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儚さや 月草の青 空の果て

その夏、
僕は少しだけ遠くへ行きたいと思ったんだ。理由なんて、うまく言えない。
ただ、どこかに置き忘れてきたものを、
ふと思い出したような気がした。

電車を降りて、見知らぬ道を歩く。
背の高い草が風に揺れて、
子どもの頃に見ていた景色と、
どこか重なった。

ふと足元に、
露草が咲いているのを見つけたんだ。
あの青。
指先に触れれば消えてしまいそうな、
淡い色。

あの頃、胸いっぱいに抱えていた気持ちは、
どこへ行ったのだろう。
言葉にする前に、
しまいこんでしまった想い。

叶うとか、叶わないとか、
そんなことさえ考えずに、
ただ大切だったもの。

空を見上げる。
高く、遠く、果てのない青。
届かないと知りながら、
それでも何かを見つめていた、
あの頃の自分がいる。

しばらくして、風が吹いた。

露草は揺れて、
何もなかったように、そこに在り続ける。


——それでいいのかもしれない。
持ち帰るものなんて、きっと何もない。

けれど確かに、あの青はここにあって、
僕の中にも、まだ残っている。


夏草ブレンド。


ひと口飲めば、遠い日の自分が、
ふと、隣にいるような気がするんだ。





☕🍀

夏のブレンドができました。

□レースフラワー夏草ブレンド

陽射しをたっぷりと受けて揺れる、
夏の草原。
その隙間を、風が静かにすり抜けていく。

東アフリカ、キリニャガの高地。
赤い大地と澄んだ空のもとで育った
ケニアのコーヒーは、
みずみずしい果実のような
明るさを宿しています。

そして南米コロンビア、ナリーニョ。
冷たい山の空気に磨かれたその一粒は、
やわらかな甘さと、
凛とした透明感をもたらします。

ふたつの土地の記憶を重ね合わせて、
軽やかでありながら、
芯のある味わいに仕上げました。

ひと口含めば、青い草の匂いとともに、
遠くの風景がふっと立ち上がる。

暑い季節の中で、
心にひとすじの風を通すような一杯を。

ホットでも、アイスでも。
その日の風に合わせてお楽しみください。




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