【2026年の王道株】M&A・IPO活況で爆上げ?米国大手銀行に投資すべきか
2026年は「M&A」と「IPO」が主役の年。
金利の段階的緩和期待、企業のAI投資・事業再編、PEのディスポジションが資本市場を動かし、大型上場(Anthropic/OpenAI/SpaceXの噂)や大型買収が現実味を帯びています。
そのなかで大注目なのが「投資銀行セクター」。
Goldman Sachs、JPMorgan、Morgan Stanley、Bank of Americaらは手数料収入で恩恵を受けやすく、局面に応じた銘柄選定と戦略が重要です。
この記事では、2025年の実績を踏まえ、2026年 これから盛り上がる「投資銀行」への投資について考えていきます。
すでに投資している方も、考えている方も、ぜひ読んでみてください。
1. 2025年 「投資銀行」の振り返り

1-1. 2025年のグローバルM&Aの活況
2025年のM&A ディールは、総額 約4.8兆ドル(2024年比 +36%増)と絶好調の結果となりました。グローバルで大型案件が増加し、メガディール(数十億ドル規模)が複数成立しました
テック案件に関しては、2024年比 +76%増と AIブームの後押しを受け、急成長しています。また、ヘルスケア・金融・通信など他業界も大型案件が相次ぎ、M&Aの活況を物語っています
クロスボーダー案件は地域によって回復度合いに差がありますが、アメリカおよび中東を中心に大型案件が目立ちました

1-2. 2025年のグローバルIPOの再発
2025年はIPO市場も回復基調を示しました。テクノロジー(特にAI関連)、デジタルバンキング、クラウド/インフラ(データセンター等)、ヘルスケアが大型上場の中心となりました
アメリカだけでも、2025年に347件の IPO案件があり、2024年の225件から大幅に増加しました。また、アジア市場(中国・香港・インド・東南アジア)での上場活動が特に活発化していました

1-3. 2025年、投資銀行はどう稼いだのか?
投資銀行(Investment Banking)は、M&A アドバイザリー(Advisory)や IPO アンダーライター(Underwriter)として、手数料収入で稼いでいます
また、投資銀行部門のなかには、債権・為替・コモディティ・株式などのトレーディングや資金調達などの金融ビジネスも含まれます
金融各社の投資銀行フィー(Investment Banking Fee)
Goldman Sachs:$9.34B (2024年比 +24%増)
JPMorgan:$9.60B (2024年比 N/A)
Morgan Stanley:$7.62B (2024年比 23%増)
Bank of America:$6.60B (2024年比 +5%増)
Citi:$4.62B (2024年比 +20%増)
Evercore:$3.69B (2024年比 +31%増)
どの会社も好調さが伺える、売り上げへの貢献をみせました。
2. 2026年のM&A・IPO市場はさらに盛り上がる

2025年に引き続き、2026年には「M&A・IPO市場」のさらなる成長が期待されています。
この成長期待をマクロシナリオ・注目の大型案件・セクター別や地域別の注目度を紐解いていきましょう。
2-1. 2026年のマクロシナリオ
強気シナリオ
主要中銀が段階的利下げ、流動性拡大
M&A・IPO増→手数料大幅増;PEエグジット加速でアドバイザリー需要拡大
ベースシナリオ
インフレ鎮静、緩やかな成長手数料は着実増
トレーディングは安定、ウェルスが収益を下支え
弱気シナリオ
地政学・規制強化、金利高止まり
利高止まりクロスボーダー停滞、IPO縮小→手数料伸び悩み。投資銀行株はボラティリティ拡大
2-2. 2026年に注目すべき大型案件

大型IPO候補(報道ベース)
OpenAI、Anthropic、SpaceX、ByteDance、Databricks、Stripe、Revolut、Shein など
これらが上場すれば引受手数料と上場後のマーケットメイク/流動性提供で投資銀行の収益プールが大きく膨らみます
特に評価額が数十億〜数百億ドル規模の案件は、引受団の組成、オーバーアロットメント、ロックアップ設計などで複数年にわたる手数料機会を生んでいきます
大型M&Aの注目領域
AIスタック(ソフトウェア/半導体)、クラウド・データセンター、ヘルスケア統合、金融再編などが注目
これらは高い手数料率と複数年にわたるアドバイザリー機会を生んでいきます
業界サーベイでは、約8割のM&A担当幹部がグローバルM&Aの好調継続を予想しており、2026年も大型案件が相次ぐ見込みです。
2-3. セクター別の案件期待度
AI・テクノロジー(高):AIスタックやクラウド、半導体関連のM&Aが中心。高バリュエーションと規制リスクが並存する
ヘルスケア(中〜高):バイオ、医療機器、デジタルヘルスの統合と上場が継続。知財と規制対応が重要
金融・フィンテック(中):デジタルバンクや決済関連の再編・上場が注目。規制環境の変化に敏感
エネルギー・インフラ(中):脱炭素投資やインフラファイナンスの需要が高い
2-4. 地域別の見通し
北米(高):メガディールとPEエグジットの中心。大手が手数料を獲得しやすい
アジア(中〜高):IPO回復が顕著。香港・中国・インドが引受収益を押し上げる
欧州(中):産業再編の機会はあるが規制リスクが高い
3. 「投資銀行」銘柄の選定ガイド

3-1. 投資銀行を選ぶ3つの基準
手数料依存度(Fee mix)
投資銀行手数料(IB fees)/総収益比率(%)
M&A・IPOの回復で直接利益に直結する
資本効率と健全性
ROE / ROTCE / CET1(%)
ROE (Return on Equity) … 自己資本利益率
ROTCE (Return on Tangible Common Equity) … ROE から無形資産やのれんを除いた、有形自己資本利益率
CET1 (Common Equity Tier 1) … 普通株式等ティア1(質の高い資本)の割合
資本配分の余地と自己資本の安全度を示す
地域・案件パイプライン
北米/欧州/アジア収益比率、上位案件パイプライン
メガディールやアジアIPOを取り込めるかが成長差を生む
3-2. 決算で必ずみるべき箇所と読み方
Investment banking fees(手数料収入):四半期・通年での増減トレンドを確認。増加=M&A/ECM回復の直接反映。
読み方:前年同期比+案件リスト(大型案件の有無)を照合する。
ROE / ROTCE / CET1:資本効率と健全性。高ROEは魅力だがCET1低下はリスク。
読み方:ROE上昇が手数料増による一時的なものか、構造改善かを判別する。
Deal pipeline / Book of business(案件パイプライン):プレスリリースやIRで公開される大型案件の進捗。
読み方:主幹事ポジションやシンジケート構成を確認し、将来の引受取り分を推定する。
4. 「投資銀行」銘柄の深掘り

4-1. Goldman Sachs (GS)
決算ハイライト(FY2025):売上高 $58.28bn、純利益 $17.18bn、ROE 約15%。
稼ぎ方:Equities tradingとAsset & Wealth Managementの好調に加え、投資銀行手数料の回復が寄与。大型案件の主幹事やクロスボーダーM&Aで高い取り分を確保する能力が強み。
期待される関与(2026のメガ案件):OpenAI/Databricks等の大型テックIPOや、SpaceXの主幹事候補としての関与が想定される。主幹事ポジションを取れば引受手数料とポストIPOのマーケットメイクで大きな収益機会。
4-2. JP Morgan (JPM)
決算ハイライト(FY2025):売上高 $182.4bn、純利益 $57.1bn、ROE 約17%、ROTCE 約20%。
稼ぎ方:Markets(トレーディング)収益の強さが総収益を下支え。投資銀行手数料は回復基調だが四半期差が大きい。大規模なバランスシートを活かした債務引受やシンジケート組成で優位。
期待される関与(2026のメガ案件):SpaceXや大型インフラ案件でのシンジケート参加、主幹事ポジションの可能性。トレーディング部門を通じたポストIPO流動性提供も収益源。
4-2. Morgan Stanley (MS)
決算ハイライト(FY2025):売上高 $70.65bn、純利益 $16.86bn、ROE 約16.6%、ROTCE 約21.6%。
稼ぎ方:ウェルスマネジメントのAUM増が収益の安定化をもたらし、投資銀行手数料回復がレバレッジ効果を発揮。IPO引受やテックM&Aでの主幹事参加が収益を押し上げる。
期待される関与(2026のメガ案件):DatabricksやStripeなどの大型テックIPOで引受団の主要メンバーとなる可能性。ウェルス部門を通じたポストIPO需要取り込みが強み。
4-3. Bank of America (BAC)
決算ハイライト(2025):売上高 $113.1bn、純利益 $30.5bn、ROE 約10.6%、ROTCE 約14.2%。
稼ぎ方:商業銀行・リテールの安定収益に加え、投資銀行部門の案件獲得で手数料が拡大。中堅〜大手企業の引受・アドバイザリーで着実にシェアを伸ばす。
期待される関与(2026のメガ案件):北米の大型M&Aやインフラ案件でのシンジケート参加。主幹事ポジションは競合が多いが、シンジケートでの取り分は確保しやすい。
4-4. Citi (C)
決算ハイライト(FY2025):売上高 $85.2bn、純利益 $14.3bn、ROE 約6.8%、ROTCE 約7.7%。
稼ぎ方:グローバルネットワークを活かしたクロスボーダー案件と大口企業向けの引受で手数料を伸ばす戦略。市場収益はやや弱含みだがIBフィーの回復が補完。
期待される関与(2026のメガ案件):アジア・中東のクロスボーダーM&Aや大型IPOでの引受参加。地域分散が強み。
4-5. Evercore (EVR)
決算ハイライト(FY2025):売上高 $3.86bn、純利益 $0.59bn、営業利益率 約20.5%。
稼ぎ方:高付加価値のアドバイザリー案件(メガディールでの上位ポジション)に集中し、手数料率が高い。大型案件での関与が収益を押し上げる。
期待される関与(2026のメガ案件):Warner Bros.クラスのメガディールや大型テックM&Aでの上位アドバイザーとしての関与が想定される。独立系の強みは利害対立が少ない点。
5. まとめ 「2026年は投資銀行の年」

2025年のメガディール増(M&A総額 約$4.8兆)とIPO回復は、投資銀行の手数料プールを拡大しました。
そして、2026年は利下げ期待、企業のAI投資、PEのエグジットが追い風となり、投資銀行セクターは再び収益機会の中心に立つ可能性が高いです。
だが、案件の一過性・規制審査・地政学リスクは常に下押し要因となるため、銘柄選定とリスク管理が成否を分けます。
ぜひ 「投資銀行」銘柄の深掘りを参考にしつつ、気になった会社はもっと調べてみてください。
この記事が役立ったのなら幸いです。
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