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Amazonが買収したLEO衛星通信の先駆者「グローバルスター」は本当に買いか??|最新テックニュース深掘り

テクノロジー関連の最新ニュースについて、個人的な見解や感想を踏まえて発信していきます。
少し難しいことも書くかもしれませんが、ひとりごとと思ってご勘弁を。


さて、今回のテーマは4月15日に発表された「Amazonによるグローバルスター(Globalstar)の買収発表」というビッグニュースについてです。

昨今の衛星通信のニュースといえばスペースXを筆頭に、Amazon Leo、ブルーオリジン、ASTスペースモバイルといった新興勢力に関するものばかり。「グローバルスター」って言われてもピンと来ない人がほとんどなんじゃないでしょうか?

実は、衛星通信の分野ではかなりの先輩格、そしてスマホ向け衛星通信ではすでにiPhone向けのサービスを展開しているのがグローバルスター(ティッカー:$GSAT)です。
それをこのタイミングで買収したアマゾンの意図は何なのでしょうか?

※ 尚、今回の投稿はいつもより深い内容に踏み込んでいるのと、個人的な見解も含むため、途中から有料記事とさせていただいています。


🔷スマホ向け衛星通信でもスペースXに対抗!?

今回、116億ドルでグローバルスターの買収を発表したアマゾンですが、上のニュースにもあるとおり、今回の買収報道では

「アマゾンがスマートフォン向け衛星通信でもスペースXに対抗!!」

という論調が目立ちます。
実際のところ、過去に記事でも紹介しているとおり専用アンテナを使った衛星インターネットでは、「Amazon Leo」として衛星を絶賛打ち上げ中!
スペースXのスターリンクに真っ向勝負を挑んでいる、という構図です。

一方で、スペースXはスマートフォン向けの衛星通信であるD2D(Direct-to-Device)の分野でも「スターリンクモバイル(旧スターリンクDTC)」を展開中。
すべてにおいてスペースXに対抗するには、D2Dにも対応したいところですが、アマゾンとしては衛星インターネットサービスもやっとこれからという段階。
この分野では、ASTスペースモバイル(ティッカー:$ASTS)が対抗馬として注目されていました。

そんな状況で、アマゾンがすでにD2Dを手掛けているグローバルスターを買収するとなれば、「スペースXといよいよ全面対立か!?」という論調になるのは当然かもしれません。

アマゾンというメガテックの参戦表明により、スマートフォン向け衛星通信における世間の認識は
 「スペースX」 vs 「ASTスペースモバイル」
と考えられていたところが一夜にして
 「スペースX」 vs 「アマゾン」
という構図となり、ASTスペースモバイルの株価も発表後10%以上も下落しています。

さて、アマゾンにとって今回の買収劇は、世界の衛星通信分野の覇権を左右するような強力な一手となり得るのでしょうか?

🔷グローバルスターってどんな会社?

それを知るには、まずは「グローバルスターって何者?」というところからですね。
一言で言うと、衛星電話業界の老舗
イリジウム社と並ぶ「商用のLEO通信衛星コンステレーション」の先駆者的な存在であり、「衛星コンステレーション」という考え方を初めて導入した企業の一つでもあります。

こう聞くとすごい実績のようですが、ここまでの道のりは決して平たんではありませんでした。

  • 1991年:ロラール社とクアルコム社のジョイントベンチャーとして設立

  • 2000年:48機の衛星群で衛星携帯電話の本格商用サービスを開始

  • 2002年:利用者が伸び悩み経営破綻

  • 2004 - 2006年:投資会社による買収で再建し、NASDAQに再上場

  • 2010 - 2013年:第2世代衛星コンステレーションを構築

再上場後は、衛星携帯電話事業で地味ながらもなんとか事業を継続していたグローバルスターですが、台所事情は火の車。
しかし転機となったのは2020年です。長年の働きかけによって同社が衛星電話用で権利を保有しているSバンドの周波数が、3GPP(スマホ通信の国際標準仕様を決めるプロジェクト)の周波数バンド(n53)として仕様化されました。

これによって、スマホ通信業界に参入する道が開かれるたことで状況が大きく変わります。
なんと、あの「アップル(ティッカー:$AAPL)」から水面下で接触があったのです。

窮地にあったグローバルスターはアップルからの匿名の資金援助を受け、iPhoneへの衛星通信機能搭載のための大口契約を締結
極秘プロジェクトとして密かに専用設備などの準備を進めます。
そして2022年11月、アップルによるiPhone 14の発表に合わせて電撃的な「衛星経由の緊急SOS」サービス発表に至りました。
まあ、これはアップルのいつものやり方ですね。

もはや忘れ去られようとしていた瀕死の老舗企業が、誰もが知る iPhone という最強の相棒を得て大復活を遂げた、ということです。

🔷グローバルスターの現在のサービスって?

そんなグローバルスターの技術やサービスは、今後アマゾンによるスターリンクへの対抗手段となるわけです。
では、グローバルスターの現在のサービスってどんなものなんでしょうか?

グローバルスターは、現在でも以前から提供している専用端末による衛星電話やデータ通信サービスなどは継続しています。

しかし、アップルとは保有する通信容量の85%をアップル向けに割り当てる契約になっています。
なので、実態としてはほぼアップル向けの衛星通信事業者ということになりますね。

そんなグローバルスターの提供するD2Dですが、実はスターリンクモバイルやASTスペースモバイルが提供するものとは、中身がだいぶ異なっています。

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