見出し画像

応研とは?「大蔵大臣」で知られる老舗ソフト会社がTOKYO PRO Market上場へ

応研株式会社は、会計ソフト「大蔵大臣」をはじめ、給与、人事、販売管理、福祉、建設、医療など企業の基幹業務を支える「大臣シリーズ」を開発・販売しているソフトウェア会社です。1980年の創業から40年以上にわたり、業務ソフト市場で事業を続けてきました。公式サイトでは社員数380名、2025年12月期の売上高70億400万円としています。

そして2026年8月14日、東京証券取引所は応研のTOKYO PRO Marketへの新規上場予定を公表しました。証券コードは620A、上場予定日は2026年9月18日、J-Adviserはフィリップ証券です。(

ただし、今回の上場を一般的なIPOと同じ感覚で見ると、応研の本当の面白さを見落とします。

JPXの発行者情報を詳しく読むと、2025年12月期の財務諸表上の売上高は60億8,900万円、営業利益は19億4,000万円。公表値から算出した営業利益率は約31.9%です。

さらに、
・クラウドサービスが最大の売上区分に成長
・クラウドと保守を合わせると売上高の約65%
・保守サービス加入率は79.2%
・一方で最大販売先のリコーが売上高の22.9%
・原田明治社長本人と関係会社で株式のほぼ全てを保有
・上場時に公募・売出しを行わない

という、ニュースの上場予定だけでは見えてこない特徴があります。

この記事では、応研がなぜこれほど高い利益率を確保できているのか、クラウド時代に「大臣シリーズ」はどう変わろうとしているのか、そしてTOKYO PRO Market上場後に何を見るべきなのかまで掘り下げます。

3行でわかる応研

  • 「大蔵大臣」を中心に、会計・給与・人事・販売管理などの基幹業務ソフトを40年以上展開する老舗ソフトウェア企業。

  • 2026年9月18日にTOKYO PRO Marketへ上場予定。証券コードは620Aで、公募・売出しを伴わない上場です。

  • オンプレミス製品だけでなくクラウドへの移行が進み、2025年12月期にはクラウドサービスが売上区分で最大となりました。

応研は何をしている会社?

応研は、企業や各種法人のバックオフィス業務を支える基幹業務システムのメーカーです。
代表的なのが、1986年に発売された会計ソフト「大蔵大臣」です。
現在は会計だけでなく、
・財務会計
・給与計算
・人事管理
・就業・勤怠管理
・販売・仕入・在庫管理
・顧客管理
・経費精算
・電子請求
・証憑保管
・マイナンバー管理
などへ領域を広げています。
特に特徴的なのが、一般企業向けだけでなく、
「福祉大臣」「建設大臣」「公益大臣」「医療大臣」
といった業種・法人形態別の製品を長年持っていることです。

単に「会計ソフトを作っている会社」ではなく、さまざまな法人の制度・業務フローに合わせて製品群を積み上げてきた企業と見る方が実態に近いでしょう。

近年はオンプレミス型の「大臣NX」だけではなく、「大臣AXクラウド」「大臣クラウド」「スマート大臣」などクラウドサービスを拡充。2026年6月には「スマート大臣〈労務〉」「スマート大臣〈勤怠〉」もリリースしています。

会社概要

  • 会社名: 応研株式会社

  • 英語表記: OHKEN Corporation

  • 創業: 1980年11月

  • 設立: 1985年4月

  • 代表者: 代表取締役 原田明治

  • 本店所在地: 福岡県福岡市中央区天神4丁目8番9号 応研ビル

  • 東京本社: 東京都渋谷区代々木2丁目27番12号 応研新宿ビル

  • 資本金: 10億円

  • 社員数: 380名(2026年4月、公式サイト)

  • 主な事業: 大臣シリーズの開発・販売・保守・サポート・導入指導

  • 主要製品: 大蔵大臣、給与大臣、人事大臣、就業大臣、販売大臣、福祉大臣、建設大臣、大臣AX、大臣クラウド、スマート大臣など

  • 2025年12月期売上高: 60億8,900万円

  • 上場の有無: TOKYO PRO Market上場予定

  • 証券コード: 620A

  • 上場申請受付・公表日: 2026年8月14日

  • 上場承認日: 2026年8月14日時点では未公表

  • 上場予定日: 2026年9月18日

  • J-Adviser: フィリップ証券株式会社

  • 監査法人: 有限責任監査法人トーマツ

  • 発行済株式総数: 483万株(2026年8月14日時点)

  • 想定発行価格: 該当なし

  • 仮条件: 該当なし

  • 公募価格: 該当なし

  • 公募による調達額: 該当なし

  • 売出しを含む吸収金額: 該当なし

  • 初値: 未公表(上場前)

「売上70億円」と「60.89億円」はどちらが正しい?

ここは応研を調べる際に最も注意したいポイントの一つです。

応研の会社HPには、2025年12月期の売上高として70億400万円と掲載されています。一方、上場時に提出された発行者情報の損益計算書では60億8,900万円です。

約9億1,500万円の差があります。

これは単純な誤記ではありません。

会社HPには、「大臣連動ソリューションの売上は総額表示」との注記があります。つまり、公式会社概要の売上高と、発行者情報に掲載された財務諸表上の売上高では表示基準が異なります。

企業規模や利益率を比較する場合には、上場時に提出された財務諸表ベースの60億8,900万円を使う方が分かりやすいでしょう。

こうした数字の「定義の違い」は、会社概要だけを見ていると気づきにくいポイントです。

応研はなぜ注目されている?

最大の理由は、2026年9月18日にTOKYO PRO Marketへの上場を予定していることです。日本経済新聞のIPOスケジュールにも証券コード620Aとして掲載されています。

ただし、今回の上場には一般的なIPOとは大きな違いがあります。

公募・売出しを行わない

JPXへ提出した発行者情報には、上場に際して特定投資家向け取得勧誘または売付け勧誘等を実施しない旨が記載されています。

つまり、
「IPOで新株を発行して資金を集める」
という上場ではありません。

そのため公募価格、仮条件、吸収金額、公募による資金調達額などは「未定」なのではなく、該当なしです。

これは応研の今回の上場を理解するうえで非常に重要です。

資本市場から新たな資金を調達することが直接の目的ではない以上、公開情報から考えると、今回のTOKYO PRO Market上場では、会社の公開性や社会的信用、ガバナンスなどを高めていく意味合いが相対的に大きいと考えられます。ただし、これは公開資料からの分析であり、会社が上場目的として明示したものではありません。

本業ではクラウド転換が進む

もう一つの変化がクラウドです。

週刊BCNの2026年の原田明治社長インタビューでは、2025年はWindows 10のサポート終了に伴うバージョンアップ需要が大きく、更新時にクラウドへ移行する顧客が多かったと説明されています。

特に「大臣AXクラウド」の販売管理・会計システムが好調だったとされています。(週刊BCN+)

「大蔵大臣=昔からあるパッケージソフト」というイメージから、クラウド型基幹業務システム企業へどこまで移行できるか。

ここが今後の応研を見る大きなテーマです。

応研のビジネスモデル

応研の収益モデルは、大きく3層に分かれています。

1.クラウドサービス

「スマート大臣」「大臣クラウド」などを月額・年額で提供します。
SaaS型のため、契約が続く限り利用料が積み上がるストック型収益です。
2025年12月期の売上高は22億1,400万円で、前年比22.9%増。
すでにオンプレミス製品を上回り、応研最大の売上区分になっています。

2.オンプレミス製品・導入支援

従来型の「大臣シリーズ」などをライセンス販売し、導入指導や関連サービスから収益を得ます。
新規導入や大型バージョンアップ時に売上が立つため、クラウドとは異なるフロー型収益です。
2025年12月期は21億3,000万円でした。
クラウド一本に急激に切り替えるのではなく、オンプレミスを必要とする顧客も維持しながら移行を進められる点が、長年の顧客基盤を持つ応研ならではの特徴です。

3.保守サービス

オンプレミス製品を導入した顧客には「ユースウェア・サポート契約」を提供しています。
法改正時のプログラム更新やヘルプデスクなどを年間契約で提供する仕組みで、2025年12月期の売上高は17億4,400万円です。
発行者情報によると、保守サービスへの加入率は79.2%
会計や給与は「止まると困る」基幹業務です。

しかも税制、社会保険、インボイス制度、電子帳簿保存法などへの継続対応が必要になるため、導入したソフトを簡単には入れ替えにくい。

この性質が高い継続率につながります。

売上の約65%がストック性の高い収益

2025年12月期の売上高60億8,900万円に対し、
・クラウドサービス:22億1,400万円
・保守サービス:17億4,400万円
です。

公表値から算出すると両者の合計は約65.0%

つまり、応研は「パッケージソフトを売って終わり」の会社ではなくなっています。
既存顧客から保守料を受け取りながら、クラウド利用料へシフトする。

長年蓄積した顧客ストックをSaaSへ転換できるかどうかが、今後の企業価値を左右する構造と見ることができます。

競合企業との違い

応研が戦う基幹業務ソフト市場には、有力企業が多数存在します。

オービックビジネスコンサルタント(OBC)

「勘定奉行」「給与奉行」で知られる最も分かりやすい競合です。
現在は「奉行iクラウド」や中堅企業向け「奉行V ERPクラウド」を展開し、会計・販売管理・人事労務などを統合しています。(OBC)

ブランド力とクラウドERPへの移行という点で、応研と競合しやすい存在です。

ピー・シー・エー(PCA)

PCAも会計、給与、人事、販売管理などの業務ソフトを長年展開してきた企業です。「PCAクラウド」では基幹業務ソフトをクラウドで提供しています。(PCA)

応研と同様、従来型業務ソフトからクラウドへ顧客を移行させる立場にあります。

freee

freeeはクラウドネイティブ側から市場へ参入した企業です。

現在は会計だけではなく、人事、販売などを組み合わせた統合型クラウドERPへ領域を広げています。(スモールビジネスを世界の主役に freee株式会社)

既存パッケージから進化してきた応研とは、出発点が対照的です。

マネーフォワード

「マネーフォワード クラウド」は会計・経理だけでなく、人事労務や電子契約までバックオフィス全般へサービスを拡大しています。個人事業主から中小企業、中堅・大企業まで幅広い顧客層を対象としています。(バックオフィスの業務効率化なら「マネーフォワード クラウド」)

応研のポジションは?

クラウドネイティブ企業と比較した応研の特徴は、
「40年以上の顧客基盤+業種別パッケージ+販売代理店網+保守契約」
を持った状態からクラウドへ移行できることです。

特に福祉、建設、公益、医療など、制度や会計ルールへの専門対応が必要な領域は、単純な価格競争だけでは置き換わりにくい可能性があります。

一方で、新規企業が最初からクラウド型サービスを選ぶケースでは、OBC、PCAだけでなくfreeeやマネーフォワードなどとの競争が強まります。

応研の強み

1.40年以上積み上げた顧客基盤

1986年の「大蔵大臣」発売から約40年。

基幹システムは導入後のデータ移行や業務フロー変更の負担が大きいため、一度定着すると長期利用されやすい性質があります。
応研にとって、この既存顧客基盤は新規SaaS企業には簡単に再現できない資産です。

2.79.2%という高い保守サービス加入率

発行者情報では、全ユーザーに対する保守サービスユーザー数の割合は79.2%です。

これは単なるサポート売上ではありません。
既存顧客との接点を継続的に持てるため、新製品への更新やクラウド移行を提案する基盤にもなります。

3.業種特化型製品を持つ

「福祉大臣」「建設大臣」「公益大臣」「医療大臣」などを持つことも応研の特徴です。

会計という共通業務だけではなく、特定業界・法人の制度や実務まで製品化してきました。

4.非常に高い収益性

2025年12月期は、
・売上高:60億8,900万円
・営業利益:19億4,000万円
です。

公表値から算出した営業利益率は約31.9%

ソフトウェア開発後の追加販売に大きな製造原価を必要としにくいことに加え、保守・クラウドなどのストック収益が積み上がるビジネスモデルが高収益につながっていると考えられます。

5.販売パートナーを活用した全国展開

応研は自社による直接販売だけに依存せず、システムインテグレーター、OA機器販売会社、会計事務所・社労士事務所などの販売パートナーを通じて全国へ製品を販売します。

自前ですべての営業拠点・営業人員を抱えずに顧客へアクセスできるのは強みです。

2025年には日立システムズを応研初の「戦略的協創パートナー」に認定。「大臣エンタープライズ」のフレームワークと日立システムズの生産管理ノウハウを組み合わせた「FutureStageクラウド」の開発を進めています。

今後の課題とリスク

高収益企業である一方、発行者情報には今後を見るうえで重要なリスクも記載されています。

1.2025年の増収にはWindows 10特需もあった

2025年の好業績をそのまま将来へ延長して考えるのは注意が必要です。

原田社長は週刊BCNのインタビューで、2025年の増収要因としてWindows 10サポート終了に伴う既存顧客のバージョンアップ需要を挙げています。(週刊BCN+)

つまり一部には更新特需が含まれています。

今後は、特需がなくなった後もクラウド利用料を継続的に増やせるかが重要です。

2.売上の約23%をリコーに依存

2025年12月期のリコー向け販売実績は13億9,600万円で、総売上高の22.9%を占めます。

販売代理店網は応研の強みですが、大口パートナーへの依存は逆にリスクにもなります。

発行者情報でも、特定主要代理店との契約関係や販売方針が変化した場合、業績へ影響する可能性が指摘されています。

3.仕入先にも集中がある

発行者情報によれば、仕入額では日本ビジネスシステムズが約56%、ダイワボウ情報システムが約34%を占めます。

クラウドやMicrosoft関連の商材・インフラに関係する取引であり、こちらも特定企業への集中度を見る必要があります。

4.クラウド市場では競争相手が増える

オンプレミス時代の競合だけを見ていればよい市場ではありません。

OBCやPCAに加え、freee、マネーフォワードなどクラウドネイティブ企業との競争があります。

既存顧客のクラウド移行は応研に追い風ですが、新規顧客の獲得では製品力、UI、連携機能、AI、価格など幅広い競争になります。

5.株主構成は非常に集中している

2026年7月31日時点で、自己株式を除く株式のうち、
・原田明治氏:56.52%
・株式会社HARADA:43.04%
を保有しています。

株式会社HARADAは、発行者情報で原田氏の二親等以内の血族が議決権の過半数を保有する会社とされています。
両者を合計すると99.56%

上場しても当面は創業者側の影響力が非常に強い資本構成です。

さらに今回は公募・売出しがありません。

TOKYO PRO Market自体が特定投資家向け市場であることも考えると、一般市場のIPOと比較して流通株式や売買流動性が限定的になる可能性には注意が必要です。

売上規模と企業規模

発行者情報の財務諸表を見ると、応研はここ数年着実に成長しています。
2023年12月期
売上高:51億5,000万円
・経常利益:15億2,200万円
・当期純利益:10億5,300万円

2024年12月期
売上高:54億5,000万円
・営業利益:16億1,400万円
・経常利益:16億4,100万円
・当期純利益:11億1,700万円

2025年12月期
売上高:60億8,900万円
・営業利益:19億4,000万円
・経常利益:19億4,400万円
・当期純利益:13億2,900万円
・純資産:109億8,000万円
・総資産:187億9,800万円
・自己資本比率:58.4%
・現金及び現金同等物:107億1,000万円
・従業員数:355名

2025年12月期の売上高は前年比11.7%増、営業利益は公表値から算出すると約20.2%増です。
売上以上に利益が伸びています。

また、現金及び現金同等物は107億円を超えています。

2025年には福岡新本社への大型投資などで投資キャッシュ・フローが13億7,600万円のマイナスとなったものの、それでも100億円を超える現金を持っている点は財務面での特徴です。

社員数については、発行者情報の2025年12月末時点で355名、公式会社概要では2026年4月時点で380名となっています。

短期間で社員数が増えていることから、上場準備だけでなくクラウド・AIを含む事業拡大のための組織強化も注目したいところです。

応研の沿革

  • 1980年:福岡市で「大名マイコン学院」を創業

  • 1981年:受講者・企業からの依頼を受け、ソフトウェア受託開発を開始

  • 1985年:応用電算技研株式会社を設立。東京営業所を開設

  • 1986年:会計ソフト「大蔵大臣」を発売

  • 1988年:「給与大臣」を発売

  • 1990年:「販売大臣」を発売

  • 1991年:「建設大臣」を発売

  • 1993年:「福祉大臣」を発売

  • 1994年:商号を応研株式会社へ変更

  • 2000年代:公益法人、医療法人など業種特化型製品を拡充

  • 2016年:「福祉大臣NXクラウド」などクラウドサービスを展開

  • 2021年:「スマート大臣」ブランドを展開

  • 2025年:福岡本社を新社屋へ移転

  • 2025年:日立システムズを初の「戦略的協創パートナー」に認定

  • 2026年:「スマート大臣〈労務〉」「スマート大臣〈勤怠〉」を投入 (OHKEN)

  • 2026年8月14日:TOKYO PRO Marketへの上場予定を公表

  • 2026年9月18日:TOKYO PRO Market上場予定 

代表者はどのような人物?

代表取締役の原田明治氏は1950年5月13日生まれです。、

  • 1973年4月:株式会社原田アソシエイツ入社

  • 1985年4月:応用電算技研株式会社(現・応研株式会社)を設立

  • 同社代表取締役に就任

  • 現在まで代表取締役

という経歴が確認できます。

ただし、原田氏の経営者としての原点を知るには、会社設立より前の1980年まで遡る必要があります。
原田氏は、パソコンが世の中を変えると考え、福岡で「大名マイコン学院」を開設しました。

2017年の週刊BCNのインタビューでは、当時は「どのようなソフトを作ればビジネスになるか分からなかった」ため、パソコン教室を企業ニーズを知るマーケティングの場として活用していたことを語っています。

受講企業からさまざまなソフト開発の依頼を受ける中で、安定的に収益を生み出せる分野として業務ソフトに注目し、1986年の「大蔵大臣」へつながりました。

つまり応研は、

「自分たちが作りたいソフト」から始まった会社ではなく、「顧客から何を求められているか」を探すための場から生まれた会社

と見ることができます。

福祉、建設、医療など細かな業種別製品を増やしてきた現在の製品戦略にも、この創業時の考え方がつながっています。

2026年のインタビューでは、原田氏はAIについても積極姿勢を示しています。既存帳票をAIが読み取ってレイアウト設計を自動化する構想や、販売パートナーの要件定義・導入支援、社員の業務効率化へのAI活用を進める方針を語っています。

採用情報

応研は公式採用サイトを設け、新卒採用を積極的に行っています。採用サイトには新卒・キャリア採用に関する案内があります。

公式募集要項で確認できる職種には、
・システムエンジニア
・研究・開発エンジニア
・カスタマーサポート
などがあります。
新卒向け募集要項の給与は、配属地域などにより月額24万8,000円~29万円
各種手当と固定残業代20時間分3万円を含み、超過分は別途支給するとされています。
全国に拠点を持つため勤務地は職種や配属によって異なります。

これから応研への就職を考える場合、単なる「業務ソフト会社」と見るよりも、

オンプレミスからクラウド・AIへ転換している40年以上のソフトウェア企業

という視点で見ると、採用の意味も変わってきます。
特に原田社長はAI人材育成について、新入社員研修にもAIを学ぶ時間を組み込んでいると説明しています。

今後の注目ポイント

1.クラウド売上は特需後も伸びるか

2025年にはWindows 10サポート終了という大型更新需要がありました。2026年以降、こうした一時要因が弱まってもクラウドサービスが20%前後の成長を維持できるのかを見る必要があります。

2.「クラウド+保守65%」はさらに上がるか

応研の収益構造を見るうえで、売上高そのもの以上に重要なのが構成比です。クラウドと保守の比率が上昇すれば、売上の予測可能性が高まりやすくなります。今後は「売上何億円」だけではなく、ストック収益比率を追う価値があります。

3.AIを製品そのものに組み込めるか

応研は2017年の段階ですでにAIによる自動仕訳サービスを展開していました。現在は、帳票設計、導入支援、社内業務などへAI活用を広げようとしています。生成AI時代に「大臣シリーズ」がどこまで進化できるかは重要です。

4.日立システムズとの協業

日立システムズとの「FutureStageクラウド」は、応研の販売管理・ERP技術を自社ブランドだけでなく、他社サービスの基盤へ広げる可能性があります。自社商品の販売だけではない「プラットフォーム型」の成長につながるか注目です。

5.TOKYO PRO Market上場後の資本政策

今回は公募・売出しがありません。
しかも株式は創業者側に極めて集中しています。
したがって上場後は、
・株主構成が変化するか
・流通株式が増えるか
・将来的に一般市場へのステップアップを目指すのか
・M&Aや資本提携に上場をどう活用するのか
が新たな観察ポイントになります。
ただし、現時点で一般市場への市場変更などが公式発表されているわけではありません。

まとめ

応研は「大蔵大臣」で知られる老舗業務ソフト会社ですが、発行者情報を読むと、その実像はかなり変わります。40年以上蓄積した顧客を基盤に、保守収入を確保しながらクラウドへ移行し、2025年にはクラウドが最大の売上区分となりました。営業利益率も約31.9%と高水準です。

一方、2025年にはWindows 10更新特需があり、販売先・仕入先の集中、創業者側への株式集中といった論点もあります。

今回のTOKYO PRO Market上場は公募を伴わないため、単なる「IPO銘柄」としてではなく、老舗ソフト会社がSaaS・AI企業へどこまで変われるかを見る上場として追う方が応研の面白さを理解しやすいでしょう。

  • クラウド+保守が売上の約65%を占める収益構造

  • 大蔵大臣から続く顧客基盤をSaaSへ転換できるか

  • 公募なしのTPM上場後に資本政策がどう変化するか

よくある質問

応研は何をしている会社ですか?

会計ソフト「大蔵大臣」をはじめ、給与、人事、勤怠、販売管理などの基幹業務システムを開発するソフトウェア会社です。福祉、建設、公益、医療など業種・法人別の製品も展開しています。

応研は上場していますか?

2026年8月14日時点では未上場で、2026年9月18日にTOKYO PRO Marketへ上場予定です。証券コードは620Aです。

応研の公募価格はいくらですか?

公募価格は該当なしです。今回の上場では取得勧誘・売付け勧誘等を実施しないため、一般的なIPOのような公募価格、仮条件、吸収金額はありません。

応研の売上高はいくらですか?

JPX発行者情報の財務諸表では2025年12月期の売上高は60億8,900万円です。一方、公式会社概要では、大臣連動ソリューションを総額表示した売上高として70億400万円を掲載しています。

応研の競合企業はどこですか?

OBC、PCAが特に近い競合です。クラウド市場ではfreeeやマネーフォワードなども競合領域に入ります。

応研の代表者はどのような人物ですか?

代表取締役は原田明治氏です。1980年に福岡でパソコン教室を開き、企業から寄せられた開発ニーズを起点に業務ソフト事業へ進出。1985年に現在の応研を設立しました。

応研ではどのような人材を採用していますか?

公式採用情報では、システムエンジニア、研究・開発エンジニア、カスタマーサポートなどを確認できます。新卒向け給与は配属地域などに応じ月額24万8,000円~29万円です。

情報の更新日

最終更新日:2026年8月14日
情報基準日:2026年8月14日

※本記事は企業理解を目的としたものであり、投資を推奨するものではありません。
※本記事はAIを活用して作成しているため、事実と異なる内容が含まれている可能性があります。最新情報や正確な内容については、公式サイト・IR資料・採用ページ等をご確認ください。

この企業を調べた人が次に調べるべき企業5選

この企業に関心のある方に関連するであろう企業を、「注目企業ナビ」で公開している記事の中から5社紹介します。

LASSIC

応研と同じTOKYO PRO Marketへの上場を経験したIT企業です。TPM企業の成長戦略や上場後の展開を比較するうえで参考になります。記事の公開を確認済みです。(note(ノート))

LiNKX

金融機関の基幹システムのモダナイゼーションを手掛ける企業です。応研とは顧客層が異なりますが、「既存の重要システムをクラウド・最新技術へ移行する」というテーマで比較できます。(note(ノート))

数理技研

高度なソフトウェア・数理技術を持ち、TOKYO PRO Marketへの上場を進めたIT企業です。専門技術を収益化する中堅IT企業という観点で比較できます。(note(ノート))

FLUX

AIを企業の業務変革へ組み込む企業です。既存製品へAI機能を組み込もうとしている応研の今後を考えるうえで、AIトランスフォーメーション企業との比較が参考になります。(note(ノート))

IVRy

AI電話SaaSを展開するクラウドネイティブ企業です。既存顧客をクラウドへ移行する応研と、SaaSから成長したIVRyを比較すると、ソフトウェア企業の異なる成長モデルが見えてきます。(note(ノート))

いいなと思ったら応援しよう!

この記事は noteマネー にピックアップされました

noteマネーのバナー