AI時代、個人クリエイターが今いちばん作るべきもの|作品だけでは残らないと思った理由
どうも、久我レイジです。
メタバースドラマの制作時間を増やしたくて、僕は自分専用のAIワークスペースを作り始めました。
ところが最近、少しおかしなことになっています。
ドラマを作る時間を増やしたかったはずなのに、そのドラマとは直接関係のない開発へ、かなりの時間を使っているんです。
最初は、記事やアイデアを保存できれば十分だと思っていました。
でも、保存できるようになると、次は公開予定も一緒に管理したくなる。そこまで作ると、今日やるべき作業ともつなげたくなる。探す時間を減らすために、検索機能も必要になりました。
一つ直すと、次に足りないものが見えてくる。
気づけば、動作を確認するテストは422件まで増えていました。
ここまで作るつもりだったのかと、自分でも少し戸惑っています。
本来、僕がやりたいのは脚本を書き、ドラマを撮ることです。プログラマーになろうと思って始めたわけではありません。
それでも今、作品とは別のものを作り続けています。
便利なAIを使っても、毎日がゼロから始まっていた

AIを使えば、文章も画像もアイデアも、以前より速く作れます。
僕も毎日のように使っていますし、創作を助けられた場面は数え切れません。
ただ、使う時間が増えるほど、別の無駄が見えてきました。
昨日説明した自分の活動を、今日も説明する。過去に決めた設定を探し、どのチャットで話したのか思い出し、以前とは少し違う答えが返ってきて迷う。
AIそのものは速いのに、僕はその周りを何度も歩き直していました。
便利な道具を増やせば、創作時間も増えると思っていたんです。
実際には、道具が増えたことで管理する場所も増えました。少し皮肉な話です。
だから僕が欲しくなったのは、さらに性能の高いAIではありませんでした。
昨日の僕が考えたことを、今日の僕が使える場所でした。
一度止まった『クロスロード』が、記録の意味を変えた

メタバースドラマ『クロスロード』は、一度作って終わった作品ではありません。
初演後、権利の問題で公開を止め、長い時間を経てフルリメイクすることになりました。
あのとき、過去に決めたことや、失敗した演出、撮影時に困ったことが何も残っていなければ、もっと大きく遠回りしていたと思います。
もちろん、記録があれば簡単に作り直せるわけではありません。
昔の判断を見返しても、今の僕なら選ばないものもある。逆に、当時は気づかなかった意図が、時間を置いたことで見えることもありました。
残しておくことは、過去の正解に従うことではないんですよね。
次に判断するとき、何もない場所から始めなくて済む。
僕にとって記録は、答えではなく、考え直すための材料になりました。
その時間で、作品を作れたかもしれない

AIワークスペースの開発をしていると、今でも迷います。
この時間があれば、noteの記事を何本書けただろう。
『クロスロード』の発信を、もっと進められたかもしれない。次のメタバースドラマの準備にも使えたはずです。
創作を止めないための仕組みが、創作時間を奪っている。
そこは、きれいには否定できません。
完成しなければ、大量の時間を使った未完成品が残るだけかもしれない。仮に完成しても、僕が想像しているほど役に立たない可能性もあります。
それでも作るのをやめられないのは、この先も毎回同じ説明をして、同じ情報を探し、同じ失敗を繰り返すことにも、かなりの時間を失うと分かってしまったからです。
どちらが本当の遠回りなのか。
まだ判断はついていません。
作品だけを残せば、本当に十分なのか

個人クリエイターが作るべきものは、作品です。
そこは変わりません。
仕組みづくりばかりに夢中になり、肝心の作品が完成しなければ意味がない。僕自身、そこから逃げないようにしなければならないと思っています。
ただ、作品を一つ公開し、次の作品でまたゼロから苦しむ。その繰り返しだけでいいのかとも感じます。
僕が今、作品と同じくらい作る必要があると思っているのは、自分の経験が次の作品へ残っていく環境です。
それは、必ずしも僕のようなAIワークスペースである必要はありません。
制作中に何を迷ったのか。なぜ、その表現を選ばなかったのか。どう届けようとして、どこで届かなかったのか。
そうしたものが残り、次に何かを作るときに、もう一度使える場所。
公開した作品は、誰かの記憶に残るかもしれません。
でも、制作の途中で生まれた判断や失敗は、意識して残さなければ、作った本人の中からも少しずつ消えていきます。
AI時代になり、作品を作る速度は上がりました。
だから今の僕は、速く作る方法よりも、作ったあとに何が残るのかを考えています。
数年後、新しい物語を始める僕の隣に、今作っているこの場所は残っているのだろうか。
こちらもおすすめ!
いいなと思ったら応援しよう!
いただいたチップは作品づくりの活動費に使わせていただきます。応援していただけると、とても励みになります!