モチベーションの上げ方
どうも、リベラルアーツ系公務員の吉崎です!
毎月第3火曜日に開催しているオンライン勉強会「地頭アップデートジム」シリーズです。
今回は、2025年12月16日に開催した内容の一部をご紹介します。
「地頭アップデートジム」って何?という方はコチラの過去記事をご参照ください。
今回のテーマは、キングコングの西野亮廣さんのお話が元ネタになっています。
私が毎日聴いているVoicyで西野さんがお話ししている内容や、
2025年12月3日に吉祥寺の武蔵野公会堂で開催された講演会のお話をベースに私なりにアレンジしたものです。
西野さん、いつも学びのある発信をありがとうございます!かたじけない!
漫画・アニメの第1話あるある(具体的事例)
さて、みなさんは漫画やアニメの第1話で次のようなシーンを見たことありますよね?
•海賊王におれはなる(ワ◯ピース)
•天下最強の大将軍になる(キ◯グダム)
•鬼になった妹を人間に戻す(鬼◯の刃)
•スポーツもの:弱小校に威勢の良い新人が加入し「全国制覇する」と宣言する
•恋愛もの:スクールカーストの上位と下位が出会い、どちらかが(あるいは両方が)好きになる
このシーンを見た私たちは、「この作品は、主人公が海賊王になるまでの物語なんだな」とゴール設定を認識します。恋愛ものであれば、「この二人が恋人になる物語なんだな」と想像できます。
最初にゴールを設定する
これらに共通することは、大きく3点です。
最初にゴールを設定する
主人公たちは最初からモチベーションMAXの状態で、ゴールに向かってどんどん進んでいく
挫けそうになっても、ゴールを思い出すことでモチベーションが復活する
主人公たちは、ゴール設定が明確で、その達成のためにモチベーションが高く、どんどん行動を起こしていきます。
つまり、「①ゴール設定 → ②モチベーションが上がる → ③行動する」という順番で進むという仮説が成り立ちます。
最初にゴール設定するけど・・・(クリティカルシンキング)
このことから、「ナルホド!最初にゴール設定をすればいいのか!」と思いますが、ところがどっこい、勉強、ダイエット、筋トレなどでこんな風に思ったことありませんか?
「明日から本気出す!!」
「今年こそは!!」
そうなんです。
誰もがゴール設定はするものの、モチベーションが高いのは最初の一瞬だけで、すぐに下がってしまいます。
漫画やアニメの主人公たちは、挫けそうになった時にゴールを思い出してモチベーションを復活させているのに、
私たちは「明日から本気出す!!」、「今年こそは!!」と決意を新たにしても、どうにもモチベーションが維持できずに、なかなか行動に移せないんです。
一方で・・・(さらにクリティカルシンキング)
しかし一方で、「いやいや、私はモチベーション上がった経験あるよ」という方もいるでしょう。例えば、、、
問題が解けるようになると、勉強が楽しく感じるようになった
体が変化してくると、運動が気持ちよくなってきた
他にも、自転車を例に挙げてみましょう。
自転車は、走り出してしまえばスイスイと楽に走りますが、一番大変なのは「こぎ出し」ですよね。
特に、重い荷物や子どもを乗せている時なんかは、さらに大変です。
だから、電動アシストという機能が重宝されます。
また、子どもに自転車の乗り方を教えたことがある方は共感していただけると思うのですが、よく転んでしまったり、できなくて怒ったり泣いたりしてしまいがちなのも、「こぎ出しの練習」の時です。
私の娘も息子も、この時が一番難しくて、たくさんケンカした記憶がありますw
ということは・・・(一旦、抽象化)
「①ゴール設定 → ②モチベーションが上がる → ③行動する」という順番の仮説を立てたけど、最初に①のゴール設定をするだけでは、②から③へはなかなか進まなかった。
一方で、③の行動ができるようになると、②のモチベーションが上がるようだ。
ということは、本当は「ゴール設定 → 行動する → モチベーションが上がる」という順番が正しいのではないか、という新たな仮説が生まれました。
モチベーションの正体(具体的事例)
この仮説を証明する科学的な根拠として、「ドーパミンの作用」があります。
1954年に、脳への電気刺激がラットの行動にどう影響するかを調べる実験が行われた。本来は学習を助ける部位を狙ったが、偶然にも電極が別の部位(中隔核など)に設置された。
ラットが特定のレバーを押すと、脳に電気刺激が与えられるようにしたところ、ラットは食事や睡眠を忘れて1時間に数千回もレバーを押し続け、自発的に刺激を求めた。
このことから、脳内に特定の行動を反復させる「報酬系」が存在することがわかった。その後の研究で、この報酬系の中心的な神経伝達物質がドーパミンであることが明らかにされたが、それは単なる「快感」というよりは、強い「欲求(~したいという衝動)」を駆動するシステムであると考えられている。
さらに、その後の研究では、ドーパミンは「快感そのもの」ではなく、「期待していた報酬と実際に得られた報酬との差(報酬予測誤差)」に反応していることが発見されました。
1980年代後半から1990年代にかけて、サルを用いた実験が行われた。ランプが点灯した後にボタンを押すと、報酬としてジュースが与えられるよう訓練した。
サルが「ランプ点灯=ジュースがもらえる」と学習すると、ドーパミン神経細胞はジュースを得た瞬間ではなく、報酬を予測させる「ランプ点灯」の瞬間に強く活動するようになった。
これはドーパミンが、報酬そのものへの反応ではなく、「期待していなかった良い出来事(予測誤差)」や「報酬の予測」に反応して放出されることを示している。逆に、予測した報酬が得られないとドーパミンの活動は低下する。
つまり、モチベーションの正体は「ドーパミン」であり、行動したことで報酬を得られると、次第に報酬を得られると予測できた段階でドーパミンが出るようになるということです。
したがって、「ゴール設定 → 行動する → モチベーションが上がる」という順番は正しいということになります。
結論(改めて、抽象化)
ここまでの話をまとめると、
「ゴール設定 → 行動する → 報酬を得る → モチベーションが上がる → ゴールに向けてまた行動する」
という流れになっていることが分かりました。
ポイントは次の2つです。
最初の動き出しが大変なので、行動しやすいようにスモールスタートにする
最終ゴールまでの間に小さなゴール(報酬)も設定しておく
ちなみに、キンコンの西野さんは「①ゴール設定 → ②モチベーションが上がる → ③行動する」という順番で作られた漫画が大ヒットを連発することで、それを読んで育った私たちは「モチベーションというものはどこかから沸々と湧いてきて、それが高まった時に行動するのだ」と刷り込まされているのではないか、ともおっしゃっていました。
類似事例(転用した具体例)
最後に、この結論が当てはまるなぁと感じた事例を2つ紹介します。
私が以前、アメリカの自己啓発コーチであるトニー(アンソニー)・ロビンズの自己啓発動画を見た時に、印象に残っている言葉があります。
Emotion is created by motion.
私はその時は、「感情は体の動きによってつくられる」と和訳し、感情と体の動きはリンクしているという解釈をしていました。
例えばスポーツの決勝戦で、勝者が全身でガッツポーズをしたり、敗者は膝から崩れ落ちたりなど、感情の動きが大きいほどリアクションも大きくなります。
だから、スマホで指先だけを使うのではなく、もっと体を動かして心も動かそう!というメッセージとして受け取っていました。
ですが、少し意訳すれば「感情は行動の後に出る」という意味にもなるので、やはり行動の後でモチベーションが上がるという解釈にもつながるなぁと思いました。
もう一つは、私の大好きな漫画『宇宙兄弟』からです。
物語の中で、英雄の一人として登場するアメリカ人宇宙飛行士のブライアン・Jのセリフです。
人は…例えば「宇宙へ行く」みたいな大きな夢を持った時
目の前に現れたバカでかいドアに畏縮して
向こう側へ行くことを諦めちまう 「開けられるわけがない」ってな
だがビビることはないんだよ
本当ははじめからそんな”バカでかいドア”なんてものはない
小さなドアがいっぱいあるだけだ
”成長のドア” ”発見のドア” ”勝利のドア” ”賞賛のドア”
他にもいろいろ見つかるだろう そして その小さなドアを開けるたび 君らの夢がひとつずつ叶っていくのがわかるはずだ
手探りでも何でもいい 意地でも次のドアに手をのばし続けることだ
そんなことしてる間に 気付いたら宇宙遊泳とかしてるかもよ?
このセリフも、見方を変えれば、最終ゴールまでの間に小さなゴールを設定しておくというポイントと一致するなぁと感じています。
参加者の皆さんの意見
ということで、この後は参加者のみなさんと10分くらい意見交換しました。
感想なども含めて様々なご意見をいただきました。
・私もVoicyを聴いているが、越川慎司さんは「始めたいと思う人は何万人もいて、実際に始める人は100人くらいしかいなくて、それを続けられる人は1〜2人しかいない」というようなことを話していた。継続して回し続けられるコツはベイビーステップで、一歩ですらなく、半歩でもいいから継続できた人が次の景色を見ることができるんだと言っていたが、それにもつながると感じた。
・自分自身も目標を立てるのは得意だし好きだが、やることはスモールステップにしている。
・動き出す時の壁と続けようとする時の壁がそれぞれ存在する。
・考えるより先に行動した方が、その後で考えがついてくるんだなと改めて認識した。
・ロックバンドのコンサートでヘッドバンギングをしている人たちは、あの動きによってモチベーションを高めているのかもしれないと思ったw
・考え事をする時に歩くようにしているが、行動と思考がリンクしているんだなと思った。
・息子が高校野球をしているが、体重を増やすという目標を掲げたにも関わらず、あまり食事を食べなかったりしている。少し体重が増えた時には、「いい感じだね!」と褒めて報酬を与えて、モチベーションを上げている最中ですw
・池田貴将さんの『ユニークな行動を取れる人がいつも考えていること』という本で「目標を遊び道具として利用する」という話があった。目標は達成するものではなく、感情のスイッチを押すものなので、気負わず気軽に作ればいいと書いてあったのを思い出した。
・シリコンバレーや中国の深圳などのスタートアップ界隈では、PDCAではなくDCAPで、Planより先にDoをして走りながら考えるのが当たり前になっているという話を聞いた。
・創業支援をしていると、小さな目標をどんどん立てて、どんどん行動しクリアしていく人がすごいスピードで成長していく様子を目の当たりにする。
・DX推進の支援でも、POCという実証実験や試作検証を3ヶ月くらい無償でやってみて、良かったら本格導入するというやり方が流行っている。
・モチベーションが上がる回でした!
自分なりのまとめ
いかがでしたでしょうか?
「モチベーションが上がったらやろう」とか
「モチベーションが上がらないから、今日はやめておこう」とか
私も含めて、モチベーションに左右される人がほとんどだと思います。
そんな呪縛から逃れるためにも、
スモールステップの行動と小まめな報酬
を意識してみてはいかがでしょうか!
以上、地頭アップデートジムの事例紹介でした。
次回は、「地頭アップデートジムで身につく力」です。
それでは、また次回をお楽しみに〜。
