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#10【実録】妊娠した途端旦那が無職になった話

母親に結婚は認めないと言われたけど…

なにがあっても
この子を産むと決めた私は

妊娠の早い段階から
悪阻がはじまって苦しんでいた。

———

玄関の扉を開けて
家の匂いを嗅ぐだけで
具合が悪くなったし…

スーパーに行けば気持ち悪くなるし…

どこに行ってもえずいていた。

———

食べ物も無性に
レモンとケンタッキーの
フライドチキンが食べたくなって

よくよしきに買ってきてもらったのを
覚えている。

あんなに大量のレモンを食べたのは
今までもこの先も
あの時だけだと思う😀

———

その時まだキャバクラで働いていた私は

悪阻で具合悪いのを理由に
出勤を少しずつ減らしていた。

そんな時だった…

———

帰ってくるなり
暗い顔をして私に近づくよしき。

「みーちゃん、話があるんだけど」

「😯?あらたまってどーしたの?」

「実は…来月いっぱいで
 今のお店が閉店する事になったんだよね」

「……🙃え?」

「俺も今日言われて…」

———

その時は動揺しちゃって
なんて返したか
ハッキリと覚えていないんだけど

でもよしきが

「でも赤ちゃんのためにも
 すぐ働き先みつけるね」

って言ってくれたのは覚えている。

———

この頃からだった。

少しずつ。
本当に少しずつ。

よしきが変わり始めた。

———

よしきのつるむ友達が変わった。

なにも入ってなかった身体に
tattooを入れだしたし

いつも決まった時間に
帰ってきたのに
帰りが遅くなった。

電話も必ず出てたのに…

出ないことが増えて

[いつ帰ってくるの?]

メールを送ると…

[今先輩達と一緒だから
 また連絡する]

と返ってきた。

———

それでもこの子を守ると決めた私は

少しずつの変化に気づきながらも

父親になるのに無職になるという
プレッシャーもあるのかなと
見て見ぬフリをした。

悪阻で本当に動けない日が
多かったうえに

よしきが変わったのは周りの友達のせいだと思い込んでたから
新しくつるみはじめた友達のことは
本当に大嫌いで。
その友達たちとの話を聞かされると
私も機嫌が悪くなった。

そんなこともあって家に帰ってきても
居心地も悪いだろうくらいに
思ってたんだ。

———

最初仕事を見つけると
言っていたよしきも

働く気配がなく

悪阻中お店に出れない私は

私の貯金を切り崩して
生活していた。

———

悪阻のしんどさと、
お金の不安と、
よしきへの小さな違和感。

全部が重なって、

あの頃の私は
ずっと薄暗いトンネルの中に
いるみたいだった。

ただお腹の子が
唯一の希望で…

———

この時の私は、

「無職になっただけ」

だと思っていた。

本当の地獄は、
まだ始まっていなかった。

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#創作大賞2026
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