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「うまく話せない」は、整理されていないだけ|書くことで変わるコミュニケーション


「人と話すのが苦手」と感じる、その本当の理由

研修やコーチングの現場で、

人とうまく話せないんです…

そうおっしゃる方に、
たくさんお会いしてきました。

発言がうまくできない。
本当は伝えたいことがある。

でも、
口にした瞬間、
違う言葉になってしまう気がする。

会話の中で、
自分の本音だけが、置いていかれる。

そんな感覚を抱えながら、
「自分は話すのが苦手なんだ」と思い込んでいる方が、本当に多いのです。

でも、研修やコーチングで対話を重ねていく中で、私はあることに気づきました。

その方たちには、話す力がないのではない。

感じていることが、
まだ言葉になっていない。

ただ、
それだけのこともあるのです。

「話せない」のではなく、「まだ整理されていない」だけ

誰かと話している最中に、
もどかしさを感じる。

言葉を選んでいるうちに、
話すタイミングを逃してしまう。

ちゃんと伝えたいのに、なぜか相手に届かない。

そんな状態のとき、頭の中では、
たくさんの感覚が同時に動いています。

不安、期待、戸惑い、こだわり、嬉しさ、悔しさ。

その感覚たちは、
まだ言葉になる前の状態です。

でも、
そのまま急いで話そうとすると、
言葉だけが先に並び、
どこか自分の気持ちと離れて感じることがあります。

だから、うまく話せなくなる。

それは、「話せない」のではなく、

まだ、自分の感覚が言葉に追いついていないだけなのかもしれません。

その違いを知るだけで、
少し楽になることがあります。 

「自分は話すのが苦手なんだ」
という思い込みから、
ふっと力が抜けることがあるからです。

書くことで、「言葉になっていない感覚」が見えてくる

書くことには、頭の中にある
まだ言葉になっていない感覚」を、
いったん外に置いて眺める力があります。

最初は、

なんとなくモヤモヤする
そんな一言でもいい。

そのときの感覚を、
そのまま外に出してあげる。

それだけで、十分なのだと思っています。

書いているうちに、
少しずつ、
感覚に輪郭が出てくることがあります。

本当は不安だった
認められたかった
ちゃんとやらなきゃと思っていた

そんな気持ちが、
あとから静かに顔を出してくる。

──以前、こんなことがありました。

「私、本当に話すのが苦手で…」
とおっしゃっていた方が、
研修で書くワークに取り組まれたあと、
こうおっしゃったのです。

「書いてみたら、自分が何を感じていたのか、初めてわかりました」

その方は決して、
話す力がなかったのではありません。

ただ、自分の中にある感覚に、
言葉が追いつく時間を、
今まで持てていなかっただけだったのです。

自分の感情が見えてくると、話し方は自然に変わっていく

不思議なのですが、自分の感情が見えてくると、
話し方は自然に変わり始めます。

結論だけを急がなくなる。
相手の言葉を少し待てるようになる。
「伝える」より
「伝わる」を意識できるようになる。

それは、
話し方のテクニックを学んだからではありません。

自分の中にある感覚を、
自分で受け取れるようになるからです。

すると、言葉が、
誰かに認められるためのものではなく、
相手とつながるためのものに変わっていく。

私は、コミュニケーションは、
言葉の技術だけではなく、
自分の感覚を扱う力でもあると感じています。

研修や対話の現場で、
多くの方とご一緒する中で、
その変化を何度も見てきました。

書くことは、自分を整える、静かな対話

難しいことは必要ありません。
今日感じたことを、1行だけ書いてみる。

「なんとなく疲れた」
それだけでも、十分です。

書くことは、
自分を整えるための、
静かな対話なのかもしれません。

そして、
その静かな対話を重ねた人は、

不思議と、他者との対話も少しずつ変わっていきます。

自分の感覚を大切にできるようになると、
相手の感覚にも、前より少しだけ、
余白を持って向き合えるようになるからです。

もし、
「うまく話せない」
そんな日があったら、
無理に話そうとしなくていい。

まずは、1行。

今の自分が感じていることを、
そのまま紙の上に置いてみてください。

その小さな言葉が、
あとから、
次の対話につながっていくことがあります。 

その小さな一歩が、
対話を変える瞬間を、
私は何度も見てきました。


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今日のひとこと

「話せない」のではなく、「整理されていない」だけ。
書くことが、言葉の入口になる。

Profile
桐生 純子|コミュニケーショントレーナー
法人を中心に30年・延べ15万人の研修現場に立ってきました。
「伝わらない」の多くは、言葉ではなく姿勢の問題です。
その気づきを、記事を通してお届けしています。
著書『こころのスイッチ』

きょうもいい日になりますね🌹


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