梅雨の晴れ間に
なんの予定もない休みが、ぽつんとひとつできた。
ふと思い立って、父の墓へ向かうことにしたんだ。

それだけでしあわせだ
大宮までは、電車とバスを乗り継いで一時間あまり。
少し遠いという理由を、ずっと言い訳にしていた気がする。
気づけば、二年ぶりの道のりだった。
梅雨の合間の晴れ間。
空は高く、空気はやわらかく湿っていて、少し歩くだけでじんわり汗ばむ。
そんな陽気の中で、父に近況をぽつぽつと話す。
息子が中学生になったこと。
娘は小学二年生になって、ますますよく笑うこと。
僕も妻も、日々ふたりに振り回されながら、なんとか元気にやっていること。
そういえば——
コーヒーショップを始めたこと、まだ伝えていなかったな、と思い出して、少し照れくさくなる。
手を合わせる時間は短いけれど、
言葉にしきれないものは、たぶんちゃんと届いている気がする。
墓参りを終えて、その足で氷川神社へ向かった。
住宅街の先に、ふいに現れる鳥居。
境内に一歩足を踏み入れた瞬間、空気がすっと変わる。

心の奥まで透かされるような、
でもどこかで静かに受け止めてもらえるような、そんな感覚。

空気の色が変わるんだ

心がすっと軽くなるような

気持ちになれるんだ
来れてよかったな、と、素直に思う。
道すがら、偶然見つけた自家焙煎のコーヒーショップ。
試飲させてもらったコロンビアの豆を買って、
テイクアウトでアイスコーヒーも一杯。

とても感じのいいお店だったな
丁寧に淹れられた、エチオピアの浅煎り。
ひと口飲むと、やわらかな酸と香りが、すっと身体に染みていく。
いい時間だな、と思う。

試飲できるのです
もちろんすべていただきます笑

憧れちゃいます
急に思い立って、ひとりで出かけた一日。
誰に見せるでもないけれど、心のどこかに小さな灯りがともる。
たまには、こういう日も悪くない。
さて、帰り道。
せっかく電車で来たのだから、どこかで一杯やって帰ろうか。
そんな、ささやかなご褒美を思い浮かべながら。

クラフトビールを嗜む
こんなのも悪くないよね
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