「誰だって無価値な自分と闘っている」を見て感じた私の“感情ウォッチ”の記録 vol.8 12話(最終回)放送後
昨日書いた11話の感想↑に続き、最終回となる12話についても、再視聴した上で、ネタバレ防止も兼ねて、noteに感想を書いていきたいと思います。どうぞお付き合いください。(以下ネタバレあり)
12話/ドンマンの“人生で一番つらかった時”
大学2年までは家も裕福で、家族仲も良かったというドンマン。兄弟が共に文学(詩人)や芸術(映画監督)の道を志したこと、さらに口ではあれこれ言い合いながらも、なんだかんだ一つ屋根の下に暮らし、互いのことを案じているのを見ていると、ドンマンが言うように“苦労知らず”で幸せだった当時の名残のようなものが感じられる気がした。
「お父さんが事業に失敗し、ご両親が相次いで他界した時期が“人生で一番つらかった時”なんですね」というウナの言葉を、ドンマンは珍しく、すぐさま否定する。そしてウナは知らないけれど、視聴者である私たちは、ドンマンの“人生で一番つらかった時”を既に見て知ってしまっている。
だからこそ「まだ一度も話したことがないんですね」というウナの言葉に急いで目をそらし、あれほど心を許している彼女にさえ、ぎこちない笑みを浮かべるしかなかったドンマンの表情が余計、胸に突き刺さった。
12話/ご近所セコム
ウナの義祖母がひざの手術を終えて退院する日、車で迎えに行くドンマンとジンマン。その後、同じ店内でジンマンがにらみを利かせる中、マ・ジェヨンに会い、「女しかいない家だからってナメてかかる奴、いるんだよな」「ウナさんの家は女だけじゃないぞ」とドンマンが警告するシーンを見て思い出したのは、同じパク・ヘヨン作家の「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~」(2018)。
あのドラマでは10話にジアン(IU扮)の祖母が施設に入居することになり、近所に住むドンフン(イ・ソンギュン扮)がおばあちゃんを負ぶってタクシーまで連れていくシーンが、12話には会社帰りが一緒になった二人が家の近所でドンフンの地元の友人たちとバッタリ会い、「夜道は危ないから」とみんなで彼女を家まで送り届けるシーンが出てくる。(ちなみに、12話のシーンはパク作家自身がドラマを見て特に気に入ったシーンの一つだという)
この時、ドンフンの兄サンフンが、ご近所ネットワークを駆使し、ジアンの家のすぐ近くに住む後輩に「ドンフンの部下がここに住んでるから、変な奴が来ないか見張っといてくれ」と一声掛け、後輩も「お安い御用」と快く引き受ける場面(↓動画参照)があるのだが、ウナにとってのドンマン、ジンマン兄弟も、まさにあれと同じ“ご近所セコム”になったのだと思った。
12話/感情ウォッチの最後の役目
まるで1話に戻ったかのようにギョンセの悪口を言い、それを本人に聞かれていたドンマン。「もうこれで終わりにしよう」と言うギョンセに、売り言葉に買い言葉で捨てぜりふを吐き、ケンカ別れをしたドンマンがどうせ「痛快」と表示されているのだろうと決め付けて感情ウォッチを見ると、そこに表示されていたのは「後悔」だった。
このドラマにはドンマンとウナだけでなく、様々な二人の人間同士の関係性が濃密に描かれていたと思う。ドンマンとジンマン、ギョンセとへジンのような切っても切れない兄弟や夫婦の関係をはじめ、ミランとオ・ジョンヒ、ウナと義祖母のような血縁のない家族関係、ドンマンとジュナン、ウナとミランのような互いへの信頼に基づく友人関係、そしてドンマンとギョンセ、ウナとオ・ジョンヒ、ウナとマ・ジェヨンのようなかつては強固な結びつきがあったはずなのに、今や嫉妬や憎悪の対象となっている関係まで。
ドンマンもウナも劇中、様々な人間関係に揉まれ、感情ウォッチの助けを借りながら自分の感情に“名前を付けて”いく。二人は徐々に感情ウォッチなしでも自分の感情を把握できるようになり、それに伴って感情ウォッチの登場回数も減ってくる。そんな中、ドンマンが最後に感情ウォッチを見て知ったのが「ギョンセと縁を切ったことを“後悔”している」という感情だったことの意味は大きいと思った。ドンマンが最後の最後まで、自分でもうまく言語化できなかったのが、実はギョンセに対する自分の感情だったのかもしれない。
人間、自分と近しい人ほど本音を言えなくなったり、つらく当たってしまったりもするもの。大好きな「リトル・ダンサー」も「エターナル・サンシャイン」も「人生で見た映画の半分はギョンセと一緒に見た」というドンマン。そんな彼にとっても、ギョンセはきっとそういう人だったのだろう。
ケンカ別れした場所に引き返し、ギョンセと同じように地面に手をついたドンマンは、彼の顔を下から覗き込み、泣きながら「また同じになろう」と語り掛ける。このシーンで流れていたのは、これまでもドンマンの本音が透けて見えるシーンで度々流れていた「Parallel Night(나란한 밤)」。1話のギョンセの映画の打ち上げで、彼と自分との間に出来てしまった途方もないギャップに打ちのめされたドンマンが、夜道を一人、バスで帰るシーンで流れていたのも、この曲だった。
「나란하다」は「並んでいる」「平行である」「そろっている」という意味。とうとう監督デビューが決まり、「俺、デビューして同じレベルになるから」と言うこのシーンは、どんどん遠ざかっていくギョンセの背中に追い付こうと、必死に走り続けてきたドンマンが、ようやく彼の耳に声が届くところまで追い付いて肩を並べた夜だったのかもしれない。
12話/上等な娘
あれほど母を憎悪していても、それと同時に“母に認められたい”という相反する感情を抱えていたウナ。そんな彼女を救ったのは、偶然ミランの口を通してウナ本人に伝わったオ・ジョンヒの言葉「私の実の娘は“上等(근사하다)”」だったのだと思う。流石に「あの子は私に育てられなくてよかった。立派に育った」は、あまりにも無責任すぎる言葉だが、その一方で視聴者目線で見ても、ウナの今があるのは彼女に育てられなかったからだと納得してしまうところもある。「親に置き去りにされる」という、子どもの人格形成において間違いなくマイナスな影響を与えるような経験さえ、ウナは脚本というプラスの形にして昇華させてしまった。
目の前の相手に褒められるよりも、自分のいないところで誰かに褒められたほうが、より真実味や信頼度が増すというもの。そして、いつ何時でもハイヒールを履いているオ・ジョンヒにとって、「근사하다(洒落ている、カッコいい、素敵だ)」は最上級の賛辞。それが分かっていたからこそ、ウナも涙したのだろう。
12話/ここから先はエピローグ?
見直して初めて気付いたのだが、11話までは1時間で終わっていたのに対し、12話はランニングタイムが1時間20分もあった。ただ、ちょうど1時間になるところで、ドンマンは念願の初監督作品のクランクインを迎える。映画の安全&成功祈願の場で、ドンマンは兄ジンマンの言葉を借りて挨拶をしていた。そこで流れるジンマンのナレーションこそ、脚本家が本作に込めたメッセージの一つだったのではないかと思う。
「すべてのストーリーが、自分は存在しているという叫び声。こんなに苦しく存在し、悲しく存在し、憂鬱に存在し、可笑しく存在し、せいぜい100年。100年で全て消えてしまうのに、消えてしまうものが本当に存在していたのか、そんな疑問を打ち消すために、せわしなくストーリーを書き続けていく。生きてる限り、ストーリーを書かなければいけないのなら、どうせなら可笑しく。俺はそうできなかったが、おまえは可笑しく(生きろ)」
この言葉を境に、ジンマンの講演やヨンシル捜しの結末、ドンマンのスランプ、さらに試写会や打ち上げ、授賞式までが駆け足で描かれたが、私は先ほどのジンマンのナレーションとともに描かれるドンマンの映画のクランクインが本作のエンディングで、その後に登場するシーンはどれもエピローグのように感じた。
20年間デビューできなかった映画監督“志望”のドンマンが、ついに本物の映画監督になった瞬間こそ、この物語のエンディングにふさわしい気がしたのだ。
12話/人の肩書を決めるのは誰か(追記)
先ほど書いた、私が“エピローグ”だと感じたシーンの中に、最初に見た時も、もう一度見返した時も、いまいち消化し切れず、なんとなく流して見てしまったシーンがある。それが、ジンマンが講義をするシーンだった。
視聴者としては、まずは満を持して映画を撮り始めたドンマンのその後が気になったし、ジンマンにまつわる話で続きが気になっていたのは、やはりヨンシル捜しの結末である。“後輩に頼まれ、仕方なく詩人として表に出る”というシーンは既に一度、出てきていたので、似たようなシーンが最後に再び登場することの意味が、最初はよく分からなかった。
しかし、このnoteを書き上げた後、私自身が人に言われた言葉で「モヤッとする」経験をした。すると、ジンマンがあの時話していた「こういう言葉にいちいち引っ掛かってるようじゃダメなんだが…」というフレーズが、急に頭の中に浮かんできた。
このシーンでは、溶接工という定職に就き、閑散期には白菜や大根の収穫をする季節労働者としても働くジンマンのことを「肉体労働を“転々”としている」と言う人が出てくる。思い返せば、ドンマンも最初、シナリオ講座の講師や出張ビュッフェのアルバイトをしながら何とか生計を立てていたにもかかわらず、感情ウォッチの会社には「無職の40代男性」としてリストアップされてしまっていた。
その人の職業を世間一般の分かりやすい枠に当てはめ、それを勝手にその人のアイデンティティーだと決め付ける。そして「“溶接工として働く詩人”のほうが何だか特別な感じがするから、わざとそういう生き方をしているんじゃないか」と邪推する。そういった世の中のひねくれた見方や型にハマった肩書、誤った偏見や先入観に抗い、「自分は詩よりも溶接が好きだし、合ってる」と前を向いて堂々と話すジンマンの言葉からは、自分のアイデンティティーは、誰かに決められるものではない。自分自身が決めるものなのだ、という脚本家の強烈なメッセージが透けて見えるような気がした。
12話/大切な人に願うこと
12話の前半、なかなか撮影に入れず、焦りを募らせるドンマンに、ジンマンはこう話していた。
「“人間”は英語で何だ? “ヒューマン・ビーイング(being)”だろ。“ドゥーイング(doing)”じゃない。ただ存在してるだけでいい。自分が何をした、どうしたって、せわしなく行ったり来たりして“doing(行動)”しようとするな。“being(存在)”しろ。」
そして何とか映画を無事に完成させ、お披露目した後の打ち上げではしゃぐドンマンを見ながら、ウナは心の中でこうつぶやく。
「一生、あなたを見ながら暮らせたらいいな。あなたが何かすごいものを作らなくても、今のようにずっとコメディーで、炎の中に飛び込んでもコメディーで、憂鬱なストーリー、悲しいストーリー、悲惨なストーリー、全部をコメディーにしてしまうあなたを見ながら…」
20年間、映画を作るという「doing(行動)」で無価値な自分を価値ある存在にしようと必死に闘ってきたドンマン。しかし、最終回でとうとうドンマンがそれを成し遂げた時でさえ、最愛の兄ジンマン、そしてウナにとってのドンマンの価値(存在意義)は、ただ「being(存在)」することだった。これこそ究極のアイロニーであり、脚本家が本作に込めた、もう一つのメッセージだったのではないかと思う。
本当に大切な人には、その人が何かを成し遂げようがなかろうが関係ない。ただただ、そばにいてほしい。そう願うのもまた、人間の真理なのではないだろうか。
12話/人は財産
2話で自分の書いた脚本の主人公にパワーがないと言われ、「パワーはどこで売ってるか、ご存じですか?」と聞くドンマンに、ウナが言った「愛する人がいれば…主人公が天気を見たがっている愛する姪のために動くのだとしたら…もしくは愛する兄のためなら…そしたら胸も高鳴るはず」という言葉。この言葉に対するアンサーとして出てきたのが、最後のドンマンの受賞スピーチだったのではないか、と私は感じた。
「兄さん! 俺、賞もらったよ! これで俺は検索に引っ掛かる男だ! ヨンシル! 叔父さん、検索できるぞ! ウナさん! 一緒にいてくれて、本当にありがとう」
序盤は「この監督は愛するものがないんだな」とウナに言われるほど空腹だった(=愛に飢えていた)ドンマンが、愛する兄ジンマン、そして他でもないパワーの在りかを教えてくれたウナの存在をパワーにしてストーリー(映画)を作り、自らの「自分は存在している!」という叫び声が遠くの姪に届くくらい、その存在を世に知らしめる。そして、何者でもなかった自分を見出し、信頼し、一緒にいて(=存在して)くれたウナに感謝する。
人は自分以外の誰かの存在を原動力にして行動し、その行動によって自分の価値(存在意義)を見出し、今度は自分以外の誰かにパワーを与えていく。そして、そのパワーを受け取った誰かもまた、それを原動力にして、新たに行動を起こしていく。人間という存在が、まるでリレーの走者のようにパワーの“バトン”をつないでいくことで、その行動が次々に連鎖していく。
この受賞スピーチの場面については、特に見る人によって解釈が分かれると思うが、私は画面が暗転した後にドンマンの声で発せられる「これからもっと一生懸命、頑張って作ります!」は、彼の口を通したパク・ヘヨン作家の決意表明のようにも感じた。
きっと、彼女も視聴者の“存在”をパワーにして、これからも“行動(脚本を執筆)”し続けてくれるに違いない、そう信じている。
最終回視聴後のXの感想&情報共有ポスト
ここからは、最終回視聴後にXに投稿したポストをまとめておきたいと思います。
最初からドンマンだったク・ギョファン
「一度はパクヘヨン作家の書いたせりふを自分の口で言ってみたかった。オファーが来た時は事務所の代表に『早く出るって返事して。他の俳優に話がいったら大変だから。でも流石に即答はカッコ悪いから、1時間だけ待って返事しよう』って言ったんです」(「밥은영」16:40〜)https://t.co/733Lf7BWFw
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) May 25, 2026
「モジャムサ」のオファーが来た時から、すでにドンマンの片鱗を見せていたクギョファン。そんなドンマンに完璧に憑依した彼のおかげで私の感情ウォッチは鳴りっぱなしだったけど、こんなふうに感情の塊になるのも悪くないな、だって私はヒューマン・ビーイングなんだから、と開き直れた最終回でした😌 https://t.co/ck1iNiZSat
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) May 25, 2026
そして私も重度のストーリー中毒であることを自覚しました😂でも、それでいいのだ!
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) May 25, 2026
ウナの心理カウンセラーの正体
「モジャムサ」を見終えた今、改めて思うのは「恋愛体質」との共通点の多さ。ドラマ業界と映画業界、30代と40代という違いはあれど、あちらも学生時代の友達が主人公の、せりふの密度が濃厚な群像劇。そう思って動画を見たら、ウナとチョンヨビンの精神科医が同じ役者で仰天。https://t.co/sy0WWDNcsO
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) May 25, 2026
チェヒジンさんという女優さんらしい。確か「82年生まれ、キム・ジヨン」には、ジヨンのママ友的な感じ(数学の問題集を解いてる元秀才ママさん)で出てきた。プロフィールを見ると、「韓国芸術総合学校演劇院」の文字が…色々納得!https://t.co/xUbWxNPNZQ
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) May 25, 2026
「モジャムサ」でウナの心理カウンセリングを担当する主治医を演じていたのは、女優チェヒジン(同姓同名の女優が二人いるけど、この方は79年生まれ)。
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) May 26, 2026
「恋の通訳、できますか?」ではキムソノの母親(イタリアのワイナリー主人)役で10話に登場。コユンジョンとは2作連続で共演してた! https://t.co/Qk4KqGNHvu pic.twitter.com/g0Jau23GKt
他には「サイコだけど大丈夫」のガンテ&サンテの母親役、「パイン」のリュスンリョンの妻役、「あしたの少女」のコールセンター長役など。
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) May 26, 2026
中央大学経済学科を経て韓国芸術総合学校演劇院を卒業。2021年、2023年、2025年に百想の演劇部門の演技賞にノミネートされてる、知る人ぞ知るすごい方でした… pic.twitter.com/zkc6VDmiIN
次に見るべき作品は?
元韓ドラ雑誌の編集部にいた人間としては“「モジャムサ」にハマった方、こちらの作品もおすすめです…!”的なことをどうしても書きたくなる性分でして…
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) May 26, 2026
今回は「恋愛体質〜30歳になれば大丈夫」そして「アンナ ディレクターズカット版」を全力で推したいです🎬#誰だって無価値な自分と闘っている https://t.co/9P873FyhuR pic.twitter.com/5ilQnbWziX
終わりが終わりじゃない
「『モジャムサ』見てくれましたか? 終わっても終わりじゃないんです。Netflixにあります」元々再視聴するつもりだったけど、主演俳優にリピート視聴を推奨されたら、余計見るしかない😂 https://t.co/tqq14UCezP
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) May 26, 2026
マ・ジェヨン役の知られざる苦労
マジェヨン役のキムジョンフンは当初ジュナン役でオーディションを受けたらしい。
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) May 30, 2026
初撮影が11/11で、コユンジョンが全員にペペロを配ってくれたそう。そんな彼女に面と向かって「いっそのこと死んでくれ」と言うのは至難の業で、ほんの少しだけ目をそらして言ったとか。https://t.co/m4OzJkmf4c pic.twitter.com/outpQWjUsu
確かに初対面のコユンジョンを前にしてあの暴言吐くの、演技とはいえ難しいの分かる…
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) May 30, 2026
監督が語る撮影秘話
チャヨンフン監督のシネ21のインタビューで、映画制作支援の最終審査面接でドンマンが涙ぐむシーンの撮影秘話が。「台本には感情が込み上げてくると書かれていて、涙があふれなければいけないシーンだった。自分は正直、この場面が涙をこぼすほど劇的な状況ではない気がして→https://t.co/fMHEgbuhTL
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) May 31, 2026
「ディレクションをどうするか悩んだ。でもクギョファンさんが『ちょっと待ってください』と言って横を向いたままスタンバイした。アクションの声と同時に正面を向くと、目に涙をいっぱい溜めて、体を震わせていた。その感じが本当に良かったし、感嘆した。後で聞いたら→
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) May 31, 2026
「彼は台本を読んだ時からこのシーンが本当に好きで、なぜ涙が出るのかも分かっていた、と」(5/8公開、シネ21インタビューより)あのシーンは本当に、俳優でもあり監督でもあるクギョファンの真価がそのまま現れてるシーンだったよなぁ…
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) May 31, 2026
「モジャムサ」の企画意図
このインタビュー(4話放送時に実施)では、監督が脚本家に代わって「モジャムサ」の企画経緯も話してた。「自分にはそれほど迷惑を掛けるわけじゃないけど、会うと不快な人の特徴を探してみたのだという。結論として、それは“自分は特別な存在”だという悪あがきであり→ https://t.co/fMHEgbuhTL https://t.co/o5GyPsLBNP
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) May 31, 2026
「そうやってジタバタする姿を見るのがどうしてこんなにつらくて気まずいのかも考えてみたら、それが自分の姿だったから、なのだ。自分も同じだという点に深く共感したし、この感情はスタッフ全員が共有していた」(チャヨンフン監督インタビュー)だから私たちも最初、見るのがしんどかったんだよな…
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) May 31, 2026
このインタビューのタイトルも秀逸。「他人を見て、自分がバレる」https://t.co/fMHEgbuhTL
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) May 31, 2026
俳優ク・ギョファンの“成長”
クギョファンが「群体」のインタビュー(5/28実施)の最後に言及していた「モジャムサ」の話が、パクヘヨン作家の脚本へのリスペクトに溢れていて改めて感動。「せりふの一文字も逃したくなかった」「俳優としても成長する瞬間だった。(今までしたことのない)新たな発声で→https://t.co/e9xoTbe4kk
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 1, 2026
「憎たらしいけど、なるべくハイトーンで話すようにしたし、せりふも食い気味に言うようにした」「これまで自分が使ってきた発声を一つ一つ変えていきながら、脚本家の方が書いた大切な言葉をしっかり伝えようと思っていた」「少しでも語尾や単語を逃してしまったという感じがあったら、監督に→
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 1, 2026
「(リテイクを)お願いしたりもした。オッケーが出てても、一文字うまく伝わっていない気がしたら、もう一度撮り直したりもした。この文学作品をしっかり伝えたいという気持ちだった。僕自身も違ったスタイルで演じられるように成長した作品」(10asia、5/29公開)
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 1, 2026
クギョファンは以前Wkoreaのインタビューで「僕は作品の人物にものすごく魅力を感じる時は『옮긴다 (うつす)』という気持ちで演じてる」とも話してた。ドンマンはまさにそういう人だったからこそ、脚本のせりふも一語一句違わず表現したかったんだろうな。https://t.co/HYJV8XiK4q https://t.co/QvLDxFjrH7
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 1, 2026
カーディガンハグについて
ちなみに、カーディガンハグのシーンは台本通りに演じたそうで、「ドラマや映画の解釈は皆さんのもの。僕の解釈は重要じゃない。自分はあのシーンを視聴者の皆さんにプレゼントしたんだと考えている。見た人の感想が全て正解だと思ってる」とのこと。 https://t.co/QvLDxFjrH7
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 1, 2026
私の「モジャムサ」ロスを埋めた漫画
「モジャムサ」完走後、ずっと知人から借りっぱなしで読めていなかった「チ。」に手をつけたんですが、これ読むタイミングとして個人的に今が大正解だったかもしれない。
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) May 30, 2026
ヨレンタの「文字は、まるで奇跡ですよ」から始まるせりふが、ジンマンの「せいぜい100年」へのアンサーな気がしてくる。 pic.twitter.com/VSrYU5IIc8
「君の文章は論文としての価値はない。ーーが、それ故、伝わる可能性は高いだろう」「この世に何かを残して、全く知らない他者に投げるのは、私にとってなんら無意味で無価値だ。しかし、不思議なものでそれを無価値だと判断しない領域もあるそうだ」(魚豊「チ。」第5集)
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) May 30, 2026
「モジャムサ」すぎる… pic.twitter.com/Wf5Cwlq1rP
「本当に文字はスゴいんです。アレが使えると時間と場所を超越できる。(中略)私たちの人生はどうしようもなくこの時代に閉じ込められてる。だけど(中略)文字になった思考はこの世に残って、ずっと未来の誰かを動かすことだってある。そんなの…まるで、奇跡じゃないですか」(魚豊「チ。」第3集) https://t.co/Maqq1cDwLX
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) May 31, 2026
「チ。」(漫画)を二日で完走しました。最後まで読んでも、やっぱりヨレンタとバデーニとオクジーの話が好きだった。「モジャムサ」ロスを完璧に埋めてくれました。
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) May 31, 2026
世の中にはこうも素晴らしい物語があふれてるんだな、と思わされました。たかが物語、されど物語。https://t.co/6JnFzLFiZt
爆笑パロディー
韓国の高校あるあるのテスト作成(+成績処理)期間職員室立ち入り禁止ポスター(凝りすぎパロディーで、ちょいちょい話題になる)に「モジャムサ」(左)が仲間入り笑 「僕の問題がなぜお前に気に入られなきゃいけないんだ?」「すべての先生が自分の問題と闘っている」ぴったり😂 https://t.co/8m6EjQJ6F1
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 2, 2026
オ・ジョンセによるコメンタリー動画
オジョンセ本人が「モジャムサ」のシーンをピックアップしながら「自分なりにこんなふうに考えて演じてた」と解説してくれる貴重なコメンタリー動画↓自ら監督した作品の成績が振るわなかった時の舞台挨拶回りでは、まるで囚人のように連行されていくイメージで演じてたそう🎬 https://t.co/IylhLip9O1
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 12, 2026
オジョンセが「モジャムサ」撮影中に一番よく聴いていたというALEPHの「それにもかかわらず」がすごく良くて沁みる。「一生懸命頑張ってきたと思ってたのに、何も変わっていないと感じた時に、誰かがそばでそっと慰めてくれるような曲で、本当によく聴いていました」https://t.co/xWo7bYmuKB
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 12, 2026
8人会の2人が語る「モジャムサ」の裏側
これも明日公開されたら見なきゃ…!
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 10, 2026
実際にも出演者同士のグループチャットがあり、そこでも(これも演技かと錯覚するほど)一人でずっと話し続けているらしいドンマンことクギョファン😂自分が見つけた面白いものをせっせとグルチャにアップしているらしい笑https://t.co/p6Bvs1RHDw
ペミョンジン「すごい不思議だった。この人はあのキャラのまま演技をしてるのか、クギョファンなのか。ギョファン兄さんは自分が通りがかりに見つけた面白いものをアップするけど、時々僕らからするとそんなに面白くない時もある。でも一人で『これ、面白い』ってめっちゃアップする」ドラマのまんま😂 https://t.co/IY5EGFDZFS
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 10, 2026
「モジャムサ」の8人会メンバー、ギリ役のペミョンジンとスンテ役のチョミングクが俳優仲間のキムテゴン(「サムダルリへようこそ」他)のYouTubeチャンネルに出演。チョミングクは「私の解放日誌」でイミンギの地元の友達を演じており、2作連続でパクヘヨン作品に出演。https://t.co/HN9qcBhJwb
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 12, 2026
ある時、現場でオジョンセの社会の窓が開いており、気まずいながらもそっと伝えたら、閉めるどころか“窓”を全開にし、その瞬発力とウイットに驚いたというペミョンジン。ジンマンとドンマンの乱闘中、速攻で茂みの陰に避難したオジョンセのアドリブに笑いを堪えるのが大変だったというチョミングク😂
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 12, 2026
出演者とスタッフ全員での会食中に開催された豪華プレゼント抽選会で、普通、監督や脚本家は自分の番号が当たってもプレゼントを辞退する人が多いのに、本気で当たらないことを悔しがっていたというパクヘヨン作家😂そんなキャラだったとは…可愛い🤭
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 12, 2026
コ・へジン役カン・マルグムのインタビュー
「この仕事をしてると複数の作品の撮影が重なったりすることもあるけれど、『モジャムサ』の撮影中は他の作品には出ず、この作品だけに集中したいと事務所に言った。それくらい研究して没入する余地が多かったから」「登場人物の中で一番まともだとよく言われた(笑)」https://t.co/T4sQt4pIVa
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 12, 2026
「韓国で一体誰が映画を金儲け目当てでやる? 遊ぶためにやるのよ!」とチェ代表を一喝するシーンは「ドンマンの長ぜりふとは比べものにならないけれど、ヘジンのせりふの中では最も長いせりふだった。最初はもっと小さい声で言っていたけれど、チャヨンフン監督に励まされて思いっきり叫んだ(笑)」
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 12, 2026
「若い頃の私はファンドンマンだった。そこにギョンセと一緒に仕事をしていた脚本家のジョンミンを混ぜたのが私。(中略)当時は毎瞬間、限りなく小さくなっていく自分を守るのに必死だった。(中略)二人の憎たらしい行動が過去の自分と重なって本当に切なかった」カンマルグムにもそんな過去が…
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 12, 2026
このインタビュー、彼女が俳優になるまでとなってからの話も出てきて、本当に中身がギッシリ詰まっていた。
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 12, 2026
高校時代から演劇部だったけれど、大学は学費の安い地元の釜山大学国文科に進学。大学でも演劇サークルだったけれど、卒業後28歳で上京して2年会社勤めをし、30歳でようやく小さな劇団へ。→ https://t.co/VEdaQUENaG
劇団でも最初はせりふがもらえず、人形操作や小道具、美術を担当。劇団自体もお金がなく、再現ドラマの俳優をしていたことも。釜山の方言が直らず、国文科時代の友人のツテで音声学者に自分の話すソウルの言葉と一般的なソウルの言葉の違いを分析してもらい、3年間、毎日30分ずつ練習を重ねたそう。
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 12, 2026
「お金を稼げる俳優になれるとは思ってなかった。『チャンシルさんには福が多いね』辺りから業界的に多様な女性の話が増え始めて、時代に恵まれたんだと思う」と振り返った。ちなみにマルグムという芸名は国文科の友人のペンネームを500ウォンで買ったもの。パクヘジュンとは地元が全く同じだそう。
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 12, 2026
釜山方言を話すカンマルグムは「テバク不動産」↓が個人的に印象的で。すごくインパクトがあった。
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 12, 2026
「モジャムサ」ではパクヘジュン、ペミョンジンが彼女と同じ釜山市東区スジョン洞出身で、3人集まると地元トークに花を咲かせていたらしい。https://t.co/uXodFr8tac
放送終了後のチャ・ヨンフン監督インタビュー
チャヨンフン監督「会食の場で屈辱を味わってバスに乗ったドンマンが無理して笑おうとするシーンがあるが、以前だったら怒りや悲しみなど一つの感情に決めて撮ったと思う。今回は『怒りも恥ずかしさも悲しみも全部あると思うから、それをビビンバにして作って』とお願いした→https://t.co/t9Oefv1FcC
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 13, 2026
「窓に頭を強く打ちつけるテイク、もっと思いっきり笑うテイクなど、いくつか撮って感情の実験をした。(中略)自分でも言いながら(普通に考えると)あり得ないディレクションをしたりもした」「クギョファンは82年生まれなので、思ったより“アジョシ”なのに独特の少年っぽさがある。その魅力が→
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 13, 2026
「みじめで悪ぶっているドンマンを“(自己)証明の悪あがき”のように希釈してくれた。テレビドラマ主演は初めてでキャスティングは悩んだが、120、150、200点の演技をしてくれた」ノガンシクがドンマンに握手を求めた時、手をはさみの形にして差し出すのは彼のアドリブだそう。https://t.co/egIh0HygDU
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 13, 2026
ウナが感情ウオッチを外すシーンは、監督はただ外すだけでいいと思ってたけど、コユンジョン本人が別の腕時計をしてきたそう。「『感情ウォッチを外して平凡な腕時計をする人になった』という説明がぴったりだと思った」あのシーン、すごく印象に残ってるけど、コユンジョンのアイデアだったとは…! https://t.co/flrqlui3Vn
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 13, 2026
「パクヘヨンの深さにチャヨンフンの大衆性を加えよう、そういう意気込みで始めた」「パクヘヨンは一度も見たことがないものを書こうと身を削っている人。『私はクリシェ(使い古された表現)はやらない』ということを本当に重視する。だから次の展開が全く予想できない」だから4年に1作なんですね…
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 13, 2026
「今回のキーワードは“安穏“だった。不安な状態から脱して安穏の状態になること、それが結局は私たち全員が求めていることだから」“崇める”の次が“安穏”、その次は果たして…?頑張って4年待ちます。https://t.co/egIh0HygDU
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 13, 2026
「怒りも恥ずかしさも”自愧感(=情けなさ、無力感、自分への失望、自己嫌悪)”も悲しみも」でした。一個抜かしてた💦 https://t.co/D5SgosRVYs
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 14, 2026
【番外編】ク・ギョファン関連ポスト
公私共にパートナー
クギョファンとイオクソプ監督はソウル芸術大学映画科の先輩後輩。クギョファンは2浪して03年入学、5歳年下のイオクソプ監督も23歳で入学したそう。「四年生ボギョン」(2013)を機に共同製作を始め、公私共にパートナーに。
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 3, 2026
付き合って10年以上経つのに、いまだに先輩って呼んでるのも良いですね… https://t.co/c1jJirorcm
二人が初タッグを組んだ「四年生ボギョン」をはじめ、二人の製作した作品は彼らの共同名義のYouTubeチャンネル「2x9HD」(イオクソプの「2(イ)」×クギョファンの「9(ク)」)で見られる。https://t.co/rIfCbxJcHF
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 3, 2026
イオクソプ監督のインスタ(ナムウィキ↓にリンクあり)の写真も素敵で、ちょいちょい出てくる「クギョファン探し」が韓国のファンにも人気のよう(私は2016年8月28日の写真がツボでした)。貴重なプライベート写真をお裾分けしてくれたイオクソプ監督に感謝🙏https://t.co/8jUzwTJt5q
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 3, 2026
【番外編2】オ・ジョンセ関連ポスト
チェ・ソンゴン大人気
昨日公開の「ワイルドシング」、ダンサーのカンドンウォン、ラッパーのオムテグ、ボーカルのパクジヒョンだけで十分インパクトあるのに、彼らに押されて万年2位設定のバラード歌手チェソンゴンことオジョンセが、現実世界では話題をかっさらってる感あって面白い😂 https://t.co/dw3ZtEcJlo
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 4, 2026
「ニガチョア」歌いながらのフォトタイムはもはや伝説…🤣https://t.co/0qv7mrMUZ7
— Yui ライター&韓国語翻訳 (@yui1106) June 4, 2026
すっかり長くなってしまいました。ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
