江戸文化人オールスター大河ドラマ「べらぼう」最終章のオープニング映像に思うこと〜過去OPとの違いを中心に
大河ドラマ「べらぼう」、毎週楽しみに見ています。
9月7日放送の第34回「ありがた山とかたじけ茄子(なすび)」から、
新章開幕となりました。
蔦重、そして、江戸文化人オールスターズの物語もいよいよ第三章。
——最終章です。
あぁ、あと3ヵ月ちょっとで終わってしまうのか……。
もう、考えただけで、こちとら「べらぼうロス」なんでさぁ!
(気が早すぎ)
江戸文化好き、出版文化好き、浮世絵好き、日本史が好き、
特に「文化史」好き、「図書・図書館史」好き司書の私は、
いまだに、毎回毎回、オープニング映像を食い入るように見ています。
同じような方、いらっしゃいますか?
本編の面白さもさることながら、オープニングだけで、
文化が創り出される瞬間に立ち会っている気分を味わえますよね。
さて、そのオープニング映像ですが、
最終章のスタートにあわせて、変更がありました。
本放送では文字がたくさん写っていて、映像がわかりにくいと思いますが、
こちらの「ノンクレジットOP」なら、ビジュアルに集中して鑑賞できます。
①第一章OP
②第二章OP
③最終章OP ← NEW
じっくり見ると、けっこう変わってますね……。
一度見ただけでわかる大胆なものから、
「ここを変えたのはどういう意味なんだろう?」
と考察したくなるような細かいものまで。
今日は、最終章OPで変わったところについて、
私目線で語り倒していきたいと思います。
開始すぐ
オープニングが始まってすぐ。
画面がだんだんと開いていくところ……
浮世絵の数々が万華鏡のように!
写楽の「あの人」もいる!!
この部分、第一章では無地、第二章では文字(狂歌?)でした。
開始早々、華やかすぎて驚きます。
そして、タイトルバック。
第一章では、朱色からだんだん白みがかってくる感じ。
朝焼けから1日の始まりを表しているようでした。
第二章では、青空と白い雲?
日中の明るい日差しのようです。
それが最終章では、夕焼けのような赤から夜の帳が降りていく感じに。
夕暮れ……
これって、「1日の流れ」だけでなく、
蔦重の人生も表しているんでしょうね。
創作現場
タイトル明けは、虫だけだったのが、鳥も入って賑やかに!
みんなで本や浮世絵などを作っている場面では、
第二章よりさらに創作者が増えていっています。
そして、耕書堂の風景のあと、大写しになる本が、
「農業全書」から「鸚鵡返文武二道」に!
この本はすでに本編でも出てきましたが、
最終章の開始を象徴するようなセレクトですね。
ちなみに、ここの映像。
第一章では、耕書堂のシーンそのものがなく、
実写も交えた吉原の様子などが写っていました。
当たり前かもしれませんが、制作の初期段階で、
第二章ではこうする、最終章ではこうする、
というのが、きっちり決まっていたんでしょうね。
江戸大橋・江戸城内
そして、今回の変更で、
個人的にもっともショッキングだったシーン。
第二章では、
江戸の大橋を模した車輪(水車?歯車?観覧車?)に、
大きな手によって、蔦重が「運ばれて」きましたが、
今回は、逆に、
蔦重が、どこかに「連れ去られて」行きました。
……不穏だ。
そして、江戸城の廊下。
第二章でもすでに、幕府内の人物(田沼意次?)、一人だけが人間でしたが、
最終章ではついに、全員が葛飾北斎「百物語 小幡小平次」に描かれた骸骨に!
しかも、最後の一人は体全体がしゃれこうべで構成され、
最後に首が落ちるという演出……
怖いなー怖いなー(稲川淳二さんリスペクト)
赤富士
百鬼夜行から富士山の裾野に移るとき、
たくさんの鳥たちが列をなして飛んでいきます。
ここ、「おお!」と思いました。
そして、赤富士。
第一章では、美しい夜空に星がぐるんぐるん回ってました。
第二章では、土砂降りのなか、富士山に雷鳴が轟いていました。
最終章では、赤富士が、青く、写実的な富士山になります。
その下にはビルが建ち並んでいて——
え!?
……これ、ひょっとすると、ドラマでは蔦重の死以降も描かれ、
蔦重とその仲間たちの魂は現代につながっている、
ということが描かれるんでしょうか!?
もしそうなら、熱すぎます!
大波の渦巻き
いよいよフィナーレ。
例の大波がぐるぐる渦を巻いて、その中から。
第二章では、黄表紙を手に持った蔦重が現れましたが、
最終章で蔦重が手に持っているのは……
本ではなさそう。
何やら大きな紙のようです。
そして、ドヤ顔の蔦重(笑)。
紙に何が「書かれて」、
あるいは「描かれて」いるのかはわかりません。
ここまで引っ張るということは、やっぱり、
最終章の目玉になりそうな、アレ!?
そしてラストシーン。
赤富士を見つめる蔦重の周りにいた江戸の人たちが、
なんと、「七福神」に変わっています!
これは、めでたい暗示なんでしょうが、
物語的には、今後、蔦重にとって苦しい展開になっていくと思うんですよね……。
この吉兆、今後、どんな風に描かれるのか。
いやー。
オープニング映像見てるだけでこの盛り上がり。
今後も、ますます楽しみです!
そういえば、新キャストとして、以下の3人が発表されました。
日本史や古典でおなじみの超ビッグネーム揃いぶみです!
・井上芳雄さんが演じる重田貞一(のちの十返舎一九)
・くっきー!さんが演じる勝川春朗(のちの葛飾北斎)
・津田健次郎さんが演じる滝沢瑣吉(のちの曲亭馬琴)
あれ?
……東洲斎写楽がいない!?
ここにきて、まだ発表にならないということは、
制作側も、写楽を最重要・最大級のサプライズと考えているのか?
それとも、「すでに出ている誰か」なのか??
んーーー、どうだろう、まあ。(いちど言ってみたかっただけ)
「写楽の正体」っていうのは、昔から、
研究や創作の素材になってきた魅力的なミステリー。
近年は、「阿波徳島藩お抱えの能役者・斎藤十郎兵衛」がほぼ定説となっているようですが……
これまで、あの手この手の斬新な展開を見せてきた「べらぼう」ですから、
写楽の正体についても、アッとのけぞる「新説」が披露されるかもしれません。
そのときを楽しみに待ちましょう!
——べらぼうのオープニング映像を食い入るように鑑賞しながら。
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