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「聞く前に考えろ」「やる前に聞け」は矛盾しない理由 【理不尽の見分け方】

どないせぇっちゅーねん!

こんな経験はないだろうか?

「次、何したらいいですか?」
と聞いて、

「そんなもん自分で考えろ!!」
と言われたり。

じゃあ、これやっとこ。。
と思ったら、

「何しとんねん!そんなん後にせい!!!」
って怒られたり。

やっておけと言われたからやったら、
「勝手にやるな!!」
と怒られたり。

職人界の話だけではないはずだ。

これには、深いわけがある。
たぶん笑


矛盾しない理由

「聞く前に考えろ」
これを翻訳すると、判断材料を自分で拾えってこと。

「何をすればいいか」と聞くというのは、判断のすべてを相手に委ねている。

何ができるレベルなのか。
今できる簡単な作業はなにか。
どこまで任せればいいのか。
作業内容をちゃんと説明するべきか。

それを、日々の作業に追われている人に丸投げしていることになる。
それを毎日連発すれば、そりゃイライラされる。


「やる前に聞け」
これを翻訳すると、判断のつかないことを勝手にやるなってこと。

よくわからないままやるから、事故る。

まだこれから汚れるところを掃除するのは無駄だし、経験のないことをして失敗すれば手直しが出る。

新人が最初に任されやすいことは、だいたい決まっている。
そこから外れることを勝手にやると、むしろ邪魔になる。

上の立場の人はなるべく全体を見るようにはしていると思うが、
新人は現場経験がない分、どう動くか予測がつかないことがある。

取り返しのつかない危険なことも、してしまうかもしれないのだ。
だからといって、ずっと監視しているわけにもいかない。


新人さんにできること

まず、質問のしかたを変えてみる。

「何したらいいですか?」

という質問に答える人は、
作業の手を止めて、
脳みそをフル回転させる必要がある。

この子に何ができるか
今どこまで分かっているか
どこまで説明が必要か
任せて危なくないか
今その作業をやらせる意味があるか
失敗したら誰が直すか…

普通に、めんどくさい笑

なので、できれば

「この作業をしたらいいですか?」
「この道具、次に使いそうなので近くに置いておきますか?」
「ここまで片付けて、これ以上は触らない方がいいですか?」
「この材料、邪魔になりそうなので寄せようと思ったんですけど、大丈夫ですか?」

と、具体的に聞いてほしい。

それなら、「Yes or No」で答えられる。
必要なら、こちらから注意事項だけ添えればいい。

そこは、やっていいよ!

そして、こういう聞き方をしようとすれば、
自然と現場でどう動くべきかを考え、周りを見るようになる。

先輩を手伝いながら、どう動くのか。
というか、ほとんど聞かなくても動いていられる。

逆算すればいいのだ。

・材料がなくなればすぐに補充しないと。
・それをするために、材料の予備を配っておこう。
・じゃあ、必要な材料は練っておかないといけない。
・すぐに練れるようにこね場を整えておこう。
・水も必要になるから、多めに汲んでおく。

これだけでも手を止める時間はほぼない。

更に、チリ水を綺麗な水に交換できるように準備しておく。
使った鏝をすぐに洗えるようにする。
落ちた材料を踏まないようにサッと掃除する。

これなら、間違えて迷惑をかけることはほとんどないし、
暇を持て余してぼうっと立ってる時間はなくなる。

そうして動いてる間に、本当にやってほしい作業があれば、
職人の方から指示が飛んでくる
はずだ。

これは左官の場合の話だけれど、たぶん他の仕事にも、それぞれの

・必ず用意しておくもの
・上の人がするまでもない段取り

はあると思う。

ほかの業種のことを想像で語るわけにはいかないけど。

使いやすいように並べておくとか、すぐに取りに行けるように道具の位置を把握しておくとか、そんなことでもいい。

できることはなにかしらあるはずだ。

慣れれば、言われなくてもできる段取り!

やる前に確認する

これは、勝手な判断を新人がするな、ということ。

実際にあった話をしよう。

新人が材料の配合を勝手に省略したことがある。

土間の洗い出しのこすりをするのに、ハイフレ(接着剤みたいな液体)の4倍液で材料を練るように指示していた。
土間の材料が浮かないようにする大事な工程だ。

私は違和感を覚えて、新人に
「ハイフレ、ちゃんと入れてる?」と聞いた。

すると、
「4倍液を作るのが間に合わなかったから、ただの水で練りました」
と悪びれもなく返された。

その口ぶりは、「でも、ちゃんと材料は間に合わせましたよね?」と言っているように聞こえた。

こちらとしては、さすがに血の気が引いた。
いわゆる、ブチギレ案件である。

工期に余裕のない現場で、何人も応援の職人さんを呼んでいた。

何の経験もない新人が、材料を練るのが間に合わないから、勝手に材料を変えた…だと?

いやいやいやいや。
え?マジ?
そんなことってある?

「これ、必要だから入れるように言ったんだよ?
この土間が後で浮いてしまって、すべてやり直しになったら、責任取れんの?」

と、かなりキツめに詰めてしまった。

間に合うような段取りを伝えたはずだ。
間に合わないなら、そう言ってくれればこっちで段取りできた話だ。

忙しそうで言いづらいとか、できないと思われたくないとか、材料さえ運べばいいと思っていたのか、わからないけれど。

「これは省略してもいいものですか?」
とひとことでも聞いてくれていたら、

「いいわけないだろ!」
ってツッコんでしまうと思うけど、
あそこまで怒ることはなかった。

聞きづらいかもしれないけど、余裕のない現場ほど、確認は大切になる。

さすがに何かあっても新人に責任を押し付けることはないけれど、
それでも、自分の判断が後工程に影響するかもしれない、という意識は持っていてほしい。

勝手にやったら、塗り直しだよぉ〜。。

やれって言ったじゃん、は通用しない

先ほどの話にも通じる。

材料を練って運べ、という指示はした。
勝手に配合を変えていいとは、言っていない。

先輩の「やれ」には、暗黙の前提が乗っている。

そこまでは触っていい
そこから先は触らない
分からなければそこで立ち止まる
危ないところは確認する
後工程に影響するところは勝手に変えない

作業をする許可は出したが、判断を任せたわけではない。
そして、なにがわからないのかは、こちらにはわからない。

一度止まって確認しに来てくれる前提だ。

チラチラ見てはいるが、そこまで見ていられない現場もある。
ある程度の数をこなしていたら、わかっていると思うからなおさらだ。

少しでも、
「これ、やっていいのかな?」
と思ったら、迷わず聞いた方がいい。

めんどくさいと少々邪険にされる可能性はあるけど、
間違えたまま覚えないためにも。

そして、後で特大の大目玉を食らわないためにも。

どこまでやってもいいのかを判断するには、工程を知るべし!

現場を読むとは、正解を探すことじゃない

流れやパターンを見ることだ。

誰が何をしているか
次に何を使いそうか
邪魔になっているものは何か
触っていいものか
後で誰かが確認する場所か
自分がやっても手戻りにならないか
今それをやる意味があるか

特に、住宅系の建築現場は毎回現場が変わる。
やることが変わる。

でも、共通する作業もある。

養生をする。
こね場を用意する。
脚立を用意する。
延長コードやライトを用意する。
先輩の手伝いをする。

それをどのような段取りで、
どのくらいやるのか。

その違いだ。

だから、正解が分からなくても、流れさえ分かっていれば的外れな質問をしなくて済む。

言われる前に行動することもできる。

判断材料は、目の前にたくさん転がっているはず。

ざっくりでもメモを取れば、いつもやることが見えてくるよ。
先輩にチェックしてもらったら、
見るべきポイント、見えていない部分を教えてもらえるかも!

大切なのは、考えてから、確認すること

聞く前に考えろ。

やる前に聞け。

新人の頃は、なんて矛盾したことを言うんだと思っていた。
でも今なら、少しわかる。

考えるのは、勝手に決めるためではない。
確認するための材料を集めるためだ。

聞くのは、判断を丸投げするためではない。
判断の線引きを確認するためだ。

ここまではやっていいと言われた。
ここから先に手を出したら怒られた。
次からは、その工程に入る前には確認しよう。

そういう判断が自分でできるようになる。

そのうち、
「それもできるだろ。やっていいぞ。」
といってもらえるようになる。

やがては、自分も壁を塗りながら、先輩たちの材料配りも、こね場も、全て回せるようになる。

下仕事をマスターした人は強い。
どこに行っても、どんなポジションでも動けるようになる。

そのために、具体的な質問をガンガンすることが自分の成長につながるのだ。

作業中に質問されるのはめんどくさいけど、
一服の時間や移動中は、職人の方が教えたくてウズウズしてることだってある。

先輩には悪いけど、少しくらいめんどくさがられたって、質問攻めの餌食になってもらおうじゃないか。


私がどうやって「確認すること」を見つけているのか、の実践編!


上下関係って結局なんなの!?
が気になる方はこちら!


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