5月のオプション取引まとめ──GAP早期割当後、ホイール回転で損を削れるのか検証した話
結論:5月は、GAPの早期割当で含み損を抱えた状態から始まった月でした。 ここでHPEやSIRIのような急騰後の銘柄を新規で追うのではなく、過去に取引したことのあるTとKHCへ戻し、GAPは取得単価より下のカバードコールで損失を削る、という「回転優先」の運用に徹しました。
合計プレミアム:約$119.80(手数料控除後・4銘柄合計/グロス$129)
今回の記事で整理したいのは、単に「5月はいくらプレミアムを取れたか」ではありません。中心は、早期割当で含み損を抱えたあと、ホイール戦略としてどこまで立て直せるのかです。
含み損を抱えた株の上から、取得単価より下のカバードコールを売る。これは見方によっては、利益を諦める判断です。今回のGAPは、過去のHPEのように回転そのものが利益を生む「攻めの回転」ではなく、Tで経験したような「守りの回転(損失圧縮)」に近いものでした。そしてそのT型の運用は、過去に時間をかけてセクター枠全体では黒字まで戻せた実績があります。
4月は「条件が揃ったら最適化せずに即発注する」という実行ルールを明文化した月でした。5月は、その過去実績をもとに、今のGAPをどう扱うか、そして急騰したHPE/SIRIを追うべきか引くべきか、を考えた月です。
この記事は「早期割当を受けたあと、ホイールをどう立て直すか考えている方」向けの判断ログです。投資判断は自己責任でお願いします。
先月の取引記録はこちら:
戦略ルール(おさらい)
5月も、基本ルールは変えていません。
ホイール戦略として、CSP(キャッシュ・セキュアード・プット)とCC(カバードコール)を使い、デルタ0.25前後・IVランク30%以上を目安にプレミアムを積み上げます。銘柄は固定せず、価格・IV・セクターバランス・流動性で判断し、最終的にはディフェンシブ2〜3銘柄、シクリカル2〜3銘柄で景気循環4局面をカバーする形を目指しています。
4月に追加した「行使価格ごとの建玉を隣接ストライクと比較する」「条件が揃ったら最適化しすぎず即発注する」という実行ルールも、引き続き前提に置いています。
※用語:プット売り=CSP/コール売り=CC。
5月満期(5/22)ポジションの結末
まず、4月に仕掛けた5/22満期の4ポジションがどうなったかを整理しておきます。
GAP(CSP 26P):満期を待たずに早期割当(5/13)。$26で100株を取得し、株式保有へ移行しました。これが今月の中心テーマです。
KVUE(CC 18C):権利消滅(5/23確定)。株は手元に残り、その後6/18で18Cを売り直しました。
SIRI(CSP 23.5P):権利消滅(5/23確定)。プレミアム満額を確保。新規は見送り。
HPE(CSP 24.5P):権利消滅(5/23確定)。プレミアム満額を確保。新規は見送り。
GAPの26Pだけが早期割当(株価が深くITMに入ったため)、残り3枚は満期まで持って消滅、という結果でした。SIRIとHPEは割当なし=株を持たされていないので、今月「新規は見送り」にしても保有リスクは残っていません。ここは後半の判断に効いてきます。
5月時点のポジション概要
【今月変化があった銘柄】
ギャップ(GAP:一般消費財):CSP 26Pから早期割当で100株保有へ。株価が一時$20まで下げて含み損を抱えた状態で、上から新規にCC 24Cを売り、損失圧縮フェーズへ移行
AT&T(T:通信):新規にCSP 24Pを採用。急騰したHPE/SIRIを追わず、過去に1回転回した通信銘柄へ戻した
クラフト・ハインツ(KHC:生活必需品):守備枠としてCSP 23Pで復帰(前日に22.5Pが刺さらず、翌日にStrikeを上げて約定)
【今月は見送った銘柄】
ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE):急騰後の新規CSPは見送り
シリウスXM(SIRI):同じく急騰後の新規CSPは見送り
【継続・検討】
ケンビュー(KVUE:生活必需品):CC 18Cを継続(出口待ち・買収イベント警戒)
ホーメルフーズ(HRL:生活必需品):プレミアム原資で6株買い増し(計29株)
5月の取引結果(一覧)
※いずれも手数料$2.30控除後の実質受取額ベースです。利回りは行使価格×100に対する単月換算です。
GAP:CC 24C 指値 $0.59 → 約定 $0.65/受取プレミアム $62.70/満期 2026/06/18/利回り 約2.61%
KVUE:CC 18C 指値 $0.17 → 約定 $0.18/受取プレミアム $15.70/満期 2026/06/18/利回り 約0.87%
T:CSP 24P 指値 $0.22 → 約定 $0.22/受取プレミアム $19.70/満期 2026/06/18/必要担保 $2,400/利回り 約0.82%
KHC:CSP 23P 指値 $0.24 → 約定 $0.24/受取プレミアム $21.70/満期 2026/06/18/必要担保 $2,300/利回り 約0.94%
今月の合計プレミアム収入:約$119.80(グロス$129・税引前・ドル建て)
今月は約定もスムーズでした。GAPは指値$0.59に対して$0.65、KVUEは$0.17に対して$0.18と、いずれも指値以上で約定。寄付き(米国時間9:30台)に板へ乗せられたのが効いています。HPEやSIRIを使わずにこの水準を積めたので、月次プレミアムとしては堅実な着地だと思っています。
GAP|早期割当のあと、含み損をプレミアムで削る局面
今月の中心テーマは、GAPの早期割当と、その後の損失圧縮です。
GAPはもともと4月にCSP 26Pで仕掛けていた銘柄です。それが今月、満期(5/22)を待たずに早期割当を受けました(5/13)。$26で100株を取得しています。American optionなので、深くITMに入れば満期前に割り当てられること自体は想定の範囲です。

ただ、想定と違ったのはその後です。GAPは割当後もさらに下げ、一時は$20.05まで下落。$26で取得した100株に対して、大きな含み損を抱えた状態になりました。
ここで売ったのが24CのCCです(5/14)。
行使価格:24C(株価$21前後に対してOTM)
指値$0.59 → 約定$0.65(指値より上で約定)
受取プレミアム:$62.70(グロス$65・手数料$2.30)
約定時のデルタ:0.2708/IV:59.00%
必要証拠金:$0.00(100株でフルカバー=カバードコール)


ここははっきり書いておきます。これは「株価が上がって高速で外れていく」回転トレードではありません。株価$21に対して$24のコールを売っているので、外れる(call away)のは当面起きない位置です。実際、moomooの注文画面の損益分析でも、このポジションは戦略最大利益0.00/戦略最大損失−$2,541と表示されました。$26で取得した株に$24のコールを売っている以上、仮に外れても利益は出ない──取引画面が「最大利益0.00」と明示しているわけです。


つまりこれは、利益を狙う取引ではなく、含み損を抱えた株の上からプレミアムを乗せて、損失をじわじわ削るための取引です。
数字で見ておきます。GAPのサイクルでこれまでに受け取ったプレミアムは、4月の26P(ネット$80.70)と今回の24C(ネット$62.70)で計$143.40。$26の取得コストからこれを差し引くと、実質的な取得単価は約$24.6まで下がっています。仮に$24で外れた場合、残る損失は$60前後。ここまで圧縮はできています。
そして月末(5/28)、GAPは$24.48まで回復してきました。一時$20まで沈んだ株が、24の行使価格に届くところまで戻っている。このまま6/18で外れれば、実質取得単価$24.6に対してほぼトントンでの資金回収になります。狙っていた出口が、月末時点で射程に入ってきた格好です。
GAPは「利益を伸ばす銘柄」ではなく、完全に「回収対象」として扱っています。含み損を放置せず、プレミアムで削りながら出口($24付近での回収)を待つ、という設計です。この「取得単価より下でCCを売って、回転でキャピタル損を取り返す」やり方が本当に機能するのかは、記事の後半でTの実績と突き合わせて検証します。
T|急騰を追わず、過去に1回転回した銘柄へ戻した
Tは今月の新規採用です。ただ、初めての銘柄ではありません。2025年8月〜2026年2月に、すでにホイールを1回転完走させた銘柄です。
採用理由は、HPE/SIRIの急騰を新規で追わないための代替です。比較検討の中で、KHCと並ぶディフェンシブ寄りの候補として浮かび、通信セクター枠として24PでCSPを売りました。


戦略:CSP
行使価格:24P(株価$25前後に対してOTM)
指値$0.22 → 約定$0.22(指値どおり)
受取プレミアム:$19.70(グロス$22・手数料$2.30)
必要担保:$2,400
IV:25.33%/24P総建玉:1.11万枚(板は厚い)
損益分析:最大利益22.00/損益分岐点23.78/最大損失−2,378
配当:7月上旬に$0.2775想定
24Pの総建玉は1.11万枚と分厚く、4月HPEで問題になった「行使価格レベルの薄い板」とは対照的でした。損益分岐点は$23.78。割り当てられても実質$23.78取得なので、現値$25から約$1.2の距離があります。割り当てられたら、また配当とCCで回せばよい、という前提です。
ここで、過去記事との整合を補足しておきます。4月の記事では通信枠について「AT&T卒業後の後継としてSIRIが定着してきた」と書きました。今回Tを再採用したのは、過去の含み損ポジションを蒸し返したわけでも、SIRIを否定したわけでもありません。Tは一度ホイールを完走して「卒業」した銘柄で、今回は$25まで戻った局面で、新規CSPとして入り直したものです。SIRIは見送り(後述)であって、外したわけではありません。
なぜ未知の急騰銘柄ではなくTだったのか。Tは過去に、$27で持たされた含み損株をCCで削りながら$25でコールアウトするところまでやり切った銘柄です。値動きの癖も、デルタの感覚も、ホイールの回り方も体験済み。仮に24Pで割り当てられても、同じ要領で回せる見通しが立っています。未知の急騰を新規で追うのとは、リスクの質が違うと思っています。
KHC|守備枠の復帰と、翌日に持ち越した反省
KHCも今月の新規(復帰)採用です。3月に採用してから4月にGAPへスイッチしていた銘柄ですが、ディフェンシブな食品枠として戻しました。


戦略:CSP
当初候補:22.5P
実際の約定:23P
指値$0.24 → 約定$0.24(指値どおり)
受取プレミアム:$21.70(グロス$24・手数料$2.30)
必要担保:$2,300
約定時のデルタ:−0.2430/IV:38.26%
損益分岐点:22.76
配当:6/5に$0.40想定(配当落ち)
反省点もあります。当初は22.5Pを狙っていましたが、前日に22.5Pが刺さらず、翌日に23Pへ上げて約定させました。約定を優先した判断です。
これは構造として、4月HPEの失敗と同型です。4月は「24Pで刺さらず→翌日24.5Pへ、しかも株価急騰でプレミアム半減」でした。今回のKHCは「22.5Pで刺さらず→翌日23Pへ」。4月に「刺さらなければ即日修正か見送り。翌日に流さない」と学んだはずの動きを、KHCでまた繰り返してしまったわけです。幸いKHCは翌日に株価が大きく動かなかったので致命傷にはなりませんでしたが、判断の型としては反省点です。
もうひとつ、6/5の配当落ちです。CSP売り手は配当そのものは受け取れませんが、株価は配当落ちの影響を受けます。$0.40の配当落ちを織り込むと、損益分岐点$22.76は見た目より近くなります。KHCが$24台半ばだったので23Pでも現値からは距離がありますが、配当落ち後に23Pへ近づくかは要監視です。この配当落ちを、今月は途中から意識する形になりました。次回以降は、候補選定の初期段階から配当日と配当額を組み込むべきだと整理しています。
なお、デルタ基準だけで見れば、22.5P(デルタ−0.16)はやや浅すぎ、23P(デルタ−0.24)のほうが目標の0.25前後に合致していました。結果的に23Pは戦略基準に近いストライクでしたが、「刺さらなかったから翌日に上げた」という経緯がある以上、約定優先の反省はそのまま残ります。
KVUE|CC継続、買収イベントを警戒しつつ出口待ち
KVUEはCCを継続中です。5/22満期の18Cが権利消滅したあと、6/18で改めて18Cを売りました(5/26)。


戦略:CC
指値$0.17 → 約定$0.18
受取プレミアム:$15.70
役割:出口待ち
プレミアム額だけ見ると小さいですが、KVUEの目的はプレミアム最大化ではありません。18ドルで売れてもよい状態を作り、保有リスクを軽くしておくのが主目的です。買収イベントの不確実性を警戒しているので、無理に保有を続ける必要は薄いと考えています。18Cで外れるなら、それも受け入れる前提です。
見送ったもの(HPE / SIRI)|「回転に乗る」と「急騰を追う」は別
今月、あえて新規CSPを見送ったのがHPEとSIRIです。どちらも急騰後の銘柄でした。
検討段階では、HPE 30P + SIRI 27Pのような案も出ていました。ただ、これは追加資金が大きくなるうえ、両方とも「上がった銘柄を追う」形になっていました。HPE 30Pは現値から遠くデルタも低いので一見よく見えますが、追加担保に対するプレミアム効率はそれほど高くなかった。「追加資金がいるわりに旨味が薄い」と判断して見送りました。
ここで、HPEについては少し丁寧に書いておきたいことがあります。
HPEは過去、情報技術セクターの高IVを活かした「高速回転枠」として、私のポートフォリオで一番稼いでくれた銘柄でした(2月時点で通算+$385.54)。CSP→割当→CC→権利行使が2〜3ヶ月で回り、その回転自体が利益になっていた。だから過去の私は、HPEの回転に「乗り続けて」きたわけです。
では、今回はなぜ見送ったのか。一見すると「回転で稼げる銘柄を手放した」ようにも見えます。でも、過去の「継続」と今回の「見送り」は、実は別の意思決定です。
過去の継続=すでにホイールに乗っている銘柄を、高IVを活かして回すこと(ポジションの中にいる状態での回転)
今回の見送り=4月に第3サイクルを終えて一度フラットになったHPEに、急騰後の高い位置から新規でCSPを開くかどうか
前者は「回転に乗る」、後者は「上がったあとに乗りに行く=追いかけ」。同じ高IV銘柄でも、判断としては別物です。今回のHPEは後者になりかけていたので、降りました。しかも今月はGAPの早期割当でリスクが増えていたので、なおさら追いかけを重ねる局面ではありませんでした。
SIRIも同様です。通信枠はTへ寄せたので、SIRIは今月見送り。ただSIRIはここまで権利消滅でプレミアムを積み続けてくれた銘柄なので、外したわけではなく、来月以降また条件が合えば戻します。
GAPで含み損を抱えている状態で、ここにHPE/SIRIのCSPを重ねると、リスクが重なる。だから、
GAPで損失を抱える → HPE/SIRIの急騰は追わない → 過去に回したT/KHCへ戻す
という流れにしました。見送りはネガティブな判断ではなく、今月のリスク量に対する調整です。
HRL|プレミアム原資で6株買い増し、計29株に
HRLは獲得したプレミアムを元手に粛々と買い集めています。



今月は計6株を買い増し、3月時点の23株から計29株になりました。約定は$20.17・$21.00・$22.81と3回に分かれましたが、これは狙って分割したわけではなく、結果的にそうなっただけです。平均取得単価は約$20.89。100株まで残り71株です。
プレミアム→現物→将来の配当+CCプレミアム、という複利の流れを意識して、引き続き買い集めていきます。
ホイール回転優先は損を取り返せるのか──過去の実績で検証する
ここが今月、いちばん書きたかったところです。
GAPもTも、共通しているのは「取得単価より下でコールを売る/割り当てられても損が出る位置でプレミアムを取る」という構図です。キャピタルゲインを諦めて、回転でプレミアムを積む。この運用は、本当に損を取り返せるのか。過去の実績に答えがあります。
Tの場合(守りの回転=損失圧縮)
Tは2025年8月〜2026年2月にホイールを1回転完走しました。$27で取得した株を、後半は取得単価より下の25CでCCを売り続け、最終的に$25でコールアウト。単体の通算は次のとおりです。
CSPプレミアム:+$18.52
CCプレミアム(4回):+$81.08
配当(税引後):+$19.92
株式売買損($25売却−$27取得):−$200.00
T単体 通算:−$80.48
単体では負けです。プレミアム+配当で+$119.52を稼ぎ、−$200の損を−$80.48まで圧縮しただけ。ここだけ見ると「回転優先は損を取り返せていない」ように見えます。
ところが、Tの通信セクター枠はSIRIへ引き継がれています。SIRIはここまで全て権利消滅=プレミアム満額確保で、累計+$108.12(2月+$34.71、3月+$25.71、4月+$47.70)。これをTの−$80.48に乗せると、
通信セクター枠 通算:−$80.48 + $108.12 = +$27.64(実現済み・黒字)
になります。今月のT 24P(+$19.70)も足せば、枠は+$47.34。実は4月のSIRIプレミアムを計上した時点で、通信枠の累計はプラスに転じていました。「銘柄単位では負け、セクター枠/時間の単位では回収して黒字」という、2月記事で立てた仮説が、その後の実データでほぼ計算どおりに実現していたわけです。
HPEの場合(攻めの回転=利益積み増し)
一方HPEは、高IVで回転が速く、行使価格を取得単価の近辺〜上に置けたので、回転そのものが利益になりました(2月時点で通算+$385.54)。第1サイクルでは$21取得→$23売却で株式売買益+$200も乗っています。
つまり「回転優先」には2つの顔があります。
HPE型(攻め):条件が良ければ、回転そのものが利益を生む
T型(守り):条件が悪く含み損を抱えても、回転と時間(+同枠の引き継ぎ)で損を回収できる
そして今のGAPは、完全にT型の現在進行形です。 $26で持たされ、$24Cで損失を圧縮しながら、株価の回復(5/28で$24.48まで戻った)を待っている。Tが通信枠+時間で取り返したように、GAPも一般消費財枠+時間で取り返せるか、という局面です。
ひとつ差分があります。Tの回収は「SIRIという同セクターの別銘柄」が担いました。GAPには今、同じ一般消費財枠で並走するパートナーがいません。なのでGAPの回収経路は、T→SIRIと完全に同じではなく、「GAP自身の継続CC+株価回復」が主軸になります。「回転優先でプレミアムを積めば、枠/時間の単位で損は取り返しうる」という原則はTで実証済みですが、GAPはその原則の、まだ途中の一例だということです。
5月のまとめ
GAP:CSP 26Pから早期割当→一時$20まで下落→24CのCCで損失圧縮(実質取得単価$24.6、5/28に$24.48まで回復)
T:新規CSP 24P。急騰を追わず、過去に1回転完走した通信銘柄へ。損益分岐点$23.78
KHC:守備枠としてCSP 23Pで復帰。前日に22.5Pが刺さらず翌日に上げた(約定優先+翌日持ち越しの反省)。6/5配当落ち要監視
KVUE:CC 18C継続、買収警戒で出口待ち
HPE/SIRI:急騰後の新規CSPは見送り(追いかけ回避)
HRL:6株買い増し、計29株
景気循環4局面への対応(振り返り)
①業績相場(一般消費財、資本財、エネルギー、素材)→ GAP(一般消費財・回収フェーズ)
②逆金融相場(公益、生活必需品)→ KHC、KVUE
③逆業績相場(ヘルスケア、生活必需品)→ KVUE、KHC
④金融相場(情報技術、不動産、金融)→ 今月は空白(HPEを見送ったため)
通信枠はT(ディフェンシブ寄り)で②③を補強、という構成です。
4月はGAPの採用で4局面すべてが埋まりましたが、5月はHPEを見送った分、④金融相場(IT寄り)が空白になりました。今月はバランスよりリスク管理を優先した結果です。HPEは過去いちばん稼いだ銘柄なので、急騰が落ち着いて条件が合えば、また攻め枠として戻すか検討します。
今月の学び(持ち帰れるポイント)
1. 「回転優先」は攻めでも守りでも効く。ただし使い分けが要る
取得単価より下でコールを売る運用は、一見すると「負けを確定させる」ように見えます。でもTの実績を見ると、単体では−$80でも、回転と時間、そして同セクター枠の引き継ぎで+$27.64まで回収・黒字化していました。HPEのように条件が良ければ、回転そのものが+$385の利益を生む。
今のGAPはこのT型の現在進行形です。含み損を放置せず、プレミアムで削りながら回復を待つ。回転優先は、攻めの利益積み増しにも、守りの損失圧縮にも効く。大事なのは、その銘柄が今どちらの局面にいるかを見極めて、利益を狙うのか・損を削るのかを最初から割り切ることだと思っています。
2. 「回転に乗る」と「急騰を追う」は別の判断
HPEは過去、回転に乗り続けて一番稼いだ銘柄でした。でも今月は見送りました。矛盾しているようですが、過去の「継続」は“すでに乗っている回転を回す”こと、今回の「見送り」は“一度降りた銘柄に急騰後から乗り直す”ことで、別物です。
ホイールの収益源はプレミアム(時間価値)なので、回転に乗っている間は回し続ける価値があります。一方、急騰後に新規で乗りに行くのは、高い行使価格・拘束資金の増加・エントリー価格のリスクを抱える「追いかけ」になりがちです。同じ高IV銘柄でも、この2つは分けて考える必要があります。
3. 急騰を追う代わりに、過去に回した銘柄へ戻す
今回、HPE/SIRIの急騰を追う代わりに選んだのがT・KHCでした。どちらも過去に実際に取引した銘柄で、値動きの癖もデルタの感覚も体験済みです。特にTは1回転完走まで経験している。未知の急騰銘柄を新規で追うより、勝手の分かっている銘柄に戻すほうが、割り当てられた後の対応まで含めて管理しやすい。これは今月のリスク管理として良かった点だと思っています。
4. 「翌日でいいや」は、やっぱり禁句だった(KHCの反省)
KHCは22.5Pが刺さらず、翌日23Pへ上げて約定させました。4月HPEで「刺さらなければ即日修正か見送り、翌日に流さない」と学んだはずの動きを、また繰り返しています。今回は翌日に株価が大きく動かず助かりましたが、4月のように翌日急騰していたら、また機会損失が出ていた。学びをルール化しても、実行段階で気を抜くと戻る、という典型でした。
5. 配当落ちは候補選定の初期段階で織り込む
KHCの6/5配当落ち($0.40想定)は、今月は途中から意識する形になりました。満期前に配当落ちがある銘柄は、配当額を差し引いた実質距離で見る必要があります。次回からは初期段階で配当日・配当額をチェック項目に入れます。
次回へのルール化
取得単価より下でCCを売る銘柄は、「利益を狙う」のか「損を削る」のかを最初から割り切る
回転に乗っている銘柄は回し続けてよいが、一度降りた銘柄に急騰後から乗り直すのは「追いかけ」として警戒する
急騰を追うより、過去に取引して勝手の分かっている銘柄へ戻す
刺さらなければ即日修正か見送り。翌日に持ち越さない(再掲)
満期前に配当落ちがある銘柄は、配当額を差し引いた実質距離で見る
今月を一言でまとめるなら、GAPの早期割当で含み損を抱えた局面で、急騰を追わず、回転優先で損を削りにいった月です。GAPがT型の回収パターンをなぞれるかは、これからの数ヶ月で検証していきます。
4月のテーマが「実行で迷わない」だったとすれば、5月は「いつ攻めて、いつ引くか」でした。ホイールは毎月回すことで機能しますが、リスクが増えた月に手数を絞り、急騰を見送るのも、同じくらい大事な判断だと整理できました。
6月以降も、価格・IV・セクターバランス・流動性に加えて、その月にすでに抱えているリスク量を見ながら、ホイールを回していきます。
同じように早期割当を受けたあとの立て直しを考えている方の参考になれば嬉しいです。
過去のTのホイール完走と通算損益、HPEの高速回転との対比はこちら(2月の記録):
取得単価より下でCCを売って回転で取り返す、という考え方の出発点はこちら(12月の記録):
KHCを最初に採用したときの記録はこちら(3月の記録):
moomoo証券でのオプション取引に興味を持った方のために、紹介リンクを置いておきます。
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