BL小説3つのお題チャレンジ!【noteでBL第17弾】
2026年1発目のnoteでBL企画です!
ストーリーはすぐ決まったのに、構成力と文章力がアレな感じで思ったより時間がかかったのは内緒です。
かし子2025から、かし子2026になったんですけどね……小説執筆能力に変化はありませんでした。
おかしいなぁ、文フリの原稿は校正さんに褒めてもらえたんだけどなぁ。
🔽17弾の詳細はこちら🔽
さて、今回からジャンルとあらすじを記載とのことで、頑張って書いてみました😙
◆ジャンル◆
コメディ
◆あらすじ◆
我らが主人公、市媛信夫は今まさに絶体絶命の危機を迎えていた。
眼前には怒りの形相をした彫刻の如き完ぺきな美貌の青年、そして自身にしがみつくのは少女と見まごうような美少年。二人の間に何があったのか。どうして自身は巻き込まれているのか。
絶対に自分は関係ないと知りつつも、信夫はどうしてこんな状況になったのか回想を始めるのであった。
いつもの性格の悪いメンバーで送る、ドタバタコメディー。
今日も信夫のツッコミが冴えわたる……かもしれない。
◆今回のお題◆
「桃色片想い」「旅」「今、そこにある危機」
文字数は4982字になりました。
ギリギリ!!
久我先生登場できなくて、危うく信夫が孤独なエンディングを迎えるところでした。
あっぶねぇ~!
さて、いつもの登場人物紹介も置いておきますね。
■市媛 信夫(いちひめ しのぶ)
大学生。
性格は真面目でお人好し。
夏休みに因習村的なところで久我とフィールドワークをすることになって、大変な目に遭った。
久我のことが好きらしい。
■少年
本名は「音無 響(おとなし ひびき)」。
信夫の弟である遥夏のクラスメイト。
無邪気で心優しい性格をしているのだが、とにかく人の話を聞かない。
問題を起こしても声と顔の可愛さと愛嬌と保護者の力で何とかなっているので反省しない。
■市媛 遥夏(いちひめ はるか)
信夫の弟。
マトモそうに見えて、大体脳内では海里相手にヤバい妄想をしている。
兄弟仲は良い。
■早乙女 海里(さおとめ かいり)
遥夏や響のクラスメイト。
真面目で優しくて、この小説では珍しい常識人。
遥夏のことが好き。
■山田中山(やまたなかやま)
遥夏と響と海里のクラスメイト。
パンツを履き忘れた。
それ以外は謎。
■千影 優(ちかげ ゆう)
遥夏の担任の英語教師で響の保護者。
柔らかい雰囲気の裏でヤンデレ気質が見え隠れしているが、顔と声の良さで全てごまかせている。
■久我 輝(くが あきら)
大学院に通う傍ら非常勤講師をしている。
遥夏や響の日本史を担当。
信夫の先輩。初心な信夫をからかって遊んでいる悪いお兄さん。
来るもの拒まず去る者追わずで貞操観念が緩い。
酒癖が非常に悪い。
それでは、早速本編をどうぞ!
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:゚・:,。*:..。o○☆゚・:,。*:..
これが危機じゃなかったら、世の中のことは大抵が平穏無事になってしまう。
サバンナで目の前にライオンがいたら、世の中の99%の人間が「危機に面している」と答えるはずだ。
残りの1%は知らん。
ここは大都会東京でサバンナではない。
こちらに向かって来ているのもライオンではなく一般男性だ。
ただし不機嫌オーラを醸し出していて、ライオン並にやばそうではある。
顔は良い。
通り過ぎに彼を見た通行人が振り返るくらいには美男子だ。
でも怖い。
俺は何もしていない。どうしようもできない。そして恐怖で動けない。
彼の眉間の皺は、おそらく俺の背中にしがみついている少年が原因だ。
きっと俺とは全く関係ない話なのに巻き込まれて、精神が消耗してこの話は終わるんだろう。いつものパターンだ。知ってる。
ここで読者の皆様には、俺がこの危機一髪的な状況になるまでの経緯を話すことにしよう。
いつもの如く少年に話しかけられたところから話は始まるーー。
大学の講義が終わり、家に帰る途中。
今日は駅から少し離れた商店街で出会った。
「ひめちゃんのお兄さーん」
新年一発目の台詞である。
相変わらずのアニメ声だ。少年はいつ声変わりをするのだろう。
だが、可愛い声だからといって騙されてはいけない。
俺は身構えた。
少年に話しかけられた時は大体面倒なことが起こるからだ。
「おお、少年……って今日は多いな!?」
今日の少年は一人ではなかった。
山田中山くんと、早乙女くんがいた。
いつものメンバーのような、若干違うような。
あれ?
俺の弟は?
このメンバーだったら一緒にいてもおかしくないはず。
「遥夏は一緒じゃないのか?」
「居残りしてるよ。この前、ロングホームルームサボったから」
「しょうがない奴だな……」
前回も千影さんに説教されてなかったっけ。
サボってどこで何してるのやら。
まぁ、仲間外れにされているわけじゃないならいいか。
「今日はね~『桃色片思い』の会なの!」
唐突に少年が口に出したのは、懐かしの名曲のタイトルを冠した会の名称だ。
「え? 今なんて?」
何だその会。
聞き間違えた?
「桃色片思いの会」
うん、俺の聞き間違いではなかった。
名前を聞いたところで謎しかなかった。確かに今回のお題の1つではあるけれど!
「お題ここで回収しちゃうの? その会なに?」
「片思いしてる人の会」
曲名そのまんまの会だが、片思いなんてBLっぽい流れになってきた。
確かに山田中山くんはそうだよな。相手は雪の妖精ちゃん(noteでBL15弾参照)に違いない。
早乙女くんは……誰に片思いしているのかわからないが、遥夏が可哀想だから知らないフリをしておこう。
で、問題は少年だ。
「少年も片思いなの!?」
前回、俺の家であれだけの茶番を繰り広げてくれていたじゃないか。
それを片思いとか言われたら、ちーちゃん泣いちゃうんじゃ……。
そんな俺の心配をよそに、少年はけろっとしている。
「ボクは桃色枠」
「桃色枠!?」
何だその枠。
「桃色片思いの会」って、桃色と片思いで分離可能なのかよ。
「音無くんの誕生花が桃の花なんですよ」
「おお、早乙女くんありがとう……」
なるほど……とはならないが、一応理由はあるらしい。
脳内が桃色だからとか、そういう理由じゃなくて良かった。
「花言葉は天下無敵っす!」
今度はすかさず山田中山くんが豆知識を披露してくれた。
仲良いな。
そして山田中山くん詳しいな。
それにしてもすごい花言葉だ。
花言葉って「永遠の愛」とか「愛の告白」とか、もっとロマンチックな言葉じゃないのか。
なんだその覇王みたいな花言葉は。
「ひめちゃんのお兄さんも片思いだから仲間だね」
いや、少年に合ってるかもな。
この強引に話を進める手腕とか、ある意味天下無敵かもしれない。
「お兄さんも片思いっすか! 青春ですね!」
「あっ……」
少年の話に乗って来た山田中山くんとは違い、早乙女くんが何かを察したような顔をした。
どうしたどうした、君は何を知っているんだ。
追究したかったけど顔を逸らされた。
き、気になるじゃーーーん!!
なんだなんだ。
遥夏や少年から何を聞いているんだ。
知られて困るようなことは何もない……はず。
いや、若干恥ずかしい!
「じゃあ、メンバーも増えたところでカラオケ行くか!」
「おー!」
「何で!?」
山田中山くんの掛け声に、少年が元気に答えている。
待て待て待て。
こんなにすぐ近くにいるのに、俺の知らないところで桃色片思いの会に入会させられていたし、カラオケに連れて行かれそうになっている。
いや、いいんだけどさ。
行くのはいいけどさ。歌わないし。
でも、何でカラオケに?
「何でって、桃色片思いの会なんだから桃色片思い歌わないと……」
俺の疑問に少年が「何を当然のことを」みたいな顔をしている。
いいか、少年。
君の常識は世間の非常識だ。
「カラオケは人数多い方が楽しいっスよ!」
山田中山くん、ノリが良いな。
でもな、カラオケは絶対に1人の方がいいぞ。
同じ料金払ってるのに、参加人数に反比例して自分が歌える時間は減っていくからな?
「早乙女くんも歌うの?」
カラオケとか苦手そうに見える早乙女くんが気になって声をかけた。
嫌がっている様子はないし、断りづらくて渋々参加しているわけではなさそうだ。
「僕は人前で歌うの苦手なので……」
やっぱり!?
いいのか、この会に参加して。
「早乙女はシャイなので、俺が代わりに歌います!」
そんな制度あるの!?
じゃあ、俺も歌いたくない!
「俺もバスしたいな~」
歌うのは良いけど、桃色片思い以外の選曲でお願いしたい。
「大丈夫っす! 俺が歌うんで」
快諾だった。
俺は助かるけど、この会はそれでいいのか?
山田中山くんが松浦〇弥の大ファンみたいな会になってないか?
疑問は尽きないが、流されるままに商店街から1つ裏通りに入ったカラオケ店に到着した。
ここは俺も高校の時によく来た店だ。
ちょっとだけ懐かしい。
部屋に通された後は山田中山くんが率先してドリンクの注文をしてくれて、俺の中で彼の好感度が爆上がりだった。こういう子がグループの中にいるとめっちゃ助かるんだよな。
そして早速流れてくる「桃色片思い」。
代打を買って出ただけあって、山田中山くんは上手だった。
コミカルに振りつけもこなしていて盛り上がった。
3回連続で歌った彼に、俺は心からの拍手を送った。
彼の桃色片思いは完璧だと思う。
でも、それはあくまでも宴会芸とか身内のノリとかそういう中での話だ。
問題は少年だった。
特に振り付けもなくニコニコと画面の歌詞を見ながら歌ってるだけだ。
それだけなのに、「これはヤバい」しか感想が出てこない。
音程がたまにはずれるところとか、舌ったらずな歌い方とか、なんかもう、そういう層を狙ってるとしか言いようがなかった。
これは千影さんも過保護になるわ……。
と、少年の今後が心配になったところで、気付けば「片思い相手の好きなところを言う」という流れになっていた。
恋バナだ!
何か女子会みたいだな。女子ゼロだけど。
「じゃあ、歌ってないおとめちゃんからね!」
あ、早乙女くんのあだ名は「おとめちゃん」なんだ。
「ひめちゃん」も相当ひどいあだ名だと思ったが、「おとめちゃん」も高校生男子に使うあだ名ではない。
「ええ……かっこいいところ……?」
突然の指名に、早乙女くんが疑問形で答えていた。
こういうの、急に聞かれても困るよな。
「ひめちゃん背が高くてかっこいいもんね!」
おい、少年。
クラスメイトの好きな人を暴露してるぞ。
「ちょっと、音無くん……!」
早乙女くんが慌てている。俺は聞かなかったフリをした。
良かったな遥夏。お前、両思いだぞ。
「俺は可愛いところかな! 一目惚れ!」
山田中山くんの好きな相手は15弾の時の雪の妖精ちゃんだろうか。
だとしたら、そこ以外に好きになる要素ないしな。
その後何か進展があったとは聞いてないし。
「ひめちゃんのお兄さんは?」
「俺? どこだろ……」
本当にどこだ?
顔……は確かに良い。
性格……は良いか?
いや、でも基本的には優しいし、面倒見も良いし、一緒にいて楽しいし……。
あ! 料理も上手!
よし、料理上手ってことにしておこう。
「りょ」
「ガーターベルト似合いそうなところってことにしておくね」
俺が口に出す前に少年が勝手に話を進めてきた。
待て待て待て。
俺の脳内にそんなこと少しも浮かばなかったぞ。
少年、もしかして第7弾の時のこと引きずってる!?
確かに似合いそうではあるけれども、別にそこが好きになった理由じゃないよ!?
ほら、何か早乙女くんが気まずそうな顔してるじゃん!
「お兄さん、自分の性癖に忠実っすね!」
山田中山くん、良い奴……!
そんな感じで和気あいあいと時間は過ぎて行った。
家が遠いらしい山田中山くんの「やべっ、俺そろそろ帰らないと!」の一言から、その日の桃色片思いの会は解散することになった。
店から出ると、外は真っ暗だった。
冬だしな。18時過ぎてるし。
「あっ」
何かを見つけて、少年は隠れるように俺の後ろへと回った。
読者の皆さんはお気づきだろう。
そう、ここで冒頭の場面に戻るのだ。
少年が見つけたのは、めっちゃ険しい顔でこっちに来る千影さんだ。
今、そこにある危機!!
「しょ、少年、大好きなちーちゃんだぞ。何で隠れるんだよ」
「あのね、スマホ放置しちゃってたの。今見たら着信履歴とメッセージ、全部ちーちゃんだった」
「怖過ぎるだろ」
怖いがどうしようもない。
もう声が届く距離まで近づいている。
が、聞こえてきたのは千影さんの声ではなく弟の声だった。
「音無、お前、何で英語教諭室で待ってないんだよ! 連絡ガン無視するし! 機嫌の悪い先生と二人きりでここまで来た俺の気持ちを考えろ!」
まぁ、遥夏はどうでもいいよ。元々サボったのはお前だからな。
それよりも気になるのはこっちだ。
千影さんが少年の前で目線を合わせるようにしゃがんだ。
「音無くん、先生心配したんだよ。何してたの?」
「カラオケ行ってた。楽しくてスマホ見てなかったの……ごめんなさい」
今日は素直に謝っている。
少年は千影さんに「めっ」って怒られてた。
とんだ茶番だった。
やはり、俺とは関係ないところで全てが終わった。
「ひめちゃん、ひめちゃんのお兄さん、おとめちゃん、バイバイ~」
少年は千影さんに手をガッチリ繋がれて帰って行った。
事案っぽいが、見慣れた光景である。
通行人は見て見ぬふりをしていた。
……。
つ、疲れた……。
それは俺以外の二人も同じ気持ちのようだ。
早乙女くんなんて千影さん来てから一言も発してないもんな。わかるよ、怖いもん。
「遥夏、早乙女くん送ってやれよ。もう薄暗いし」
どうだ、弟よ。
兄のナイスアシストを受け取るがいい。
「大丈夫です、あの、男ですし……」
待って。早乙女くん、遠慮しないで。
「音無だって変な奴にしょっちゅう声かけられてるじゃん。海里も何があるかわからないだろ」
遠慮する早乙女くんに対し、遥夏はさりげなくエスコートして駅へと向かって行った。
わが弟ながら、天晴な手腕である。
2人がうまくいきますように!
……そして俺は1人になった。
仕方ない。
別に寂しくないぞ。
まぁ、でもこの辺でもう1人登場するのがこのシリーズのお約束だもんな。
ほら、お題の「旅」もまだ回収できてないし。
「あれ~、信夫くんじゃん、今帰り~?」
ほら!
やっぱり久我先生が登場……って。
「何でもう酔ってるの!?」
まだ18時過ぎなんですけど!!
目とかトロンとしてるし、何となくふにゃふにゃしている。少年とは別の意味で危なっかしい雰囲気を醸し出している。大丈夫か、これ。
「お父さんとご飯行く予定だったんだけど~、お父さん風邪ひいちゃってキャンセルになっちゃったんだよねぇ。もぉヤケ酒するしかないじゃん?」
久我先生、お父さん大好きだもんな……。
このままだと2件目に行って酔い潰れそうだし、心配だから家まで送るか。
酔ってはいるようだが、先生の足取りは普通だった。肩も貸さなくて平気そうだが、いつでも支えられるように近くに寄る。
いつもの先生の香水の香りがした。
お父さんと同じやつ。
「今度、一緒に旅行でも行こうか~」
「いいけど、どこに行くんだよ」
ここでお題回収か。ギリギリだな。でもいいか。
好きな人からの旅行に誘われて、嬉しくない奴はいないだろう?
作者よ、ありがとう。今回の俺は報われてる!
「オカルトスポット行こうよ。ネットで話題になってるところ」
「絶対に嫌」
〈おわり〉
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:゚・:,。*:..。o○☆゚・:,。*:..
去年の私は「場面転換減らす」「登場人物少な目にする」とか言ってた気がするけど、できませんでした😂
コメディは登場人物多い方が楽しいもんね(言い訳)!
会話と信夫の脳内ツッコミだけで構成されていて読みにくいと思いますが、雰囲気で感じ取ってください。
BL感を。
というわけで、私は他の方の作品を読みに行ってきます🏃♀️➡️🏃♂️➡️🏃➡️
楽しみだなぁ😊
あ、今回もスペースやる予定です!
なみさんが告知してくれると思いますので、そちらをチェケラしてください✨
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