日1日で、美味しいごはんと六角橋商店街が一番心に残ったと言っていました。
きっと若い人には、昭和の空気が新鮮だったのでしょう。
こうしておいめいと旅をするようになったのは、子どもたちが大学生になり、二人暮らしになった後からです。
これまでに2回の日帰りと、3回の宿泊旅行、そして1回のキャンプと、少しずつ思い出を積み重ねてきました。
そのたびに感じるのは、2人の変わらない優しさ、素直さ、可愛らしさです。
子どもたちが小さい頃から、旅行の中でたくさんの「はじめて」を重ね、
本物を、その場所で体験し、子どもたちの好奇心のきっかけとなる種蒔きを大切にしてきました。
旅行の前には、どこへ行こうか、何を見ようかと、夫と二人で調べる時間もまた楽しみのひとつです。
おいめいにも種蒔きにつながる場所を選んできて、今回も、新しい街、昔からの街、歴史を誇る建物、ぜひ見せたい風景などを選びました。
今回久しぶりに会ったおいめいたちは、成長していても変わらずやさしく、素直で、頼り甲斐のある子たちに成長していました。
その姿に、娘も「本当に良い子たちで可愛いね」と、あらためて感激していました。
おいめいが小さな頃から、いつも自分から「行こう」と声をかけてくれる夫。
子どもたちや孫たちだけでなく、両親や兄妹、おいめいとも
こうして一緒に旅してきてくれた夫にあらためて感謝の気持ちでいっぱいです。
こうして大きな家族と一緒に過ごせる時間も、本当にかけがえのない宝物だと感じています。
その日の歩行距離15.8キロでした。
②横浜旅はこちらからどうぞ
③3日目はこちらからどうぞ
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