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iOS 26.2で決定的になった。「読める」と「存在する」の違い 〜BookWalkerとKindleの設計思想〜

iOSが 26.2 にアップデートされた。 今回のアップデートでは、全体的にデザインが変わっている。未来的になってる。

このデザインに少し戸惑っている。 ボタンの配置や見た目が変わり、これまで指が覚えていた操作感とズレが生じたからだ。

特に影響を受けたのが、私が日常的に依存している「読み上げ機能」だ。
再生コントローラの見た目や操作ボタンの形が変わり、「どこを触れば、いつもの動きになるのか」を一度考え直す必要が出てきた。

私は普段、読むことよりも「聴くこと」に生活を支えられている。 そのため、読み上げ機能の変化は、単なるUI変更では済まない。死活問題だ。

そこで、 「iOS 26.2になって、読み上げ周りは実際どうなったのか」 「今まで使えていたものは、引き続き使えるのか」 自分の環境で一通り検証してみることにした。

以下は、その結果と、そこから見えてきた「アプリの設計思想の差」についての記録である。

BookWalker:読み上げ機能は「ある」が「使えない」

結論から言うと、今回のアップデートで、BookWalkerでの聴く読書は事実上の「詰み」になったと感じている。

① 「スワイプ読み上げ」が動かない

以前はできていた「画面外から指2本でスワイプして全文読み上げを開始する」というiOS標準のジェスチャーが、全く反応しなくなった。

② 長文で停止する

「選択読み上げ(文字を範囲指定して読ませる)」は一応機能する。 しかし、文章量が多いと途中で読み上げが止まってしまう。
もしくは最初から動かない。

特に致命的なのが、「挿絵のない長文作品」だ。 具体的な例を挙げよう。

私が好きな『ゲート―自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』(SEASON 1)。 これは挿絵が入っているため、そこでシステム的な区切りが発生するのか、なんとか読み上げることができた。

だが、続編の『ゲート―SEASON2 自衛隊 彼の海にて、斯く戦えり』。 こちらは挿絵がなく、章の区切りが無いため、読み上げが機能しなかった。

以前のバージョンでは、この手の「文字だけの本」を問題なく読み上げができていた。 それが今回のアップデートで、明確に「挿絵などで細かく区切られていないと処理落ちする仕様」になってしまったようだ。

同じシリーズでも、巻によって(挿絵の有無によって)読めたり読めなかったりする。 これでは、読書体験として計算できない。

武器に例えるなら「幕末」まで退化した

今回の使用感を、あえて武器に例えるならこうだ。

以前のBookWalkerは、「第二次世界大戦の三八式歩兵銃」くらいの感覚だった。 設計は古いが、狙えば当たるし、なんとか戦える信頼性はあった。

しかし今回のアップデートで、それが「幕末のカービン銃」になった気がする。 弾込め(1ページ毎に読み込み)に時間がかかり、連射(連続読み上げ)もできず、いつ暴発して止まるか分からない。 現代の戦場(生活)で使うには、あまりに心もとない骨董品になってしまった。

一方、Kindleはどうだったか。

iOS 26.2になっても、相変わらず読める。 動作は少し重くなったように感じるが、止まることはない。 文学作品だろうが、分厚い実用書だろうが、再生ボタンを押せば最後まで完走する。

感覚としては、「自衛隊の現役小銃」だ。
(なぜこんな例えが出るかというと、最近『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』を読んだ影響だ)

最新鋭のSF兵器ではないかもしれないし、泥臭い部分もある。 だが、雨が降っても泥にまみれても、引き金を引けば確実に弾が出る。

読める状態を維持する」という基本性能において、その差は決定的だった。

「国内仕様」の限界と、私の選択

誤解しないでほしいが、私はBookWalkerを責めたいわけではない。 日本国内の大多数のユーザーは「目で読む」人たちだ。そこにリソースを集中させるのは、企業として正しい戦略だろう。

ただ、ふと思う。
「これで、海外で戦えるのだろうか?」と。

多様なユーザー、高齢者、視覚に障害を持つ人。 そうした「マイノリティな利用者」をシステム側で弾いてしまう仕様は、グローバルな基準(アクセシビリティ)から見れば「未完成」と映るのではないか。

まあ、それは私の心配することではない。 私が考えるべきは、「今日の私が、本を読めるかどうか」だけだ。

今回の検証で、答えは出た。

OSが進化すればするほど、私の環境ではBookWalkerが使いにくくなり、Kindleへの依存度が高まっていく。 これは「好み」の問題ではない。「生存戦略」としての必然だ。

残念だが、仕方がない。 私はこれからも、止まらずに動いてくれる方の銃を選び続ける。

追記:1万冊の重みと、技術の非情さ

「読み上げが止まるくらいで、大げさな」と思われるかもしれない。 だが、私にはBookWalkerに 10,313冊 の蔵書がある。

これだけの資産があっても、アプリの仕様ひとつ、OSのアップデートひとつで、それは瞬時に「読めない箱」になってしまう。 技術の進化は時に、ユーザーが積み上げた時間をあっさりと無効化する。

今回の検証で突きつけられたのは、その残酷な事実だ。 だからこそ、私は「最新機能」よりも「変わらない泥臭さ(Kindle)」を信頼するようになったのだと思う。

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