真空管ギターアンプを作ろう~⑦レイアウト完成編
1 前回までのあらすじなど
LTspiceの導入などの紆余曲折を経て、ようやく前回、部品の発注・手配まで進むことができた。今回は、部品購入に伴う節約生活や通販購入の配送先を職場にするという涙ぐましい努力に関するレポートレイアウトの検討過程についてのレポートである。
2 レイアウトの作り方
電子回路において、部品の配置・レイアウトは非常に重要とされている。しかも、真空管アンプでは、部品の配置の仕方ひとつ、配線の取り回しひとつでノイズの発生の有無や程度が変わってくるという。
ギターアンプなのだから、多少のノイズはそもそも気にするつもりはない。ギターで音を出している限りは聞こえないくらいのレベルであれば上等である。そうはいっても、できればノイズが少ない方がいい。
ここは先達のノウハウを可能な限りパクリ参考にするべく、レイアウトの仕方を色々検索してみる。が、オーディオ系の真空管アンプの記事などは、一点アースやらアースループやらと難しすぎるし、ギターアンプ系ではあまりレイアウトそのものに踏み込んだものが見つからない…
そもそも、こちらはタレットボードにどんな順番で部品を並べればいいのかすらわかっていないレベルなんだよ、もう!と理不尽な逆ギレを伴いながら検索を続け、最終的にたどり着いたのが次のサイトである。
この記事は、Champの回路を題材として、実際のレイアウトがどのような配慮に基づいているのかを解き明かしてくれている。それによると、Champのレイアウトの配慮、工夫のポイントは、大要、
①入力回路は、電源回路とパワーアンプ部分から離す。
②配線をなるべく引き回さない。
③隣り合う回路を逆位相になるように配置する。
④真空管ソケットに部品を配置。
⑤グリッドストッパーとスクリーン抵抗をソケットに直接装着。
といったところである。
そうすると、ギターアンプの部品のレイアウトを考えるにあたっては、これらの点に配慮すればバッチリということじゃないか、Leo Fender先生ありがとう!(そんな簡単な話じゃないんじゃないかな…)
3 レイアウト完成!
というわけで、上記記事を参考にしながらレイアウトを検討していく。
いざやってみると、1本の配線が短くなるように配置したら、2本の配線が長くなってしまうとか、2本の配線が短くなったけど、高電圧が通る配線が長くなってしまうとか…あちらを立てればこちらが立たず、で、まるで曲者揃いの部局の中間管理職になったようである…頭の体操としては楽しいのだが…
趣味の世界においてまで中間管理職としての能力の低さを実感させられながら、最終的に完成したレイアウト(+シャシー内部の実体配線図)が、こちらである。

上記①~⑤のポイントをどのように反映させたかというと、
【①入力回路は、電源回路とパワーアンプ部分から離す】
入力は右側に寄せて、電源トランスは、シャシーの対角線上(実体配線図の左下)に配置。
基板上は右から左に向かって、プリ初段→プリ2段目→パワー→電源と直線的に配置。
【②配線はなるべく引き回さない】
配線が短く済むように部品を配置。高電圧が通る配線がより短くなるように。(真空管をもう少し左側に寄せた方がいいかも)
入力から12AX7初段グリッドまでとボリュームから12AX7二段目グリッドまでは、信号が通るにもかかわらず配線を短くすることが難しいため、シールド線を使う。
【③隣り合う回路は逆位相になるように配置する】
プリ初段とプリ2段目のカソードバイアス抵抗、カソードバイパスコンデンサが隣り合うように配置。
プリ初段とプリ2段目のプレート抵抗・そのあとのカップリングコンデンサも隣り合うように配置。
【④、⑤真空管ソケットに部品を配置】
12AX7、EL84の各グリッドストッパー抵抗はソケットに直接接続。
真空管ソケットではないが、トーンコントロールのコンデンサ、抵抗もポットに。入力部の1MΩもジャックのグラウンドに直接接続。
なお、出力トランスは入力部からなるべく離しつつ電源トランスとの距離が保てるように、中央下あたり(実体配線図上「OT」と記載されているあたり)に設置する予定である。
入力から12AX7初段グリッドまでとボリュームから12AX7二段目グリッドまではシールド線を使うことにする。
レイアウトが奏功しているかどうかは実際に電源を投入してみなければわからない、というのが非常に不安ではあるが、ただ組み立てていけば完成するという遊びとは一味違った面白さでもあるような気がする。有識者の方からすると噴飯もののレイアウトなのかもしれないが、今の知識・能力ではこれが限界、一つの到達点である。これじゃヤバいぜ、というご意見などがあればこっそり教えていただきたい、シレっと自分で気づいたかのように変更するので…
4 まとめ
ギターアンプを「作ろう」といっておきながら、(1/3scale guitar amp cabinetの制作を除いては)作業らしい作業もない、タイトル詐欺のような進行。いつになっても大地に立てないガンダム、モノコックの錆落としから始まる徹底したレストア作業が延々続く悪魔のZ(ⓒ湾岸ミッドナイト)みたいな状態に陥っていたが、ついに発注した部品たちも手元に届き始めた!

ようやく待ちに待ったアンプ製作である。次回、
「真空管ギターアンプを作ろう~⑧アンプ製作編」、こうご期待!!
