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BL小説3つのお題チャレンジ!【第7弾】

今回で4回目の参加となる「noteでBL」企画。
前回はバレンタイン特別企画だったので、通常の企画は3回目ですね✨

さすがにこれだけ参加していれば、慣れてきてサクサクっと小説が書け……るわけなかった!

今回の詳細はこちら🔽

今回のお題は「卒入学式」「ヤンキー」「スポブラ」。

「スポブラ」の単語を見た瞬間、「これはギャグに走るしかない」と思いました。
何となく大筋は書けたものの、コメディに逃げたせいかBL要素が影を潜めてしまい、慌ててBL要素を入れて事なきを得ました。

あと文字数!
私の癖で登場人物を増やしちゃうので、文字数も多くなっちゃうのですよ。
メインは3人までに抑えたいのに😣

最終的な文字数は4997文字に。
ギリギリの戦いでした!
登場人物のセリフを省略しまくったので、信夫がただのツッコミマシーンになってしまいました。色々ごめんね。

そんな私の苦戦の様子が見られる小説、どうぞ読んでやってください!

いらないかもしれませんが、レギュラーの登場人物の紹介載せておきます🔽

■市媛 信夫(いちひめ しのぶ)
大学生。
専門は民俗学。
背が高くて体格も良くて顔も悪くないけど年齢=恋人いない歴な男の子。
性格は真面目でお人好し。
夏休みに因習村的なところで久我とフィールドワークをすることになって、大変な目に遭った。
久我のことが好きらしい。

■少年
本名は「音無 響(おとなし ひびき)」。
実は自己紹介をちゃんとしていないので、信夫から「少年」と呼ばれている。
信夫の弟である遥夏のクラスメイト。
無邪気で心優しい性格をしているのだが、とにかく人の話を聞かない。
問題を起こしても声と顔の可愛さと愛嬌と保護者の力で何とかなっているので反省しない。

■久我(くが)
大学院に通う傍ら非常勤講師をしている。
遥夏や響の日本史を担当。
信夫の先輩。初心な信夫をからかって遊んでいる悪いお兄さん。
来るもの拒まず去る者追わずで貞操観念が緩い。
酒癖が非常に悪い。
あと喧嘩っ早い。

ひどい人物紹介


=============

3月も下旬、いよいよ春の気候だ。
俺こと市媛信夫 いちひめ しのぶは春休みを満喫していた。
名前の呼び方は「のぶお」じゃなくて「しのぶ」だからな。

4月から新生活となる人が多いせいか街中がソワソワしている。
春の陽射しに感化され、俺も何か良いことが起こりそうな気がしていた。
なんといっても、この小説のジャンルはBLだ。
恋愛的な進展とかありそうな気がする。

天気も良い散歩日和の午後。
ご機嫌で近所を歩いていると、よく知る声に呼ばれた。

「ひめちゃんのお兄さーん」

前方で弟のクラスメイトの少年が手を振っていた。
よく会うが、未だに名前は知らない。

「こんなところで何してんだ」

少年が立っているのは、全く関係ない高校の入り口である。

「ボクのお友達が今日卒業式なんだ。お祝いのプレゼントあげようと思って」

「いいじゃん、きっと喜ぶぞ……って何だ!?」

少年の気遣いと交友関係の広さに感心したのも束の間、学校から雄たけびやら叫び声が聞こえてきた。ついでに何かが割れる音や物が壊れる音の効果音付きだ。

危機感よりも好奇心が勝ち、危ないとはわかりながらも校門からそっと中を覗く。
何やら暴れている人物がいる。
それも複数名。

テロかと思ったが、暴れているのは学ラン姿の男たち。
ところどころで睨み合いが発生し、一触即発の雰囲気だ。
いや、既に殴り合いになっているところもある。

なんだこの学校。
すこぶる治安が悪い。え、不良ドラマの撮影?

「少年は本当にこの学校に知り合いがいるの!?」

「そうだよ~。無事だといいなぁ」

少年はのん気に答えるが、校内にいるのに無事かどうか危ぶまれるのがそもそもおかしい。

「どんだけ危険な学校なんだよ!」

「デンジャラス高校は血気盛んな生徒が多いからね」

待て。さも当たり前のように言われたが、おかしい単語があったぞ。

「デンジャラス……え、それ学校名!?」

「そうだよ~。あ、バイオレンス高校の生徒さんもいるね」

「そっちもダセェ! 近所にそんな学校があったことに俺は驚いてるよ」

そんな会話をしていると、大柄な男がこちらにやって来た。
襲い掛かって来るヤンキーをちぎっては投げながら歩いている。

あれ、高校生なのか?
熊みたいな男なんだが。

絡まれたくないと警戒する俺をよそに、少年はその大男に嬉しそうに駆け寄った。
まさか、少年の知り合いとは。

「総長さん! 卒業おめでとう」

マジか。
嫌な予感はよく当たる。
しかも総長ときた。確かに、男にはテッペンの貫禄はある。
妻子がいてもおかしくない雰囲気だ。本当に高校生?

「おお、わざわざ来てくれたのか。学校が嫌いだった俺でも、こうして卒業となると寂しいものなんだな」

数秒前までヤンキーを投げ捨てていた男とは思えない、普通の会話だった。
そこかしこに捨てられているヤンキーの姿を見て平然としている少年が恐ろしい。

「高校卒業したら、チームも卒業なの?」

「寂しいが、そうなるな。OBとして顔は出すつもりだよ。純情スポブラ愛☆連合は俺がいなくなったとしても不滅だ」

ものすごい単語が俺の耳に入ってきた。
バイオレンスとデンジャラスで耐性がついていた俺でも耳を疑う。

「え!? 今なんて!? 純情……え?」

思わず聞き返した俺に、少年が呆れた顔で答える。

「純情スポブラ愛☆連合だよ。ひめちゃんのお兄さん、ちょっと耳悪いよね」

「聞こえなかったんじゃないよ!? チーム名に驚いたんだよ!?」

「総長さんはスポブラが好きなんだって。だからこの学校は純情スポブラ愛☆連合に支配されているの」

いや、説明されたところで!

「自分の性癖をチーム名にしちゃうんだ!?」

「俺はオープンな男だ」

総長は何故か誇らしげだ。
まぁ、オープンなのは潔いと言えるだろう。俺には真似できない。

少年がお祝いの品を贈り、総長も嬉しそうにしている。
小柄な少年と大柄な総長で異種族交流みたいになっているが、美しい友情の一場面であることは間違いない。

背景では相変わらずヤンキーたちが取っ組み合いの喧嘩をしているが。

少年がプレゼントを渡すのを見届けたことだし、そろそろ帰ろうか。
そう考えた矢先に甲高い声が響き渡った。
読者の皆さんは、ばい〇んまんをイメージしてくれ。

龍風見たつかざみ ぃ~!!!」

声の主は背は高いが、細身で鋭い目つきの爬虫類のような印象の男だ。
キレたら刃物とか振り回しそうで、関わっちゃいけないタイプの人間に見える。
男の後ろにはぞろぞろと手下のような輩が控えていた。

「あ、バイオレンス高校の総長さんだ」

少年はこっちの男のことも知っていた。顔が広いにも程がある。
この男も総長ということは、デンジャラス高校のトップとバイオレンス高校のトップが戦うってこと?

何だこの漫画みたいな状況!
ちょっとだけワクワクしてきた。

「ここで会ったが百年目。今日こそは決着をつけようぜ」

虎大路 とらおおじ……いいだろう。俺もお前も今日で卒業だ。最後に拳を交わし合おう」

「それでこそ俺の好敵手! 今日こそバイオレンス高校こと、愛羅武英杯アイラブエーカップ 同盟が上だということを証明してみせる」

待て待て待て。
二人だけの世界に入ってる総長たちには悪いが、ここはツッコミたい。

「アイラブ……え? エイカップ? 何? 当て字?」

「そういえば、バイオレンス高校の総長さん、Aカップのブラジャーに萌えるって言ってたよ」

「こっちも性癖の暴露じゃねーか!」

俺がツッコんでいる間にも戦いは熾烈を極めていた。
周囲で小競り合いをしていたヤンキーたちも、今は黙って己のボスの戦いを見守っている。

「スポブラが至高だ! あの健康的なフォルム、最高だろう!」
「スポブラなんて色気のない! Aカップのつつましさが究極だ!」

至高と究極とかやめろよ。殴りあいながら、そんな美味〇んぼみたいな口喧嘩するの。
雄山怒るだろうが。

少年は他のヤンキーに「お兄さんはどっちが勝つと思う?ボクはどっちも倒れて終わりだと思う」などと話しかけていた。
社交的なのは少年の美点だが、言っていることはひどい。

さて、俺は関係ないしこのまま帰ってしまっていいのではないか?
なんて、この場から逃げようとしたところで大声が轟いた。

「そこの少年たちだってスポブラが良いに決まっている! なぁ!?」

とばっちりがきた。
ご丁寧に「少年たち」だ。
俺も含まれているじゃないか。
また帰るタイミングを失ってしまった。

「ボク、よくわからない。どっちがいいの?」

そんなこと尋ねられても。どっちでもいいよ。
君は男だからきっとつける必要はない。

俺たちは答えられずにいたが、特に追及されなかった。

「周囲の意見で雌雄を決するのは難しそうだな」
「俺とお前のどちらかが地に伏すまで、戦い続けるしかあるまい」

じゃあ最初から聞くな!!

っていうかさ、この争いどうなの?
着目点は下着なんだろうけど、世の中にはもっといろんな下着がある。
スポブラとAカップって、俺のイメージではあまり色気がない。何かもっと、色々あるだろう!

「そこ! もしかして喧嘩してる?」

そうそう、色気があると言えば久我先生だよな。
……って何で先生の声が聞こえてくるんだ?

「あ、久我先生だ~」

幻聴かと思ったが、先生の名前を呼ぶ少年の声もするし、目の前には本人がいる。
現実だった。

「あれ? 何で音無くんと信夫くんがここにいるの?」

不思議そうな顔でこっちを見つめる久我先生。
面倒な人が来てしまった。
少年は嬉しそうにしているが。

いや、俺も普段であれば嬉しいけど!
でもこの場面で会うのは微妙な気持ちだ。

「せ、先生こそ何でいるんだよ。桜護高校の教師だろ」

「僕、ここで非常勤の仕事してるんだよね。ほら、この学校ヤンチャな子が多いでしょ? 卒業式は特に揉め事起こすから先生の手が足りないらしくて、お手伝いに来たんだよ」

先生がいる理由はわかったが、この下ネタ好きにスポブラとAカップの争いとか見せていいのだろうか。
と思っていたが、久我先生が現れたことで総長たちの喧嘩はピタリと止まった。

「やべぇ、久我先生来た」
「逃げた方がいいよな」

ヒソヒソとヤンキーたちが相談している。
ヤンキーたちにやばいとか言われてる先生って一体……。
総長たちも直立不動で立ったままだ。

そんな状況で空気の読めない少年が先生に話しかけた。

「先生はスポブラ? Aカップ?」

何聞いてるんだよ!
せっかく喧嘩が止まったのに!

「え? 恋人がつけてるならって話?」

さすがの先生も困惑している。
そりゃそうだ。

「ううん、自分がつけるとしたら。ボクはわからない」

そんな話だったっけ!?

「君はスポブラのイメージあるけど」

どんなイメージだよ。

「スポブラとAカップ……手軽なのはスポブラな気がするけど、ちゃんとしたブラの方がデザイン可愛いし……」

などと先生は本気で悩み始めた。

この人、変なところで真面目なんだよなぁ。
そこ本気で悩むところじゃないからね!?

っていうかさ!

「先生は黒レースにガーターベルトだろ!!!」

少年は学生だし何か幼女みたいな雰囲気だからスポブラでもAカップでもいいよ。
でも、先生は大人だ。
子どもとは違う色気が欲しい。
そして先生の性格的にセクシー路線一択だろう!?

そんな俺の心の中を全て託した叫びは、予想外に大きな声になってしまった。

周囲の視線を一身に浴びる俺。
先生も少年も目を丸くしている。

やってしまった。
穴があったら入りたい。

「な、な~んちゃって……」

ギャグ漫画のようにその場を逃げようとした俺の前に、男たちが立ちふさがった。
なんだなんだ。スポブラ派でもAカップ派でもない俺は殴られるのか。

「「兄貴……!」」

さっきまで争い合っていた2人が涙を流してこちらを見ていた。

「いや、俺お前たちの兄貴じゃないけど!?」

いかつい弟は遥夏だけで十分なのだが!?

「俺たち、目が覚めました」
「黒レースにガーターベルト、グッときますね!」

巨体の男が2人揃ってサムズアップしてきた。
共感されても困る。
今すぐ帰りたいのだが、俺はどうすればいい?

そんな俺の心を知ってか知らずか、総長たちはその場で高らかに叫んだ。

「お前達! 現時点をもって純情スポブラ愛☆連合と愛羅武英杯同盟は解散とする」
「もう争うことはない!」

総長たちの宣言に一部は膝から崩れ落ち、一部は泣き叫んだ。
「なんでだよ!」「兄貴!」「俺たちのチームが!」といったヤンキーたちの嘆きの声が聞こえてくる。

急に何だ!?

「落ち着け!」
「チームは解散するが、たった今から愛・黒レース組を結成する!」

うおぉおおおぉぉ!!という野太い声が辺りに響き渡った。

「何でそうなった!?」

俺のツッコミには誰も答えてくれなかった。
よくわからないけど、一件落着はしたらしい。
少年と先生は手を叩いて楽しそうにしている。
ツッコミ不在。

俺はそっとその場を後にした。
これ以上巻き込まれてたまるか!!

さて、この小説を読んでる皆さんはお気づきだろうか。
「卒入学式」「ヤンキー」「スポブラ」のテーマは回収しているが、肝心要のBL要素が少ないことに。

このままこの小説が終わってしまっていいのか?
俺と先生の接点も今回ほとんどない。
文字数はあと少し。
おい、この小説大丈夫か。

そんな悶々とした想いを抱えながらも数日が過ぎた。

「ひめちゃんのお兄さーん」

いつもの声が聞こえてきた。
よし、何かが起きるフラグが立ったぞ。
先生の話でもくるか?

「聞いて聞いて、この前喧嘩してた総長だけどね」

「ああ、スポブラとAカップのブラで言い争ってた2人か」

あれだけキャラが濃い2人を忘れるわけがない。

「付き合うことになったらしいよ」

衝撃的な情報に俺はずっこけた。
もし口の中に水分を含んでいたら吐き出していただろう。

そこでBL要素回収するの!?
俺の身にBL的なイベントが起きるんじゃないの!?

「意気投合したんだね」

少年は嬉しそうに話す。

何かのきっかけでライバルが味方になるって少年漫画のお約束だし、BLジャンルだったら恋愛関係になってもおかしくはないだろう。
意気投合した理由は黒レースにガーターベルトだけど。

でも一言だけ言わせてくれ。
この小説を読んでくれている方は俺と久我先生のBL要素を期待していたはずだ。
もちろん、俺も冒頭の数行はそんな気持ちでいっぱいだった。
読者の気持ちと俺の気持ちは、今一致していると思う。
だから、精一杯心の声を叫ばせてくれ。

「恋愛に進展するの、お前達かよ!!」

======《完》======

ここからあとがき!

今回はコメディでいこう! と決めていたので、もう勢いで書いてます。
深夜テンションの小説ですが、私が書くコメディは大体こんな感じです。

惜しむらくは文字数の関係で人物描写が全くできなかったこと。
メインのキャラは過去作を読んで脳内補完して頂けるとありがたいです🙇‍♀️

今回も難しいお題でしたが、他の方がどのように調理するのかとっても気になります!
ワクワク🥰
皆で小説を書いて投稿して感想伝え合うの、大変な時もありますが楽しいですよねー!

ここまでお読みくださり、ありがとうございました!
さて、次は何書こうかな。

#noteでBL


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