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なぜ今、「Bumble」と「アンジュ」が選ばれているのか? マッチングアプリは“知名度”から“体験の質”で選ばれる時代

成熟期に入ったマチアプ市場に新たな動向

マッチングアプリは、今や出会いの手段として「特別なもの」ではなくなった。認知率で見れば、『タップル』『Tinder』『with』といった主要サービスは、すでに多くの人にとっておなじみの存在である。

一方で、2025年後半の調査データを見ると、「実際に使われているサービス」には変化が起きている。直近の利用率で1割を超えたのは、『Bumble』と『アンジュ』だったのだ。

知名度の高さと、ユーザーの利用率や満足度は、必ずしも一致しなくなってきている。このズレこそが、今のマッチングアプリ市場を読み解く鍵だ。

「知名度」から「体験の質」で選ばれる時代へ

マシェバラトークが運営するオウンドメディア『マシェラボ』の調査によると、『タップル』『Tinder』『with』の認知率は年間を通して5~6割台と安定して推移している。認知という点では、市場はすでに成熟段階に入っていると言えるだろう。

しかし、利用率に目を向けると様相は異なる。

2025年の現在利用率(半年以内に利用した人の割合)を見ると、10~12月期の現在利用率は『Bumble』が11.8%、『アンジュ』が10.6%でトップ2を占めた。競合サービスを含め、利用率が1割を超えたのはこの2つのみである。

さらに注目すべきは満足度だ。
『Bumble』『アンジュ』はいずれも3.6台と高評価を獲得しており、他サービスとは0.2以上の差が開いている。「使ってみた結果、満足している人が多い」アプリが、実際の利用でも選ばれていることがうかがえる。

ここから見えてくるのは、「有名だから使われる」時代から、「体験満足度で選ばれる」時代への移行である。

なぜ『Bumble』『アンジュ』が支持されるのか

では、なぜこの2つのアプリが高い支持を得ているのだろうか。
両者にはいくつかの共通点がある。

共通点① 条件より「使い心地」を重視した設計

アメリカ発の『Bumble』は、マッチング後に女性から先にメッセージを送る「女性主導」の設計を採用している。この仕組みによって、不快なアプローチが起こりにくくなり、女性側の心理的な負担が軽減される。

誰とでもつながれることよりも、気持ちよくやりとりできる相手とだけ会話したい。そうしたニーズに、体験設計そのもので応えている点が支持につながっている。

また、42歳で年下男性とアプリ婚したタレントの新山千春さんは、使用したアプリを公言しているわけではないが、インタビューの内容や紙面に掲載されたプロフィール画面のスクショを見る限り、『Bumble』ではないかと推測される。

一方、『アンジュ』は「30歳以上限定」という年齢制限を設け、大人世代の出会いに特化している。実際、会員の約80%は40代・50代で構成されており、若年層の恋活ムードに埋もれにくい設計だ。晩婚や再婚を考えていたりと、同じ温度感、同じ人生フェーズの相手が多いことが、利用体験の質を押し上げていると言えそうだ。

▼新山千春さんも私「42歳で年下男性とアプリ婚」しています。アラフォー女性が海外発アプリに向いている理由を考察した記事はこちら

共通点② 「マチアプ疲れ」した層を的確に拾っている

大手アプリは利用者数が多い反面、「やりとりが続かない」「マッチングした途端にブロックされた」「自己紹介を繰り返すばかり」といった消耗を感じやすい側面もある。

その点、『Bumble』や『アンジュ』は、母数こそ多くないものの、「疲れにくい」「無理がない」出会いを提供している。結果として、利用 → 満足 → 継続という好循環が生まれ、利用率の上昇につながっていると考えられる。

かつては「会員数が多いほど出会いやすい」と考えられてきた。しかし現在は、数撃ちゃ当たる方式のやりとりに疲れたユーザーが、自分と似た属性・目的の人とだけつながれる場へと静かにシフトしている。

▼「マチアプ疲れ」が起こる理由について考察した1本です

マチアプはより価値観重視の流れに

今回の調査結果からは、マッチングアプリ市場が「一つの正解」に収束していないことが読み取れる。

知名度の高いサービスが安定した基盤を持つ一方で、価値観や利用目的に合ったアプリが、静かに支持を集め始めている。

マッチングアプリは、人が多い場所を選ぶものから、自分に合う場を選ぶものへ。

Bumbleやアンジュの伸長は、その変化を象徴する現象と言えるだろう。

※記事の模倣・無断転載・無断引用を固く禁じます。
※2026年2月12日に執筆・公開しました。

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