【MV9作目】「感情」を可視化する。AI×Remotionで『歌詞演出』に革命が起きた話
こんにちは、Kinoです。
私は普段、ごく普通の会社員として働きながら、AIツールを駆使した創作活動に没頭しています。
音楽生成AI「Suno」で生まれた楽曲に、動画生成AIで映像をつけてミュージックビデオを作ったり、プログラミング知識ゼロの状態からAIエディタ「Antigravity」と対話してアプリ開発(バイブコーディング)に挑戦したり。
スマートな成功例だけではなく、クレジットを溶かした失敗や泥臭い試行錯誤も含めて、そのプロセスの全てをこのNoteでシェアしています。
要するに、
AIを使って「音楽×物語×映像」を形にする実験を、
個人でひたすら続けている人間です
そんな私が今回、通算9作目となるミュージックビデオを完成させました。 今回はその制作の裏側と、そこで得た新たな知見——特に「感情」を表現するための演出について共有していきたいと思います。
※この記事は、完成したミュージックビデオを
より深く味わってもらうための「制作ノート」です。
「感情をどう設計し、どう映像に落としたのか」を知った上で
MVを観てもらうことを目的に書いています。
今回の楽曲は、現在進行中の物語アルバム『Daybreak Signal』からの1曲。
今回の楽曲は、現在進行中の物語アルバム『Daybreak Signal』からの1曲です。
まず物語とキャラクターの関係性を先に作り、
そこから楽曲を生み、その世界観をさらに映像化する——
そんな逆算的な制作フローで、このシリーズは作っています。
前回記事にしたのが「1曲目」で、いわば「第1期オープニング」的な位置づけでした。
そして今回は、その続きとなる2曲目です。
▼世界観は、下記ホームページから確認できます。
アンドロイドと少女の「感情」を描く
今回のテーマは、物語の核心に触れるキャラクターたちの関係性。
アンドロイドのObsidian(オブシディアン)が、守るべき対象である少女Cursor(カーソル)に対して、ふとした瞬間に「感情」を動かされる……そんな切り口の楽曲です。
まぁ、有り体に言うと、レオンみたいなのやりたかったんです。
ちなみに制作コストの話をすると、前回1万5000円分くらいのクレジットを溶かし散らかして作った素材のストックがかなりありました。
今回はそれらを有効活用しつつ、足りない素材を追加生成して完成させるスタイルで挑みました。
今回の勝利条件はただ一つ。
今回のMVでやっていることを、あえて一行でまとめると——
AIで生成した映像素材を使い
「感情の流れ」を最優先に絵コンテを組み
Remotion×バイブコーディングで
歌詞そのものを“感情表現の一部”として動かす
という実験です。
「感情優先」の絵コンテ術
今回、制作フローとして定着しつつあるのがこの手法です。
1. 脳内イメージをGeminiに投げる
まず、ストーリーボードを作ります。
「だいたいこんな感じにしたい」というイメージを、音声入力でバーッと喋り散らかします。
「この歌詞のときは、こういう表現がいいな」みたいなイメージは結構あらかじめ頭にあったので、それをひたすら言語化。
それをGeminiに投げつけて、「字コンテにして」とお願いします。
プロンプトのオーダーは「最終的には25カットぐらいの絵コンテにしたい」。
これで、頭の中のフワッとした妄想が、具体的な構成案に変換されます。
(※この「Gemini絵コンテ術」の詳細は、こちらの記事で解説しています↓)
2. スクショで「感情の波」を作る
次に、その文字コンテをもとに画像を生成します。



そして、編集ソフトのタイムラインに「イメージに近い画像のスクショ」を並べていきます。
つまり、「このショットいいな」ってやつを、スクショして、その粗い画像を並べちゃうってこと。

これ、すごいおすすめです。
ここにはクオリティを求めません。単なる絵コンテなので、画質ガビガビのスクショでも何でもOK。

重要なのは、「どういう感情を表現するか」が可視化されていること。
これを音楽に合わせてタイムラインに並べて埋めていく。
これをするだけで、動画の全体像が見えます。「あ、ここの尺が足りないな」とか「ここの感情の盛り上がりがズレてるな」とかが、作る前にわかる。
(結局、作っている最中にこの通りにならないことも多々あるんですが、「見取り図」があるという安心感が段違いです)
「Remotion」×「バイブコーディング」が起こした革命
そして今回、新しい取り組みとして導入したのが、
「バイブコーディング(Vibe Coding)」で「Remotion」を使って文字をつける
という手法です。
結論から言います。
これも、めっちゃいいです。
実際の動画を見てもらえれば分かるんですが、今回の歌詞表示などのテキストアニメーション、全てバイブコーディング(AIにコードを書かせる手法)で作っています。
今まで「動画編集ソフトでテキストを打っていた作業」は何だったのか……というレベル。
「こういう動きにしたい」とAI(私はAntigravity使用)に伝えて、Remotion(Reactなどのコードで動画を作るツール)のコードを書いてもらう。
すると、狙った通りのリリックアニメーションが一瞬で生成される。
実際にどういう動きになったのか、コードの書き方などの詳細は、また「作例一覧」として別記事にしたいと思います。
ですが、「プログラミング知識ゼロでも、こういう高度な表現ができるんだ」という感動は、ぜひ皆さんにも体験してほしい。
※ちなみに、Remotionを触るにあたっては
こちらの教材をかなり参考にしました👇
「最速・最短で全体像を掴みたい人」には、
素直におすすめできる内容です。
▶︎ 最速・最短で学ぶ Remotion教材
次なる沼、「リリックビデオ」へ
動画作成の本筋とは少し逸れるかもしれませんが、こうやって「リリックビデオ(Lyric Video)」的なエフェクトを極めていくの、かなり可能性を感じました。
映像そのもののクオリティも大事ですが、「文字の動き」で感情を演出する。こういう分野も勉強するのは面白いなと、改めて思わされました。
次は、よりリリック演出に凝ったビデオを作ってみようかな、と画策しています。
今日はここまで。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ここまで制作プロセスや考え方を言語化してきましたが、
正直に言うと——
今回のMVは、文章では8割も伝わりません。
もしここまで読んで
「ちょっと気になるかも」と思ったなら、
その違和感ごと、映像で確かめてもらえたら嬉しいです。
完成したミュージックビデオがこちらです👇
▶︎ 【MV9作目】『ゼロイチ -銀のゆりかご-』(Silver Cradle)
