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名前を与えることは、責任のスイッチ



こんにちは、今回のお話しは僕の小さな楽しむレッスンのような話です。

"名前を与える"を、
大人になってはじめてしたのは、20代後半に、
狭いワンルームなのに少し背が高めの観葉植物を欲しくてお迎えした時に名付けました。
(子供の頃には、名付けたりありましたね)

シンボルツリーみたいのが部屋に欲しくて、
ようやく気に入った子を買って、
「ハロー」と名付けたことは今でも嬉しくて覚えています。

ちなみに、「ハロー」の名前は、僕が一番好きな短編小説に出てくる、主人公の家の庭の木の名前が由来となっています。

なんか優しくてあたたかくて、静かな拠り所のようなイメージでした。実生活において、そんなものを欲っしていたんだと思います。


物を大切に扱うのは、意外と難しい。
道具は毎日そこにあるし、壊れても買い替えられる。
慣れた瞬間に、雑になる余地が生まれる。

だから僕は、ときどき名前をつけます。

仕事道具にも、身近な小物とかにも。

ちなみに、僕のハサミたちの名前は
「サミーズ」です。 

少し大げさかもしれませんが、
名前を与えた瞬間、それは“物”から、少しだけ“関係”に産まれ変わる気がしています。

名前はラベルではない。
責任のスイッチです。

人は「代替可能なもの」に対しては雑になれる。
でも「固有名詞」がついた瞬間、態度が変わる。

これは心理学でいう擬人化の効果にも近いそうそうです。

対象に人格を感じた瞬間、
扱いは自然と丁寧になる。

名前を考え始めると、観察が始まります。

このハサミは、直線が得意か。
柔らかい質感をつくるときに真価を発揮するのか。

重さのバランスはどうか。
開閉の音は軽やかか、重厚か。

「どんな性格なんだろう」そんな視点で見始めると、道具は無機質な鉄の塊ではなくなる。

より良い名前をつけたい。
そう思うほど、もっと知りたくなる。

知ると、扱いが変わる。

雑に置かなくなる。投げるように閉じなくなる。
無理な力をかけなくなる。

大切にするとは、優しくすることではなく、
理解しようとすることだと気づく。

愛でる、ではない。
気づけば“愛の芽が出ている”

これは仕事にも、そのまま当てはまる。

美容師は、毎日たくさんの「髪」を扱う。
でも本当は、「髪」ではなく「人」を扱っている。

人を“属性”でまとめた瞬間には、
仕事は粗くなるりやすい。

30代男性。
主婦。
学生。

便利なラベル。でもそこに甘えると、目の前の人は「代替可能な誰か」になる。

名前を与える、というのは、
その人を“固有の存在”として見る姿勢に近い。

この人は、どんな立場にいるのか。
どんな責任を背負っているのか。
今、どんな気持ちで椅子に座っているのか。

そこまで想像し始めたとき、提案は変わる。

同じショートでも、
同じカラーでも、
設計思想が変わる。

物も、人も、「使う」か「向き合う」か。

この差は、静かだけれど決定的です。

多くの人が、大切にしたいと言いながら知ろうとはしない。

知る努力をしないまま、丁寧さだけを足そうとする。

でも順番は逆だと思う。解像度が上がれば自然と丁寧になります。

名前を与えるとは、解像度を上げる行為。

それは感傷ではなく、戦略だったりします。

道具を大切にできない人は、いずれ人も雑に扱う。

逆に、
物にまで敬意を払える人は、
人にも敬意を払える。


僕が仕事道具に名前をつける理由の一つは、
優しい人間になりたいからだけではなく、
プロであり続けたいから。

大切にするとは、気持ちの問題ではなく、
姿勢の問題だと思います。

身近な物に名前を与える。

それは、
「これは代わりがきく」と思う癖に
抗う小さな反抗といっていいでしょう。

その積み重ねが、仕事の質をつくり人との関係の質をつくる。そしてきっと、自分の在り方もつくっていく。

大切にするとは、愛情を語ることではなくて、
ちゃんと知ろうとすること。

そこから、
本当の丁寧さが生まれやすいのだと思っています

「代わりがきく」と思った瞬間、
あなたもまた、代わりがきく存在になる。


でも、ひとつでも本気で向き合えるものがある人は、ちゃんと“代わりのきかない人”になっていく。

僕も、代わりのきかないオリジナルの自分になっていけるよう、自分も頑張ろうと思います。

最後になりましたが、

自分がネーミングした名前を呼んでの日々は、
単純に少し笑えて、楽しかったりします。 

周りの人達に聞かれたら、少し恥ずかしいかもしれないので、そっと呼んだり。

ちょっとした、秘密ごとのようだったり。 

僕は、楽しいです。

いろいろと理屈を言ってきましたが、

日々を楽しく過ごすためのスイッチを増やすような感じです。

みなさんもよろしければ、やってみてください。

すでに、やっている方も大勢いると思います。
いろいろコメントなどもいけただけると嬉しいです。

ありがとうございます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

今日もいい一日を。


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