おしりクレジットに、さびしいう◯こを添えて
「ひやんっ」
声にならないような、気の抜けた悲鳴が聞こえる。またやったな。
「おしりクレジットー!!!」
刃ように鋭くまっすぐに尖らせた右手が向かう先は、夫のお尻の割れ目だ。
その割れ目に向かって、右手をクレジットカード端末に通すようにスライドさせる。そう、それがおしりクレジット。
わが家の男どもは、下ネタ大好物族だ。互いに刺激し合い、せっせせっせと腕に磨きをかけている。
女性チームからどんなに冷やかな目やバッシングを浴びせられようとも、彼らの結束はびくともしない。
夫と息子にとって下ネタは、ダイヤモンドのようなのかもしれない。輝いていて、価値があって、見つけるたびに磨きたくなる。
知らんけど。
その弊害で、末っ子(夜のお漏らし期、なんでもまねしたいお年頃)も、下ネタで大よろこびしている。
ある日の降園中に、う◯こが落ちていた。さらっと落ちているそれに、気づいても気づかないふりをする上の子。気づいても無視されたと思ったのか、
「お母さん」
そう呼ぶと、ぎゅっと手を掴んで、うるうるした瞳でわたしを見てきた末っ子。
「う◯こって、さびしいよね…」
「え!?」
と、とてもおどろくわたしを横目に、末っ子は大爆笑。こいつ、さびしい演技まで取り込んできやがった。末っ子だけに、末恐ろしい…。
なんて言ってる場合じゃない。
その日を境に、落ちているう◯こに一言コメントを残すようになっていった末っ子。
あるときは、
「う◯こって、びっくりするよね…」
またあるときは、
「う◯こって、ひとりぼっちなんだね…」
もう、もう、やめてくれ…!
登降園中だから、周りの人の目がいたい。恥ずかしいのに、絶対笑っちゃうやつ放り込んでくんの、やめてくれい。
ああ、大切なこと書くの忘れてた。冒頭のおしりクレジットをかましているのは、わたしじゃありませんよ。夫に、息子がやってるんです。
そして、「ひやん」と言ってる夫に大爆笑して、走って逃げていく息子。それがわが家の日常です。
でも、ちょっとだけわかる気もしていて…。夫のおしりって魅力的なんです。女性らしいぷるんしたおしりではないんです。でも、触るとスライムのような、低反発クッションのような、なんとも言い表せないすっごくいい感触で。
その感触を思い出すために、右手でおしりを包み込むような動作をしながらこれを打っているわたしも、下ネタ大好物族の一員でしょうか。もしや、これって立派な一員…!?恥ずかしい、恥ずかしい。
もうこれは、夫のおしりのせいですね。重罪だ。罪名は…末っ子につけてもらおう。きっと絶妙な名前を考えてくれるはず。わたしには思いつかないようなやつを。たぶん、最近ハマっているう◯こを絡めて。

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